台風を避け、予定より1日早く鹿児島から帰宅すると、フランスのレコード店より、フルトヴェングラーの「ニーベルングの指環」1950年ミラノ・スカラ座ライヴ 伊Fonit Cetra盤 18LPが届いていた。
早速「ジークフリート」から再生しているが、音質の鮮明さに驚かされる。ある意味、デッカ・チームによるクナッパーツブッシュの「神々の黄昏」1951年バイロイトより良いくらい。何が良いと言って、歌手のみならず、オーケストラが生々しく捉えられているのだ。
「ジークフリート」の第1幕を聴き終えただけなので、批評はまたの機会に譲るが、これだけ優れた音質なら、SACDとなった1954年ローマ・リングと対等に並べて語ることができる。スヴァンホルムのジークフリートも強力など、歌手陣も充実している。
全曲をまとめて鑑賞する時間を工面するのは不可能に近そうだが、1幕ずつでも聴き進めてゆくのが楽しみだ。
ところで、このレコード・セットの発売は1983年と、CD時代到来間際。よくぞ間に合ってくれたものだ。