福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

案の定、ハイティンク&ロンドン響への割れる評価 追記あり

2015-09-29 13:54:41 | コンサート

案の定、ハイティンク&ロンドン響初日(9月28日 サントリーホール)の評価が割れていますね。

感動と落胆。

これほど極端に印象の分かれる例も珍しい。昨日も書いたように、フォルティシモの迫力より、ピアノからピアニシモにかけての様々な色合いや温度の描き分けが、演奏の命だったため、音の満足に届かない席では、覇気のない、ただの軟弱に聴こえてしまったのでしょう。しつこいようですが、実際には、如何なるピアニシモに於いても、支えと重さのある堂々たる演奏であったことは、保証します。もう現実のものとは思えないほどの究極の美です。

実は、終演後にお会いした某マエストロも「なんで、今日の演奏はあんなに力なくフニャフニャなの?」と全く浮かないご様子でした。因みにマエストロは所謂VIP席、つまり二階センターにお座りでしたが、開館以来約30年間このホールに通うわたしの経験からは、全く演奏を楽しめない席の代表なのです。

今回、運悪くマイナスの印象を持たれた方には、別会場でその真価を確かめて頂きたい。とはいうものの、ミューザ川崎も二階席後方はダメ(一階、三階は未体験)だし、NHKホールは殆どの席がダメだし・・。やはり、座席選びが大事ですね。S席がよいとも限りませんが。

ハイティンクも86歳、今後聴く機会もないかも知れないということで、今回、好きな座席を確保できて良かったとつくづく思います。

ところで、感動のあまり、10月5日東京文化会館のブラームス1のチケットも急遽入手。残券僅少ゆえ最上とはいかないものの、まずまずの次くらいの座席をゲット。ホントは別のコンサートのチケットを持っていたのですが、ペライアとハイティンク&ロンドン響には、それをキャンセルするだけの価値はある、と確信した次第。ブルックナーではないけれど、それでも幸せですね。

追記 サントリーホールの1階席にも音の良いスポットがあるとの情報が入りました。LB,RBよりも好ましいという声もあります。以前、1階席に懲りたので以後2階専科でしたが、何かの機会に試したいと思います。

コメント
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