福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

恐るべしデュトワ&メルベートのサロメ

2019-06-08 17:32:32 | コンサート


デュトワ&大フィルの「サロメ」。

凄まじかった。

正直、前半には、いくつか注文はあった。しかし、終わってみれば、すべてを忘れるほどの興奮だけが残った。

特に「7つのヴェールの踊り」から凄絶な幕切れまでは、息をもつかせぬ緊迫感。
デュトワの棒のもと、渦巻く官能を描く大フィル、その16型の全力の大音量を、ものともせず乗り越えてくるメルベートの声と倒錯した愛のエクスタシーに、幾度となく我が脳天から背中に電気が走った。まさにオペラでしか味わえない麻薬。彼女のエレクトラも聴きたいなぁ。

日本人歌手では、とりわけ加納悦子さんのヘロディアスが素晴らしかった。歌とか演技というよりヘロディアスそのもの。

ダフニス、幻想の名演につづいて、大フィルも見事! 再びデュトワさんに来て欲しいと願うのは、わたしだけではあるまい。

追伸 
ドイツへの出国が6日から11日に延期となったのは、これを聴け、との天の声であると確信した次第。燻っていた無念の想いもすっかり吹き飛んだ!


ベルリン・フィルハーモニー公演パンフレット来たる!

2019-06-08 01:02:45 | コーラス、オーケストラ


ベルリン・フィルハーモニーホールに於けるブラームス「ドイツ・レクイエム」公演当日、会場で配布されるパンフレットのデータが届きました。

ワインレッドを想わせる落ち着いた色調に格調高いデザイン。とても素敵な表紙ですねぇ。
気合いが高まってきましたよ。

背景の写真は、去る2月27日(水)に行われたサントリーホール公演のもの。その後、大阪でのスラトキンさん、デュトワさんとの共演や、ヴェリタス・クワイヤー東京の立ち上げ、やまと国際オペラ協会さんや自らのニューイヤーコンサートの企画など、嵐のような日々を凄した故か、なんだか随分昔のような気がしてきます。

なお、共演する日独友好合唱団にはベルリン自由大学学生をはじめとする優秀なメンバーが集まってくれているとのことで、ベルリン交響楽団共々、現地の人々に我々の音楽がどのように受け取られるか、楽しみなところです。

なんだか、途轍もない名演奏の生まれそうな予感がしております。


ブラームス ドイツ・レクイエムop.45

6月18日(火) 20:00
ベルリン・フィルハーモニーホール

ベッティーナ・イェンセン(S) 
クラウス・ヘーガー(Br)

ベルリン交響楽団
ヴェリタス・クワイヤー・ジャパン
&日独友好合唱団