アンタル・ドラティ指揮によるストラヴィンスキー三大バレエ
「春の祭典」「火の鳥」「ペトルーシュカ」米マーキュリー原盤 SPEAKERS CORNERによる180g重量復刻盤 3LP
特別なストラヴィンスキー・ファンというワケではないが、在庫のある今のうちに、ということで、復刻に定評あるSPEAKERS CORNERの3枚組アナログ盤を入手。
というか、最近は「これまで、聴いてこなかったものを知ろう」と、敢えて、趣味のド真ん中から外れたものも聴くように心掛けているのだ。
そもそも、ボクの好みについては、ストラヴィスキーで一番好きな曲は「詩篇交響曲」などと言って、宇野先生や中野さんに大笑いされたほどなので・・。
まずは、ミネアポリス響(現ミネソタ管)との「春の祭典」を聴く。原始的とも言える野性味が、聴く者の魂を鼓舞する演奏。今ではもっと洗練されたり、上手いパフォーマンスはいくらでもあるだろうが、洗練されることで失われるものもあることを、この録音は教えてくれる。確かに、終盤には苦しい場面もあるけれど。
オリジナルは知らないが、生々しく素晴らしい音質。マスターテープのホワイトノイズをカットせずに残したSPEAKERS CORNERの英断には拍手を送りたい。ノイズを消すことで、演奏そのものの精気まで奪われたディスクが枚挙に暇がないからである。