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ところで、本日、マエストロ大植は、アルト独唱による第4楽章から女声合唱の加わる第5楽章については、2回通された。さらに繊細さの求められりる第4楽章の冒頭は念入りに何度も繰り返すことに。
あのスタジオに居た全員にとって幸せだったことは、楽章の冒頭から返す度に、O Mensch (人々よ)と呼び掛けるシュトゥッツマンの歌声を体験することの出来たことである。
深淵から聴こえるような声の何という豊穣だったか。しかも、驚くべきは、ひとつとして最初と同じ歌はない。繰り返す度に表情やニュアンスは変容を遂げ、常に新しく音楽が生まれることである。
聴衆を前にした明日と明後日のステージで、いったいどのような一期一会の歌を聴かせてくれるのか。想像するだけで胸が熱くなる。なんだか凄いことになりそうだ。
マエストロ大植のマーラー3番への愛情も深く、入魂の指揮となることは間違いない。オーケストラもその棒に応えることだろう。
このたびの大阪フィル定期演奏会。一人でも多くの方に足を運んで頂きたい。
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(写真 : 飯島隆)
以下、大阪フィルTwitterより
世界のナタリー・シュトゥッツマンの独唱でマーラー3番を演奏出来るのは、我々にとっても嬉しい事です。彼女はオケも合唱団も優しく包み込むだけのオーラのようなものがあります。コンマス田野倉雅秋との絡みにもご期待下さい。#osaka_phil http://t.co/uMbIzUAkYH