明鏡   

鏡のごとく

魚沼にも雪

2017-01-13 23:42:12 | 詩小説



魚沼にも雪が本格的に降り出したようだった。

お世話になった方々は、元気だろうか。

と、池を覗くように、各々方の知らせを拝見する。

寝泊まりさせていただいた民宿青空にも池があった。

ご近所はもちろん、街中の家々のそばに池があるのは、雪を溶かすためなのだ。

と、お聞きした。

夏の魚沼の池には鯉が悠々と泳いでいたが、雪深い冬もまだ泳いでいるのだろうか。

もしかして、池からぽっかりと尖った穴のように口を開けて、雪を待っているのではないだろうか。

ぱくぱくと、白い空からもらう餌のように、雪を待っているのではないだろうか。

夜に食いっぱぐれたら、次の朝には、雪をたくさん持ってきてくれるから。

朝起きると、雪かきを男衆がされて、池にも雪を持ってきてくれるから。

それでもとうてい追っつかない大量の雪を除雪車が片付けていくのだけれど。

毎日のように。

その毎日は、永遠に続くわけではないが、目の前に積まれた白い目隠しは、寒さを隠しもせずに、降り積もるのだ。

降り積もる。降り積もる。明日も、多分、降り積もる。