足枷をつけた。
1.5キロと1.5キロの足枷を左右の足に。
何も鎖に繋がれているわけではない。
筋肉の楔形の鎧をつけるために。
老人になったように、両足に、腰に、両肩に背負うという重りをつけて、よろよろと歩くように。
父はいつも足枷をつけている。
麻痺した右足と右手を引きずって歩く。
少しだけ重りの整形をするように、足を固定する軽やかなサポートをつけて。
歳を重ねるということは、肉体や頭脳が軽やかになる一方で、身動きができないほどの麻痺という重りを背負うこともある。
思うように歩き回ることができない。
俺は犬のように歩き回る方がいい。家にじっとしているとおかしくなる。体も頭も。
見えない重りをつけて、右肩が少し歪んでしまった父が言う。
足枷をつけた。
廊下をひたひたと歩いた、見えないものが見えるように、ひたひたと歩いた。