福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

なぜ、パルジファル?

2014-07-09 17:06:23 | レコード、オーディオ


eBayで落札したクナッパーツブッシュの1958年バイロイト「リング」WALHLL盤のCD。

開梱してみると、なぜか「ラインの黄金」の代わりに同じ1958年の「パルジファル」が!

まあ、こっちの方が枚数多いから良いか(笑)?

海外だと返品するのも面倒だし。

ピエール・モントゥーの幻想交響曲

2014-07-09 16:06:21 | レコード、オーディオ




ただいま、ピエール・モントゥー指揮による3種の「幻想交響曲」を聴いている。

一番上が古くより名演奏中の名演と謳われるサンフランシスコ響とのモノーラル録音。手元にあるはフランス盤 FALP 118。
米オリジナル盤は未聴ながら、この仏プレスの音はジャケット・デザイン同様に陶酔的で魅惑が一杯。モントゥーのアプローチも鋭く、覇気に満ち溢れている。

その下が、ウィーン・フィルと入れたデッカチームの録音によるRCA盤 SB-2090。
前後に較べ、際立った特徴に欠ける恨みもあるが、この中庸の美は決して平凡を意味するワケではない。



この2枚のレコードはどちらも同じ演奏。モントゥーと精神的に深い繋がりのあった北ドイツ放送響とのコンサートホール録音。フランス向け(上)、英国向け(下)のジャケットだが、中のレコード盤に全く変わりはないようだ。
演奏は、晩年のモントゥーらしく、深い味わいに満ちている。オーケストラの献身度が音として伝わってきて感動的である。

これはヤバい。フルトヴェングラーの「ジークフリート」

2014-07-09 09:49:37 | レコード、オーディオ




昨夜の第1幕に引き続き、フルトヴェングラーのミラノ・リングから「ジークフリート」第2幕~第3幕を聴いている。

これは、ヤバい。
「森のささやき」では、弦のざわめきに、まるで命が宿っているようで、森が大きな生命体のように聴こえる。

ミーメ、アルベリヒ、ファフナーの邪悪さにも、その根底に存在や誕生そのものの悲しみがあって、心に響く。

フラグスタートのブリュンヒルデも良い! 後のクナッパーツブッシュとの「ワルキューレ」第1幕やフルトヴェングラーとの「トリスタンとイゾルデ」も名唱だけど、あの声に若さと艶が加わり、そして、舞台上ならではの命の燃焼がある。

ミラノ・スカラ座管弦楽団の実力も凄い。リングが恒常的なレパートリーではない筈なのに、これほど血の通ったドラマを描ききるとは!

フルトヴェングラーのワーグナーは確かに余りに人間的であって、かつてのボクはそれを忌み嫌ったものだが、そもそも「ニーベルングの指環」自体、神々の名を語りながらも、登場人物たちの業、権力欲、金銭欲、エゴ、嫉妬など、人間の備えるあらゆる醜さの博覧会、とも呼べるワケで、今はフルトヴェングラーの表現を無条件に受け入れることができる。

天の視点から描くクナッパーツブッシュと、人間の内面深くを暴き出すフルトヴェングラー。そのどちらかを選んだり、排除するのではなく、両者の違いを味わい、楽しんでしまった方が得なのだろう。

ことワーグナーに限っては、いまや宇野先生よりフルトヴェングラーのことが好きかも知れない(笑)。

この心境の変化には我ながら戸惑うほど。まさか、こんな日が訪れようとは。

それにしても、この伊Fonit Cetraのアナログ盤の音質は見事だ。経年による多少の音ムラは認められるものの、かつて聴いた廉価盤輸入CDとは別次元。この音の生々しさも、フルトヴェングラーのワーグナー再評価への手助けとなっていることは間違いない。


独り言

2014-07-09 01:03:27 | コンサート

10日(木)川口リリアでのスラトキン&リヨン管の幻想。

聴きたいけれど・・・、

その気になればチケットも手に入りそうなのだけれど、台風接近のリスクを思うと手を出せないな。

それより、今日の15時、大野和士の「ホフマン物語」のお買い得チケット、手に入らないかなあ?

3階席最後列なら手に入るのだけれど、オーチャードのその座席の音響を考えると、金を捨てるようなことになるからなあ。

かといって、S席、A席のために3万円を超す出費は、いまのボクにはできないしなあ・・・。

どうないもならないから、独り言をいってみた。