妙山寺
中秋の名月
2009年10月3日、中秋の名月。「月夜の晩のメッセージ」という催しが行われました。主催はこんにゃく座。会場を提供してくださったのは妙山寺。
地域の語り部が「あんこ」、そのお話のあいだに「あんこ」を包む「かわ」となるちえちゃんバンド。お話のあいだに演奏するという「月見団子」を味わいながら、秋の名月の一夜を楽しみました。
こんにゃく座代表の小松 慎(まこと)さん(右)の司会ではじまりました。最初に元町商店街会長の岡村静男さんが挨拶。「ここから東に2つの映画館がありました」という岡村さんのお話で、数十年昔の安芸の街を思い出しました。
画像:演奏するちえちゃんバンド
画像:語り部の川谷さん
川谷さんは、農家の独身男性のお嫁さんの世話で活躍しています。ナスを栽培しているそうですが、本業よりも「婚活」のほうが気になって「仕事が手につかん」そうです。
画像:介護について語る峯本さん
峯本さんは親御さんの介護と介護制度、障害者にやさしい町づくりなど語ってくれました。
画像左は、私の近くの集落でナスのハウス栽培をしている野町和利さんです。
この晩、歌われた曲の一つに野町さんがつくった「大きな森の小さなさよなら」がありました。ちえちゃんバンドが結成されて35年をすぎます。その間に安芸市も大きく変わりました。山間部の小中学校はほとんど廃校になってしまいました。昔のメンバーの仲間も徳島との県境の大きな森の小さな学校の教員でした。またそうした山の学校の先生との付き合いもありその中から生まれた曲です。
大きな森の小さなさよなら の一番の歌詞です。
山の向こうは 県境(けんざかい)
大きな森に 囲まれた
春の小さな 停車場で
マイクロバスに 乗ったとき
さよならと ほんとにさよならと
手を振ってくれた 大きな声で
いつまでも ほんとにいつまでも
手を振ってくれた あの日の子供たち
画像:今村さん
今村さんは本町で喫茶店を経営しています。開業する際、まわりから「寂れ行く街で開業しても、儲からんのでやめておけ」と反対されたそうです。
ときどき来てくれるお年寄りの栄養など考えたメニューも出しているそうです。
画像:小松知恵子市議
「限界集落」といわれる山村集落の実態調査のことを話してくれました。「限界集落とは何事だ、一生懸命集落を守っているのにばかにするな」との声も多く「水源地集落」と呼ぶようにしようということになっているそうです。
画像:妙山寺の住職さん
「お布施という仏教のことばがあります。ここを会場に使わせてほしいといわれて喜んで使っていただきました。またこのような催しがあるときは是非使って下さい」と話されました。この妙山寺は540年の歴史があるそうです。
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妙山寺(みょうさんじ)は、高知県安芸市本町1-1-21 にあります。宗旨は 浄土宗 で宗派は 西山禅林寺派です。本尊は 阿弥陀如来 、創建は室町時代、1467年~1469年頃 。 重要文化財(国指定)の木造聖観音立像(大正7年4月8日指定)は 像高105cm、檜の寄木造で鎌倉時代作だそうです。
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