素晴らしいコンサートでした。
いま、明日のレッスンに向けて集中しているため、Facebookへの投稿記事をそのまま転載しておきます。もっと細やかな感想はあるのですが、取り急ぎ。
名古屋フィル #415 定期演奏会
ロシアとポーランドの1番
メインのルトスワフスキ: 管弦楽のための協奏曲が圧巻。
曲の魅力は、バルトークのそれを上回るのではないか?
ポーランド解放運動に加わった父をボルシェヴィキ派に処刑され、第2次大戦後には、兄をソ連の収容所で亡くす、という苛烈な人生を歩んだルトスワフスキの音楽のなんと魂に響くことだろう。
ただ苦悩を告白するでもなく、娯楽性を備えながらも、ズシリと肝に響く音楽!
それを見事に音にしたポーランドの新星ドヴォジンスキと名古屋フィルには最大限の讃辞を捧げたい。
正直、プロコフィエフでは、その音楽性を楽しみつつも、ヴァイオリン・セクションの音の薄さが気になったものだが、ルトスワフスキでは全く不満を感じさせなかった。
管のアンサンブルも魅惑的で、打楽器陣も血湧き肉躍る名演に貢献した。
ドヴォジンスキの音楽的センスは一流。例えば、各楽章を閉じるときのニュアンスが抜群なのだ。これはもって生まれた才能。
在京オケも彼と早く契約結ぶべき!
というワケで、その前のショパンのコンチェルトの記憶が消えたほど(笑)。
ショパンばかりは、指揮者・オーケストラともに小山実稚恵を立てすぎ、合わせすぎたのではないか? あれだけのルトスワフスキが出来たのなら、もっと血の滲むショパンの心と空を染める憧れを描いて欲しかった。
聴衆の拍手は最も盛大だったのだが・・・。
しかし、今日の名古屋フィルはルトスワフスキがすべて。
前半での聴衆のマナーの悪さへの憤りについても、書く気持ちがすっかり失せてしまうほど。