ご報告が遅れましたが、24日土曜日には、井上道義先生と大フィルによる「大ブルックナー展」を聴いてきました。会場は、懐かしき兵庫県立芸術文化センター大ホール。記念すべき第1回目の選曲は「第8番」。
井上先生と大フィルの演奏会、昨年のチャイコフスキー「第4」(大フィルへの復帰第一弾)にも伺いましたが、このコンビにとって、今回の演奏がより大きな意味を持ったではないかと感じました。井上先生の意志がより多くの団員に伝わり、オーケストラのサウンドに覇気と重厚感が増していたからです。井上先生のアプローチもパフォーマンス抜きの真剣勝負。炎のコンマス崔文洙(チェ・ムンス)以下、集中力と燃焼度は半端なく、これからの大阪フィルの進むべき道が明確に示されていたと言えるでしょう。
一方、井上先生のブルックナーを聴きながら、自分のブルックナーとの違いを小節毎に感じたのも本当です。テンポ感然り、フレーズ感然り、バランス感然り。というか世界観でしょう。決して違和感があるとかではなく、その違いを心地よく、興味深く受け止めました。井上先生の演奏を味わいながら、自分のブルックナーとは何かを発見する旅もしていたということになります。音楽には、こういう楽しみ方もあるのですね。
井上先生のお言葉はここ。
http://www.michiyoshi-inoue.com/2015/01/post_23.html
第2回はスケジュールの都合から伺うことは難しそうですが、近隣の方には大いにお勧め致します!
第1回 2015年1月24日(土)午後3時開演
・ブルックナー:交響曲第8番
第2回 2015年6月27日(土)午後3時開演
・ブルックナー:交響曲第7番