昨夜は、家族の顰蹙を買いつつも、甲府市のコラニー文化ホールに於ける財津和夫コンサートを聴きに出掛けた。
わざわざ甲府まで出掛けた理由は、ツアーの日程と自分のスケジュールを照らし合わせて、唯一、12月6日のみが可能だったこと。
もともと、ゲストにチューリップ・メンバーの姫野達也が参加していて興味津々だったところ、先日の安部俊幸の死によって、「これは聴けるときに聴いておかないと・・」という想いがつのり、チケットを入手した次第。
ここで、細かな批評はしない。
ただ、言えることは、わざわざ甲府まで訪ねた甲斐はあった、ということ。
財津和夫も姫野達也も、安部俊幸の死について何も語らなかったけれど、「博多っ子純情」を歌う姫野達也の歌声に、作詞者である安部俊幸の心が寄り添っていたようで胸を打たれた。ライヴやレコードで、もう何度聴いたか知れない「博多っ子純情」であるが、こういう類の感動を受けたのは始めてである。
また、バックのギタリストの奏でる「青春の影」のソロを聴きながら、「ああ、もう安部さんのソロは聴くことができないんだな」という感慨に激しく襲われ、涙が出そうになった。事前に全く予期していなかったことである。
財津和夫は、昭和23年生まれというから、現在66歳。それにしては立派な歌声だ。一時期、声の衰えを感じたこともあったが、見事に持ち直している。もちろん、ボクがはじめて生で聴いた20代後半の色気たっぷり、怖いもの知らずの財津和夫とは違うけれど、この自然体の年の重ね方はひとつの目標にはなる。
できれば今後、過去の名曲ばかりでなく、新しいアルバムづくりにも励んで欲しいし、いつまでも自然体でライブ活動を継続して欲しいものだ。