福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

クナとモントゥーの新譜届く!

2015-01-10 19:18:57 | レコード、オーディオ

クナッパーツブッシュのブルックナー第8番、およびモントゥーのベルリオーズ「ロメオとジュリエット」。

間もなく発売される新譜2点が届きました。

いずれも、福島章恭がブックレットに於ける序文を執筆させて頂いております。

リマスターも成功し、いま手に入るCDとしてはベストと言えるでしょう。

いずれも14日の発売。タワーレコードさんに成り代わりまして、こちらも宜しくお願いします。

 

ブルックナー: 交響曲第8番(新規リマスター); <特別収録>ベートーヴェン: 《フィデリオ》序曲, 《レオノーレ》序曲第3番<タワーレコード限定>

Hans Knappertsbusch 、 Munich Philharmonic Orchestra

http://tower.jp/item/3775561/ブルックナー:-交響曲第8番(新規リマスター);-<特別収録>ベートーヴェン:-《フィデリオ》序曲,-《レオノーレ》序曲第3番<タワーレコード限定>

※ステレオ録音
※2015年最新リマスター
※オリジナル・ジャケット・デザイン使用(ブックレット中にも採用)
※解説:福島章恭氏、吉田光司氏、柴田龍一氏、藤井宏氏、解説書合計8ページ

  • 没後50年クナ畢生の名盤が生々しい音質で蘇る! 『フィデリオ』からの2つの序曲も収録。2015年最新リマスター採用!

    ウエストミンスター・レーベルの中でも屈指の名盤であるばかりか、クナッパーツブッシュの晩年を代表する至高のブルックナー録音としてあまりにも有名な演奏です。数あるこの曲の中でも、ましてや50年以上経った現在においても最右翼に位置する演奏には違いありません。これまで語り尽くされてきた名盤中の名盤を、タワーレコード限定のオリジナル企画盤として再発売いたします。
    これまで何度かCD時代に発売されてきたディスクと比べ、今回の発売では新規リマスター採用という点と、カップリング曲を変更した事が従来とは異なる点です。これまで良くカップリングされてきたワーグナー作品から、同じウエストミンスター・レーベルの「フィデリオ」全曲録音から2曲を、今回は特別収録としてカップリングしました(ワーグナー:管弦楽作品集は、同じくタワー限定盤PROC1512, 1513として発売中)。これまで全曲盤でのみ聴くことができたこれら名曲を、始めての試みとして独立した曲として収録しています。
    音質的には、これまで発売されてきたビクター音源(MVCW-14001)のマスターから、今回新規でリマスターを行いました。有名な17年前のCDマスターの延長線上にありながらも、新たな息吹を感じるクナ独自の音色をお楽しみください。
    解説書には、福島章恭氏による序文解説を掲載しました。クナッパーツブッシュの没後50年に相応しい、保存盤です。 

  • タワーレコード (2014/12/11)

ベルリオーズ: 劇的交響曲《ロメオとジュリエット》<タワーレコード限定>

Pierre Monteux 、 London Symphony Orchestra

http://tower.jp/item/3775563/ベルリオーズ:-劇的交響曲《ロメオとジュリエット》<タワーレコード限定>

【演奏】
レジーナ・レズニック(コントラルト)
アンドレ・タープ(テノール)
デイヴィッド・ウォード(バス)
ロンドン交響楽団合唱団
ロンドン交響楽団
ピエール・モントゥー(指揮)

【録音】
1962年6月 ロンドン、ウォルサムストウ・アッセンブリーホール

【原盤】
WESTMINSTER

※ステレオ録音
※歌詞対訳付
※国内マスター使用
※オリジナル・ジャケット・デザイン使用
※解説:福島章恭氏、柴田龍一氏、吉田光司氏、訳詞:平島正郎氏、解説書合計20ページ

  • ベルリオーズを得意とした巨匠が87歳で成し遂げた唯一の『ロメオとジュリエット』全曲が久々の復活!

    晩年のモントゥーがウエストミンスター・レーベルに残した「第九」と並ぶ重要音源である「ロメオとジュリエット」全曲が、国内盤で久々のリリース! 1997年以来の再発となります。モントゥーの没後50年であった2014年に、DECCA、PHILIPSに残されたステレオ音源を「第九」と共にタワー限定企画盤として発売いたしましたが、この「ロメオとジュリエット」は含まれておりませんでした。今回、タワー限定企画盤「ウエストミンスター・レーベル名盤選」Vol.1のひとつとして満を持して再発売いたします。
    ベルリオーズの真髄をここまで語り尽くせる指揮者は現代でも少ないのではないでしょうか。モントゥーが残したフランス音楽の音源は、50年以上経った今でも重要な演奏ばかりです。モントゥーによる力みのない自然体の音楽は、例え曲想が強い場面においても、決して緊張が強すぎて音楽が流れないことはありません。逆に弛緩する場面も皆無のため、ベルリオーズの長大な作品においても、その類まれな音楽がすんなり耳に入ってくる効果を生んでいると言えます。このような組み立てを行うモントゥーは現代においても注目すべき存在です。没後50年経っても熱心なファンが多いことも頷けます。音楽的にもスポイルされることがないウエストミンスター・レーベルの録音もモントゥーの特筆を良く捉えており、合唱を含むこの重厚な作品の価値をより高めています。尚、マスター音源は海外のOIBP盤ではなく、国内のマスターを使用しております。

