土佐レッドアイ

アカメ釣りのパイオニアクラブ

新年おめでとうございます

2014-01-03 08:22:00 | 狩猟とナイフ
 2014年の新しい年をむかえました。みなさん おめでとうございます

 時の流れは止めることができません。老いるとその流れは速くなり、あれもやりたいこれもやりたいと諸々の課題が宿題のように背に積もるのですが、一方では諦観も働いてつりあいをとりながら何とか過ごしています。

 それでも正月は年の初め、去年のことはリセットして新しいページを開きます。

 昨年は鳥獣被害でひどい目に遭いました。食害を受けたミカンの量は軽く千㌔を越えると思います。農業というのは自然に働きかけて作物を生産していますので毎年天候や病気、害虫などに対応しなくてはいけません。この中でヒトが何とかできるのは天候以外なのです。
 昨年の夏と初秋は極端な小雨でした。ミカンにも大きな影響が出ましたが私のみかん園は水持ちのよい土地なので何とか持ちこたえました。それでも数本は枯れてしまいました。また、多くの枝が枯れたことでした。
 ただ、悪いことばかりではなくて、糖度はあがりとても味の濃い美味しいミカンができました。今期は初めて「舌」ではなく糖度計という器具を使って1本々糖度を測りましたが、何と「16.7度」という糖度を記録しました。この糖度のミカンの木は1本だけですが、15度以上のものはかなり多くありました。驚異の糖度です。
 
 天候以外はヒトが対応できると書きましたが、病気や害虫は主に農薬で対応します。昨年はカメムシが大発生してひどい目に遭いました。例年だと1回ですんでいた農薬散布が3回もやらなくてはなりませんでした。テレビで放映していましたが愛媛で無農薬栽培をしているみかん園は全滅だったそうです。ほとんどの作物が1年に1回だけしか収穫できませんので、1年間の労働の対価が全くないということになります。これはたいへんなことなのです。労働者だと1年間働いたのに給料がまったくもらえなかったということになります。
 私も農薬はできるだけ使いたくないのですが、農業で生計を立てているいじょうしかたないと諦めています。

 鳥獣被害対策ですが、地上から攻めてくる獣被害のほうはうんと努力すればある程度は防げます。鳥のように空襲するものに対してはあまり打つ手がありません。小面積ならネットで覆うなどできるのですが。まあ、カラスなら「バードキラー(爆音機)」などである程度防げますが、おばかで耳が遠い?メジロ・ヒヨドリなどはどうしようもありません。幸い今年は鳥の数が少なく被害は昨年ほどではありませんでした。
 獣被害での相手はイノシシを筆頭にシカ、ハクビシン、タヌキなどです。幸いなことに今のところサルの被害はでていませんが、二山こえるとサルがでていますので戦々恐々というところです。
 シカはネットを張れば防げますが、労力と費用がかかります。イノシシや他の動物はネットでは防げません。どうするかというと、一つはやられっぱなしの泣き寝入り、もう一つは捕まえてぶち殺すしかありません。私は後者を選びある程度成功していると思います。ワナ猟の免許を取り食肉処理と販売の許可をとってミカンを襲撃してきた獣を捕まえて、精肉にして販売しその被害を補填しています。損害を十分取り返しているかといえばそううまくはいっていませんがある程度は穴埋めできています。

 自然保護を主張する人や動物愛護者の一部の人から「動物は殺さず共存するべきだ」と批判があることは承知しています。狩猟を題材に書かれた本などでもほとんどのものがむやみに殺さず共存を考えるべきだとのイチジクの葉っぱが添えられています。また、鳥獣被害は人間の自業自得だととく人もいます。鳥獣が棲めない針葉樹などをむやみやたらに植林し自然林を破壊したためにしかたなく人里に増えたのだそうです。イノシシの場合だと少しはこの主張は合うところもあるかもしれません。近年爆発的に増えたシカの場合も少しはあっているようです。杉、檜は伐採するときには皆伐します。一山、あるいは広範囲に全て切ってしまいますので、はげ山になります。そこは数年間、シカの餌場になります。
 色々な説があり、どれも少しはあたっているところはありそうですが、なかにはとんでもない説もあります。シカがふえたのは日本からオオカミが絶滅したからだというのです。だから外国からオオカミを連れてきて増やせばよいというのです。これほどあほらしい話しがでてくるほどですから深刻です。

 私は昔のようにイノシシやシカは動物園でしか見ることができなかったような正常な状態に戻したいのですが、いまや無理でしょう。
 被害農家に動物を殺すなと主張する人々や動物愛護団体から、あるいは公的に鳥獣被害に対する損害補償がでるまでは、殺し続けます。
 攻撃は最大の防御です。

 被害をうけている農家のみなさん、狩猟免許をとりましょう。幸い最近はとてもワナ猟の免許は取りやすくなりました。取得するための講習会などの経費を自治体が補助してくれるところまできています。
 美味しいお肉が手に入ります。また、一方的にやられていると精神的にしんどいですが、気が楽になります。私は頭の毛が抜けるスピードが落ちたとひとり喜んでいます。ただし、猛獣が相手です。それなりの覚悟と技術がいります。最初は先輩の猟師にきちんと処理の方法をならわないと大変なことになりかねません。

 日本社会はとんでもない方向に進められています。自民公明を選んだ人だけに消費税がかかり、ものが言えなくなり、その人たちだけの子どもが戦場に行かされ、放射能の恐怖に震えるわけではないので大変です。
 すこしでもよくなるように今年もがんばるぜよ。