福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

百恵伝説-Star Legend- 

2014-09-01 14:13:29 | レコード、オーディオ

百恵伝説 -Star Legend- 山口百恵 (Momoe Yamaguchi)
1980年 ソニーミュージック CS-7259/CS-7260/CS-7261/CS-7262 (5枚組)

昨日、厚木モツレクのレッスン後に寄った地元ユニオンでゲットした「百恵伝説」LP5枚組。

なんと、489円!
タスキと特典のシールが付いていなかったから安かったのかな?

早速、デビュー当時の曲(レコード1枚目)と引退間際の曲(レコード5枚目)を聴いてみたが、「感涙にむせぶのでは?」という自らの期待に反して、懐かしさとかは全く込み上げてこない(笑)。
セカンド・シングルの「青い果実」など、AMラジオから流れる「あなたが望むなら 私何をされてもいいわ」という衝撃的なフレーズを胸ときめかせて聴いたものだが・・・。

しかし、この歌詞を中学2年生のアイドルに歌わせたのは、今さらながらに凄いと思う。苦情が殺到してニヤリとしたというのだから。

「青い果実」も含め、「としごろ」「ひと夏の経験」など、初期シングルの都倉俊一作品は、すべて馬飼野康二ら、他人のアレンジ。多忙だったのかな? 
ピンクレディーのヒットナンバーのように、都倉自身によるアレンジなら、もっともっと良かった筈と想像するのだけれど・・。もしかしたら、都倉俊一ですら、デビュー直後は、山口百恵があそこまで大成するとは考えていなかったのかも知れないな。でなければ、自分でもっと凝ったアレンジをしたはず。

ただ、1曲1曲、リリースを重ねる毎に、声が大人に近づき、歌唱力の増してくるのを聴くのは興味深かった。

後期の方では、谷村新司の「いい日旅立ち」とか、さだまさしの「秋桜」とか、日本人の情感に訴えるような湿っぽい作品が苦手なことを再確認。
その情感には溺れたくない自分が、若い頃からあったから。

その点、作曲家陣に、財津和夫、大瀧詠一、ユーミン、細野晴臣らを揃えた松田聖子の方がグッとくるのだ。特に財津和夫作品が。
松田聖子に関しては、別の機会に書こう。

とはいえ、山口百恵といえば、「プレイバックpart2」「横須賀ストーリー」「ロックンロール・ウィドウ」「イミティション・ゴールド」「絶体絶命」など、阿木燿子&宇崎竜童コンビによる作品抜きに語るべきではないのだろうな。それら肝心要を昨日は飛ばしてしまった。いずれ、気の向いたときに聴いてみなくては。