我が家からの通勤経路上に、通学路に指定されて、登校時だけ車両の通行規制がされている区間があります。
おじさんが立っていて、チェックしています。
そのため、通るにはバイクは降りて押して行かなければなりませんが、結構なアップダウンもあり、原付でなければ無理です。
でも、春・夏・冬の休みの間は解除になるので、日頃は「運動不足」のスパーダ君も通勤に連れ出すことが出来ます。
それで、7月26日朝、天気も晴れてわくわくしながらスパーダでの出勤と相なりました。
エンジンもいつもと変わらず快調、タイヤ(ダンロップK275という銘柄です)も去年新調したのでハンドリングも一新され、ヒラヒラ感を味わいながらいつもの道をたどっていました。
バイアスですが、スパーダに最適のいいタイヤです↓
ところが、全行程8kmのほぼ6kmまで進んだ頃に、突然エンジンが不調に!
ババッ、ババッと息つきを起こして、エンジンが止まりそうになります。吹かせば上の方は回りますが、4000回転以下になるとエンジンの咳き込みが激しくなって走らなくなるという症状です。
ふとトリップメーターを見ると300km以上になっています。
前回の燃料補給でリセットしたはずなので、11リットルしかないスパーダのタンク容量から考えるとガス欠は間違いないところです。
すぐリザーブに燃料コックを切り替えて、勤務先近くのガソリンスタンドになんとか駆け込みました。
(ただ、切り替えてもすぐにエンジンが復調しなかったのは意外でしたが。)
スタンドで給油したら意外なことに8リットルしか入らなかったのですが、まあリザーブが3リットルかと納得してセルボタンを押しました。
ところが、まだエンジンの不調は直っていません。
それどころか、ミスファイアが給油前より激しくなってきました。
それでもローギアで高回転を維持しながら、なんとか勤務先の駐車場にたどり着きました。
大ショックです。
わがスパーダ、外観もエンジンも最高と自慢していたのに、ブスブスと止まりそうになる絶不調ぶり、途方にくれました。
職場でなんとか仕事の状況にめどを付けて、午後、半日休暇を取ることにしました。
原因不明の不調なので、このまま夕方まで働いても、夕方になってからでは、ちゃんと帰宅できるかどうか自信がなかったからです。
正午になって退社し、バイクまで戻って、恐る恐るエンジンを始動しました。
むずかりながらもなんとか始動しましたが、やはり低回転ではストールするので、スロットルを絶えず煽りながらヨロヨロと帰宅しました。
途中からは片肺気味になって、パワーもスピードもガクッと落ちて焦りまくりました。
昼食を食べ終えるのもそこそこに、ガレージで原因究明開始です。
まずはプラグのチェック。まだ一万kmにも達していないし、プラグが原因で突然エンジンが不調になるとは思えなかったのですが、まずは一つずつ原因になりそうな要素をつぶすしかありません。
フレームが邪魔する前方シリンダーのプラグの取り外しに手間がかかりましたが、何とか外せました。案の定、プラグはきれいなものでした。
次は燃料がどこかで詰まってキャブに充分に供給されなくなっているのではということです。これも、片肺になるまでは高回転域では回っていたので、可能性は低そうですが、まずはチェック。
燃料コックからキャブに行っているホースを外して、燃料コックをONにして、負圧チューブを吸ってみると、ドバッとガソリンが出ました。問題なしです。
途方にくれました。
マニュアルを見て、スロージェットの調整をしたりしましたが、やっていても自分でも気休めにもならず(笑)、全く確信はありませんでしたね。
首をかしげながら、またすべてを元に戻して、エンジンをかけて見ました。
ちょっともたついたものの、エンジンはかかりました。しかし、近所を走りまわって見ると、片肺状態はなくなって4,000回転以上はかなりましになっていましたが、低回転域ではまだブスブスとミスファイアが残っています。
その日はそこまでで時間切れ。ちょうど奥さんがデイケアサービスから帰ってきました。
私には大事な主夫兼介護ヘルパー(笑)の仕事が待っています。
それからその週の金曜日まで、マニュアルを見ながらあれこれ考えていました。でも分かりませんでした。
金曜日の29日、午前中の家の掃除を終えてから、またスパーダの修理です。
実は火曜日以後、ずっと考えていました。
整理してみると、
1.発症時、燃料は少なかった→残量3リットル程度
2.それでリザーブに切り替えたら更に状態は悪化した
3.満タンにしても状態は変わらなかった
4.午後に各部の点検をした後は、かなりましになってきた
ということになります。
それでひらめきました。
そうです!
