悩み事がある時、どうしたらいいのでしょうか?
それについて、河合隼雄は、明確に応えています。「(悩んでいる)本人が答えを言う」。そうです。相談する人、悩んでいる人、クライアントが、自分で答えを言うのです。
しかし、相談に来る人は、カウンセラーやセラピストが、答えを言ってくれるものだと考えがちですね。人生相談や「子ども電話相談室」をテレビやラジオで聞いたことがある人、そう思うかもしれません。でも、違うんですね。
それだったら、わざわざ、お金と時間を使って、カウンセラーやセラピストの所に来る必要などないのじゃないか? と思う人も出てくることでしょうね。実際、そんな、どこの馬の骨かもわからない連中のところに来ずとも、答えを見つける人もあります。じゃあ、どうしてカウンセラーやセラピストのところに来るのか?
それはね、対話、ないしは、「聴く」ということが、答えを出すために必要だからですね。カウンセラーやセラピストは、対話、ないしは、話を「聴く」相手なんですね。いろんなことを、こころ行くまで話す、それを聴いてもらう。そうすると、自分の中から、「私は、こうしたい」「あなたはこうしたいはずですね」という声が聴こえてきますよ。不思議ですね。私も、何度体験しても不思議です。何故なんだろうと思います。でも、その答えはいまだに分かりません。
でもね、お祈りが、もともと「聴く」という言葉とおなじだったことと、関係している、と私は考えますね。
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