    タワーレコード (2014/12/11)




ブルックナー8CD 国会図書館に寄贈

2015-01-10 17:45:20 | レコード、オーディオ



愛知祝祭管とのブルックナー交響曲第8番のCD かもっくすレーベル。

1組を国会図書館に寄贈致しました!
お手配くださったワオンレコードさんに感謝します。

一般発売は、いよいよ今月23日。
今しばらく、お待ちください!!


クレンペラーの「マタイ受難曲」を英オリジナル盤で

2015-01-10 00:14:42 | レコード、オーディオ

今朝は、クレンペラー指揮フィルハーモニア管&合唱団による「マタイ受難曲」を、英コロムビアのオリジナル・アナログ盤で聴いた。

英コロンビア SAX2446/50(5枚組)

全曲に3時間43分、LPレコードにして9面を要するという異様なテンポの遅さ! ナンバーによっては、古楽器演奏の半分、またはそれ以上の驚愕のスローテンポである。

にもかかわらず、この演奏は古さを思わせない。
それは、どんなに遅いテンポであろうと、クレンペラーがリアリストとしての態度を貫き、ロマン的な要素の入り込む隙がないからであろう。
さらに、このテンポの遅さが作られたものではなく、晩年のクレンペラーの生理に適っていたことも、聴き手に大きな安心感を与える要因のひとつとなっている。

イエス役のフィッシャー=ディースカウの慈愛に満ちた歌唱など、本当に心の襞の奥の奥まで染み込んでくる。この味わいは、自分が若い頃には気付かなかったもの。

などなど、この演奏の全容はCDの貧しいフォーマットに収まりきれるものでなく、この英オリジナル・アナログ盤でないと味わえないものがある。

15年前の「クラシックCDの名盤」ではシェルヘン盤を筆頭に挙げ、後にヘレヴェッヘ新盤を愛聴したものだが、いまやクレンペラー盤が最も大きな存在となった。良くも悪くも、自分の指揮に影響を受けるのは必至であるが、東京ジングフェラインと共演するのも、聖トーマス教会で共演するのも、ともに古楽器オーケストラであり、古楽器によって、どれだけ、スケールの大きく、懐の深い演奏のできるかを追求していきたい。


J.S.バッハ:マタイ受難曲BWV.244(全曲)
 福音史家:ピーター・ピアーズ(テノール)
 アリア:エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
 アリア:クリスタ・ルートヴィヒ(アルト)
 アリア:ヘレン・ワッツ(アルト)
 アリア:ニコライ・ゲッダ(テノール)
 アリア:ヴァルター・ベリー(バス)
 イエス:ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
 ユダ:ジョン・キャロル・ケース(バリトン)
 ペテロ:ヴァルター・ベリー(バス)
 大司祭:オタカール・クラウス(バリトン)
 ピラト:オタカール・クラウス(バリトン)
 侍女1:ヘザー・ハーパー(ソプラノ)
 侍女1:ヘレン・ワッツ(アルト)
 司祭1:オタカール・クラウス(バリトン)
 司祭2:ジェレイント・エヴァンス(バリトン)
 目撃者1:ヘレン・ワッツ(アルト)
 目撃者2:ウィルフレッド・ブラウン(テノール)
 ハンプステッド教会少年合唱団
 マーティンデイル・シドウェル(合唱指揮)
 フィルハーモニア合唱団
 ヴィルヘルム・ピッツ(合唱指揮)

 オブリガート
  ガレス・モリス(フルート)
  アーサー・アクロイド(フルート)
  シドニー・サトクリフ(オーボエ、オーボエ・ダモーレ)
  ピーター・ニューベリー(オーボエ・ダ・カッチャ)
  ヒュー・ビーン(ヴァイオリン)
  ベラ・デカニー(ヴァイオリン)
  デズモンド・デュプレ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 通奏低音
  ジョージ・マルコム(チェンバロ)
  ヴィオラ・タナード(チェンバロ)
  レイモンド・クラーク(チェロ)
  ジェイムズ・W・マーレット(コントラバス)
  ラルフ・ダウンズ(オルガン)
 フィルハーモニア管弦楽団
 オットー・クレンペラー(指揮)

 録音時期:1960&61年
 録音場所:ロンドン、キングズウェイ・ホール、他
 録音方式:ステレオ(セッション)
 プロデューサー:ウォルター・レッグ
 エンジニア:ダグラス・ラーター