タンク内に溜まった水ではないかと。
その水が、タンク容量が少なくなってガソリンに混じってキャブに流れるようになり、リザーブに切り替えたため更に多くの水がキャブに流入して、いっそうミスファイアがひどくなったのではないかと。
考えてみたら、20年になるのに、水抜き剤など入れたことがありませんでした。
そもそも、私にとってバイクのタンクに水が溜まるなど「想定外」。
でも、今までリザーブで走ったことはないし、水抜き剤など入れたことがなかったので、水がタンクにたまっても出て行くことはなく、長年の間溜まり続けていたのでしょう。
地下式ガレージですが、やはりタンク内の結露はゼロとはいえなかったと思います。
一度タンクは部品交換していますが、それでも15年は経過しています。
タンク内の結露した空気やガソリン中の微量の水分が溜まってきていた可能性は否定できません。
で、もう一度、金曜日の午後、リザーブにした燃料コックからガソリンを1リットル程度容器に抜いてみました。
そして良く見たら、ほんの少量ですが、ガソリン中の水の玉が確認できました。
ほぼ原因は決まりです。
でも、全部ガソリンを抜くのは容器もなく大変なので、とりあえず家にあった無水エタノールを水抜き剤の代わりに50CCほど(全く適当です)タンクに投入して、しばらく車体を前後左右にゆさぶりました。
そして、燃料コックをリザーブにして、家の周辺を走行してみました。
予想通り、まったく症状は出ませんでした。
低回転から滑らかに吹きあがり、以前の調子が復活です。そのままいつもの10Km程度の巡回コースを走っても、何の問題もありませんでした。
復活です。本当にうれしかったです。
しかし、よもや水が溜まっていたとは。
次はタンク内の錆の発生が心配になりますが、なんとかそれは大丈夫のようでした。
上からのぞいて見たり、軟質のアルミ棒を曲げて突っ込んで内側をなでてみても、スムーズな触感でした。
教訓:
今回の私のスパーダのように高年式のバイクで、リザーブ切り替えがあるバイクは、タンクの底リザーブ位置に水がたまっている可能性があると考えた方がいいと思います。
なので、そういうバイクは、時折満タン後に、コックをリザーブに切り替えて、積極的に底にたまったガソリンから使ってみるように心がけるのがいいと思います。
ただし、一定程度走ったら必ずノーマル位置に戻さないと痛い目に遭います。(笑)
水抜き剤を適当な分量たまに投入するのもいいでしょう。これは適量の無水アルコールで代用することもできます。
でも、先のように定期的にタンクの底・リザーブ位置のガソリンを使うようにして、水が溜まらないよう心がけるのが一番の予防策でしょうね。
おじさんが立っていて、チェックしています。
そのため、通るにはバイクは降りて押して行かなければなりませんが、結構なアップダウンもあり、原付でなければ無理です。
でも、春・夏・冬の休みの間は解除になるので、日頃は「運動不足」のスパーダ君も通勤に連れ出すことが出来ます。
それで、7月26日朝、天気も晴れてわくわくしながらスパーダでの出勤と相なりました。
エンジンもいつもと変わらず快調、タイヤ(ダンロップK275という銘柄です)も去年新調したのでハンドリングも一新され、ヒラヒラ感を味わいながらいつもの道をたどっていました。
バイアスですが、スパーダに最適のいいタイヤです↓
ところが、全行程8kmのほぼ6kmまで進んだ頃に、突然エンジンが不調に!
ババッ、ババッと息つきを起こして、エンジンが止まりそうになります。吹かせば上の方は回りますが、4000回転以下になるとエンジンの咳き込みが激しくなって走らなくなるという症状です。
ふとトリップメーターを見ると300km以上になっています。
前回の燃料補給でリセットしたはずなので、11リットルしかないスパーダのタンク容量から考えるとガス欠は間違いないところです。
すぐリザーブに燃料コックを切り替えて、勤務先近くのガソリンスタンドになんとか駆け込みました。
(ただ、切り替えてもすぐにエンジンが復調しなかったのは意外でしたが。)
スタンドで給油したら意外なことに8リットルしか入らなかったのですが、まあリザーブが3リットルかと納得してセルボタンを押しました。
ところが、まだエンジンの不調は直っていません。
それどころか、ミスファイアが給油前より激しくなってきました。
それでもローギアで高回転を維持しながら、なんとか勤務先の駐車場にたどり着きました。
大ショックです。
わがスパーダ、外観もエンジンも最高と自慢していたのに、ブスブスと止まりそうになる絶不調ぶり、途方にくれました。
職場でなんとか仕事の状況にめどを付けて、午後、半日休暇を取ることにしました。
原因不明の不調なので、このまま夕方まで働いても、夕方になってからでは、ちゃんと帰宅できるかどうか自信がなかったからです。
正午になって退社し、バイクまで戻って、恐る恐るエンジンを始動しました。
