「天国の光」としか呼びようのない光の世界。
p102第2パラグラフ。
もう1つのポイントは、技術を学ぶ条件に関するものです。人は技術を、いわば、直接的に学ぶのではなく、間接的に学ばなくちゃいけない、ということです。つまり、人は技術そのものを学ぶ前に、実にたくさんの別のこと(しかも、直接関係ないんじゃないのかしら、というようなこと)を学ばなくっちゃならない、ということなんですね。大工の見習いでしたら、材木のおき方から学び始めますでしょ。ピアノを習いたての人なら、音階練習からやらなくちゃ、と言うわけです。『弓と禅』の修行を始めたら、呼吸から練習しなくちゃいけないでしょ。どんな技術でも、それを身に着けたかったら、全身全霊で体当たりしなくちゃね。少なくとも、全身全霊で関わる覚悟が必要です。自分自身の身体を、その技術を練習するための道具にしなくてはなりませんし、特に身に着けなくちゃならない、その特定の機能に関する限り、その技術に身体を合わ続けなくちゃいけません。人を大事にする技術に関しても、この技術を身に着けたいと心に決めた人なら、規律ある練習、集中力、待つことから、毎日の生活のあらゆる部面を通して、始めなくちゃぁ、ならないんですね。
どんな技術でも、生半可な気持ちでは、身に付きませんよね。特に人を大事にする技術の場合は、余計にそうだと、私は思います。ですから、「全身全霊」といった、最近では、あまり使わない言葉で、あるいは、「本気になって」と言った感じで、学ぶ必要がどうしてもあるんですね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます