エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

#自分を出すのがいつも何となく恥ずかしい私

2020-01-09 06:56:00 | エリクソンの発達臨床心理
 
#意識 = #心響く人間に発達する要 = #唯一の人の務め
 #人間の義務 #時の印 #義務を果たさないことのサインが病 精神疾患は、悪い遺伝子のせいではなく、やり取りのない人間関係のせい    「叡智」という鼻   自分が......
 

 

「発達トラウマ障害 Enpedia」

をご参照ください。

 

 Identity :Youth and Crisis 『聖書の神様と一心同体に成ること : 若さと危機』のp168。第2パラグラフの初め。

 今朝は,第3パラグラフの,下から3行目行目から。

 

 忘れてはならないのは,馴染んだ相手が共に居てくれない,ということです。つまり,1番親しい母親は,いまここにあると,母親には不都合な強さや不都合な人たちを,捨て去り,通り過ぎ,殺してしまいやすい、ということはね,忘れてはなりません。一纏まりの人や思いに馴染むことは,別のまとまりの人や思いを上手に捨て去ることなしには,あり得ませんでしょ。このように,忖度と裏切り,それは,一番親しいはずの母親と一心同体に成ることできなかったために,最深欲求を満たすことができない人のいつもの心の態度になります。最深欲求が満足していない人って,自分の「良心」に確信を持てませんから,不正な誘いを断る賢さがありません。

 若者たちは,「リーダーと称する上に立つ人」に忖度することによってのみ,自分が救われた感じになる感じに縛られている場合がとっても多いんです。「リーダー,生き方を態度で示してくれる人」は本物の大人でなくてはなりません,本物の大人とは,自分の息に合わせてくれて,心から安心できる経験をプレゼントしてくれる人で,最深欲求の互いに大切にし合う関係とキチンとNoと言い合える関係を始める,一番大切な踏切台を繰り返し学ぶときのガイドになってくれる人に,なれるし,歓んでなってくれる人です。大人になる手前の若者は,見習いか弟子,手下,セックスのお供になりたがりますし,あるいは,そういう人に甘んじてなりがるものです。見習いや手下やセックスのお供等にうまくなれませんと,それは,力みすぎたり,極端だったりすることから,うまくいかないことが多いんですが,うまくいかない若者は,どん底まで落ちて,大変骨の折れる内省と試練に陥ることになります。どん底で体験する大変骨の折れる内省と試練は,特に悪い状況や,猛烈に自己愛的な傾向が強い時代には,若者を何もできない川のほとりに赴かせます。この内省と試練のために,独りぼっちの孤独が痛いほど強まります。この一人ぼっちの孤独って,生きている実感がありませんし,腑に落ちないな,と感じて,生きている実感を出すことがいつもなんとなく恥ずかしく感じます。

 

 

 川のほとり。

 内省と試練が続きます。

 そこで「生きている実感」を深く味わえたら善いけれど…。

 しかし,「生きている実感」を出すのが恥ずかしいと感じてしまう場合が多い。腑に落ちる,ということからますます遠くなります。

 自分を出すのが恥ずかしい人が,忖度と裏切りを繰り返すことになります。

 


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