エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

≪真の関係≫は心向き

2014-07-03 05:10:27 | エリクソンの発達臨床心理

 

 佐々木正美先生のコラム「響きあう心94」を拝見していたら、フロムが言っていることと、同じことを、佐々木正美先生ならではの、お優しい視点から、ハッキリと教えて下すっております(http://blog.livedoor.jp/budouno_ki/)。

 今日はp43の第二段落。ショート・パラグラフです。

 

 

 

 

 

 ≪真の関係≫とは、一つの心の向き(オリエンテーション)だといわれます。その心の向きは、世界全体を心及ぶものでして、一人の人のことじゃありません。≪真の関係≫であれば、どんなものでは違いは全くありません。違うとすれば、それは誰と≪真の関係≫になるか、ということ次第、という考えです。

 

 

 

 

 要約的なところですね。本気で一人の人を大事に思うと、それは人類愛、博愛に及ぶんですね。

 宮澤賢治の『農民芸術概論綱要』に次の一説があります。

 

序論

……われらはいっしょにこれから何を論ずるか……

 

おれたちはみな農民である ずゐぶん忙がしく仕事もつらい
もっと明るく生き生きと生活をする道を見付けたい
われらの古い師父たちの中にはさういふ人も応々あった
近代科学の実証と求道者たちの実験とわれらの直観の一致に於て論じたい
世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない
自我の意識は個人から集団社会宇宙と次第に進化する
この方向は古い聖者の踏みまた教へた道ではないか
新たな時代は世界が一の意識になり生物となる方向にある
正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである
われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である

 

 

 
 
 
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« デマゴキブリ | トップ | 満たされていないから、あの... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