エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

道徳と倫理は、向きが違う?

2014-11-17 11:50:43 | エーリッヒ・フロムの真まこと(の行い)

 

 私どもは、道徳的・倫理的敏感さがある大人として、子どもの前に立ちたいものです。

 p222冒頭から。

 

 

 

 

 

 辞書は、あいまいさの避け処なのですが、この場合、道徳的敏感さと倫理的敏感さを区別できないだけなんですね。すなわち、道徳と倫理は、お互いに同義語であると同時に反意語として定義されます。言葉を変えますと、2つの言葉は同じなんですね。ただ違いもあります。その違いを私は強調したいんですね。というのも、何が合法で何が違法かを知っている人、あるいは、何が道徳的で、何が道徳に反するのかを知っている人は、それによって倫理的なことが分かっていることに、必ずしもならないのは、明らかでしょう。極端に道徳的な人たちは、倫理に反することもしでかしますし、倫理的な人が、道徳に反することに関わるのは、内的必然による悲劇、の場合でしょう。

 

 

 

 

 ここを読んだだけでは、道徳と倫理がどう違うのかは、まだよく分かりませんね。でもね、どうやら、この2つは、同じことであるようで、その向き、オリエンテーションが違うようですね。

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