エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

絶望のどん底 改訂版

2015-05-25 07:37:14 | アイデンティティの根源

 

 ルターでも、ありのままを認めていただけないと間違っちゃってた。間違ってた時には、深い憎しみを抱いていたと言いますね。ルターでもそうなんですから、間違いちゃうと深い憎しみを抱いたって仕方がないですね。今の日本は、この手の間違いだらけですから、この手の深い憎しみだらけになっている、というわけですね。

 Young Man Luther 『青年ルター』p202の下から4行目途中から。

 

 

 

 

 

思い出していただきたいことは、ルターが初めてミサをした時の、マルティンのtentatio 苦闘についてシェールが言っていたことです。すなわち、マルティンは、キリストは神様と人の仲を取り持つ役回りだという、ホッとできる聖句が分からずにいたこと、そして、ルターは絶望のどん底を味わう方を選んだ、ということです。「それは、ルターには本物の信頼がちっともなかったから、すなわち、根源的信頼感が脆かったからです」。

 

 

 

 

 

 根源的信頼感が脆いと、絶望のどん底を味わうことになります。しかし、それは、そのどん底を通して、根源的信頼感を豊かにする道も備えられているんですね。それが不思議でなりませんね。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 魂の中核 | トップ | 「子どもの目」に応える大人... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