福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

アンセルメ / ロイヤル・バレエ・ガラ・パフォーマンス 45RPM BOX SET

2014-07-29 15:46:42 | レコード、オーディオ







稀代のレコーディング・エンジニア、ケネス・ウィルキンソンによる数ある録音の中でも最高峰の呼び声の高いアンセルメ指揮のロイヤル・バレエ・ガラ・パフォーマンス。

中古市場に於けるオリジナル盤の相場が3,000ドルを軽く超えることからも、その評価の高さを伺うことが出来るが、おいそれと入手できるものでもない。

そこで、何とか調達することのできたのが、米CLASSIC RECORDS社による45回転復刻レコードである。
例によって、片面のみのシングル・サイド・プレスで、なんと9枚組。

オリジナル盤が2LP=4面だったことを思えば、贅沢なカッティング。高音質に賭けるCLASSIC RECORDS社の意気込みが伝わってくるようだ。

これとて、安い買い物ではない。が、この類ばかりはタイミングを逃すと二度と巡り合えないこともあるから、無茶を承知で思い切るより仕方ないのだ。





ここに繰り広げられるパフォーマンス、超優秀な録音については、簡単に文字にならない。

感動を超えて畏怖の念すら湧き起こる。

オーケストラは、英国コヴィントガーデン王立歌劇場管。艶やかな厚みのある弦セクションによって、手兵スイス・ロマンド管では成し得なかった、アンセルメの究極の美学が音に具現化されている。



半透明の白いビニール盤が何とも美しく、ブランク面に記されたCLASSIC RRECORSのロゴが、反転の透かし文字となって映るのもお洒落だよなぁ。

収録曲

・チャイコフスキー:『くるみ割り人形』より
 March
 Dance of the Sugar Plum Fairy
 Arabian Dance (Coffee)
 Chinese Dance (Tea)
 Dance of the Mirlitons
 Waltz of the Flowers

・ロッシーニ/レスピーギ編:『風変わりな店』より
 Tarantella
 Andantino mosso
 Can-Can

・ドリーブ:『コッペリア』より
 Prelude - Mazurka
 Introduction and Waltz
 Czardas (Danse hongroise)
 Valse de la poupee

・アダン:『ジゼル』より
 Introduction and Waltz
 Pas de deux and Variation

・チャイコフスキー:『白鳥の湖』より
 Scene (moderato)
 Danse des petits cygnes (moderato)
 Pas de deux
 Valse

・シューマン/グラズノフ、R.=コルサコフ編:『謝肉祭』より
 Pierrot
 Reconnaissance
 Pantalon et Colombine
 Aveu

・チャイコフスキー:『眠りの森の美女』より
 Introduction: Prologue - The Lilac Fairy
 Rose Adagio
 Valse

・ショパン/ダグラス編:『レ・シルフィード』より
 Prelude
 Mazurka
 Valse

 コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団
 エルネスト・アンセルメ(指揮)

 録音:1959年1月、ロンドン、キングズウェイ・ホール(ステレオ)

 

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クナッパーツブッシュのマイスタージンガー

2014-07-29 14:17:52 | レコード、オーディオ


クナッパーツブッシュ&ウィーン・フィルによるワーグナー : 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」全曲

英DECCAのオリジナル盤(オレンジ・ゴールド・レーベル)7枚、即ち、第1&2幕各2枚、第3幕3枚のほぼ完璧なコンディションのセットが手に入ったので、これまで愛聴してきた6枚組(オレンジ・シルバー・レーベル)を手放すべく、惜別の針を降ろしたつもりが、困ったことになった。

どっちが優れている、というより個性がまったく異なるのだ。下戸のわたしの語るのも妙な話だが、前者を芳醇な味わいを湛えた古酒とするなら後者は口当たりの爽やかな新酒とでもいえようか。
これでは、どちらか一方を手放すことなど出来ない。まるで、花ちゃんとキクちゃんのどちらかを選び切れず、結局両者と結婚することにした風大左衛門のような心境だ(笑)。

ここのところ嵩んでいる資料代への出費の穴埋めに、と目論んでいたのだが、それが叶わなくなってしまった。



写真右が6枚組の箱。
大きさも厚みも、左より若干小ぶりになっている。
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カルミニョーラのヴィヴァルディ「四季」のDIVOX録音 アナログ45回転盤を発見!

2014-07-29 02:21:33 | レコード、オーディオ

文春新書「クラシックCDの名盤」(宇野功芳・中野雄 共著)のほぼ巻頭でボクが大絶賛したカルミニョーラのヴィヴァルディ「四季」が45回転アナログ盤になっていたとは!

eBayで45回転盤を検索していて出会ってしまった。

カルミニョーラの「四季」は断然、この旧録音(DIVOX)が良い。

旧録音は遊びと芸術の境を行き来するギリギリの名演なのに対し、ソニーの新盤は単なる曲芸になってしまったというか・・・。

そのよろしくない印象は、いつだったか、トッパンホールで聴いた実演でも変わらず。会場にいらした、故菅野浩和先生など、憮然とした表情でアンコールを聴かずに席を立たれたほど。

しかし、一度は失望させられたカルミニョーラも、ボクの中では、アバドとのブランデンブルク協奏曲の映像では復権している!

さて、このレコード。2枚組4面、ということは、1面にひとつの季節の割り当て。

盤を裏返すと春から夏、取り替えると夏から秋・・・。
移ろう季節、なんか良い感じ。

しかし、eBay出品者の値付けは高い!
これをクリックしてはいけませんよ。
ボクは、約3分の1で売っているお店を探し出した!

http://www.ebay.com/itm/VIVALDI-LE-QUATTRO-STAGIONI-THE-FOUR-SEASONS-G-CARMIGNOLA-AUDIOPHILE-180-G-2-LP-/331249996618?pt=Music_on_Vinyl&hash=item4d2009d34a

コメント (2)
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