むずかりながらもなんとか始動しましたが、やはり低回転ではストールするので、スロットルを絶えず煽りながらヨロヨロと帰宅しました。
途中からは片肺気味になって、パワーもスピードもガクッと落ちて焦りまくりました。
昼食を食べ終えるのもそこそこに、ガレージで原因究明開始です。
まずはプラグのチェック。まだ一万kmにも達していないし、プラグが原因で突然エンジンが不調になるとは思えなかったのですが、まずは一つずつ原因になりそうな要素をつぶすしかありません。
フレームが邪魔する前方シリンダーのプラグの取り外しに手間がかかりましたが、何とか外せました。案の定、プラグはきれいなものでした。
次は燃料がどこかで詰まってキャブに充分に供給されなくなっているのではということです。これも、片肺になるまでは高回転域では回っていたので、可能性は低そうですが、まずはチェック。
燃料コックからキャブに行っているホースを外して、燃料コックをONにして、負圧チューブを吸ってみると、ドバッとガソリンが出ました。問題なしです。
途方にくれました。
マニュアルを見て、スロージェットの調整をしたりしましたが、やっていても自分でも気休めにもならず(笑)、全く確信はありませんでしたね。
首をかしげながら、またすべてを元に戻して、エンジンをかけて見ました。
ちょっともたついたものの、エンジンはかかりました。しかし、近所を走りまわって見ると、片肺状態はなくなって4,000回転以上はかなりましになっていましたが、低回転域ではまだブスブスとミスファイアが残っています。
その日はそこまでで時間切れ。ちょうど奥さんがデイケアサービスから帰ってきました。
私には大事な主夫兼介護ヘルパー(笑)の仕事が待っています。
それからその週の金曜日まで、マニュアルを見ながらあれこれ考えていました。でも分かりませんでした。
金曜日の29日、午前中の家の掃除を終えてから、またスパーダの修理です。
実は火曜日以後、ずっと考えていました。
整理してみると、
1.発症時、燃料は少なかった→残量3リットル程度
2.それでリザーブに切り替えたら更に状態は悪化した
3.満タンにしても状態は変わらなかった
4.午後に各部の点検をした後は、かなりましになってきた
ということになります。
それでひらめきました。
そうです!
タンク内に溜まった水ではないかと。
その水が、タンク容量が少なくなってガソリンに混じってキャブに流れるようになり、リザーブに切り替えたため更に多くの水がキャブに流入して、いっそうミスファイアがひどくなったのではないかと。
考えてみたら、20年になるのに、水抜き剤など入れたことがありませんでした。
そもそも、私にとってバイクのタンクに水が溜まるなど「想定外」。
でも、今までリザーブで走ったことはないし、水抜き剤など入れたことがなかったので、水がタンクにたまっても出て行くことはなく、長年の間溜まり続けていたのでしょう。
地下式ガレージですが、やはりタンク内の結露はゼロとはいえなかったと思います。
一度タンクは部品交換していますが、それでも15年は経過しています。
タンク内の結露した空気やガソリン中の微量の水分が溜まってきていた可能性は否定できません。
で、もう一度、金曜日の午後、リザーブにした燃料コックからガソリンを1リットル程度容器に抜いてみました。
そして良く見たら、ほんの少量ですが、ガソリン中の水の玉が確認できました。
ほぼ原因は決まりです。
でも、全部ガソリンを抜くのは容器もなく大変なので、とりあえず家にあった無水エタノールを水抜き剤の代わりに50CCほど(全く適当です)タンクに投入して、しばらく車体を前後左右にゆさぶりました。
そして、燃料コックをリザーブにして、家の周辺を走行してみました。
予想通り、まったく症状は出ませんでした。
低回転から滑らかに吹きあがり、以前の調子が復活です。そのままいつもの10Km程度の巡回コースを走っても、何の問題もありませんでした。
復活です。本当にうれしかったです。
しかし、よもや水が溜まっていたとは。
次はタンク内の錆の発生が心配になりますが、なんとかそれは大丈夫のようでした。
上からのぞいて見たり、軟質のアルミ棒を曲げて突っ込んで内側をなでてみても、スムーズな触感でした。
教訓:
今回の私のスパーダのように高年式のバイクで、リザーブ切り替えがあるバイクは、タンクの底リザーブ位置に水がたまっている可能性があると考えた方がいいと思います。
なので、そういうバイクは、時折満タン後に、コックをリザーブに切り替えて、積極的に底にたまったガソリンから使ってみるように心がけるのがいいと思います。
ただし、一定程度走ったら必ずノーマル位置に戻さないと痛い目に遭います。(笑)
水抜き剤を適当な分量たまに投入するのもいいでしょう。これは適量の無水アルコールで代用することもできます。
でも、先のように定期的にタンクの底・リザーブ位置のガソリンを使うようにして、水が溜まらないよう心がけるのが一番の予防策でしょうね。