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■ 石和温泉 「旅館 文寿荘」 〔 Pick Up温泉 〕



石和温泉 「旅館 文寿荘」
住 所 :山梨県笛吹市石和町山崎132-30 (旧 東八代郡石和町)
電 話 :055-262-2915
時 間 :14:00~21:00(要事前確認)
料 金 :500円/2h
紹介ページ (石和温泉旅館協同組合)
紹介ページ (社団法人やまなし観光推進機構)
紹介ページ (山梨の温泉宿(求人ジャーナル社))

石和にある15室の中規模な湯宿が安価で日帰り対応するもので、読みは”ぶんじゅそう”。
石和温泉には日帰り可の宿がけっこうありますが、料金4ケタが多いので500円で入れるここは貴重です。

場所は石和の中心部を流れる近津用水沿い。交通量がすくなく閑かな一画。
Pは建物よこにあります。


【写真 上(左)】 近津用水
【写真 下(右)】 浴場入口

外観・館内ともなんとなく公共の宿的なつくり。
ロビー左手が浴場で、左が男湯、右が女湯でおのおの内湯ひとつとシンプルなもの。
脱衣所はけっこうゆったり。二面採光のあかるい浴場も広めのスペースどりでつかい勝手よし。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 男湯の浴槽-1

黒みかげ石枠タイル貼7-8人の楕円形の浴槽にうす茶&白に色づいた石の湯口から相当量を投入、槽内注排湯はみあたらずちょうどオーバーフローがはじまるところ。
お湯の感じからしてもかけ流しのような・・・。


【写真 上(左)】 男湯の浴槽-2
【写真 下(右)】 湯口

カラン5位、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜15時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 きっちりオーバーフロー
【写真 下(右)】 湯口&湯色

ほぼ適温のお湯はわずかに翠がかって白い浮遊物が浮かびます。
微塩味微芒硝味に、よわめながら思いがけず樹脂系のアブラ臭が感じられます。
ヌルすべのやわらかなお湯で、湯中の指先がよわく青白に発光して、硫酸塩の特徴もでているような気がします。

集中配湯泉使用と思われさほど期待もせずに入りましたが、思いのほか満足度の高いお湯で石和温泉の地力を実感。
派手さはないですが、渋~いお湯をおちついた雰囲気で味わえる大人向けの湯宿だと思います。


【写真 上(左)】 ケロリン桶
【写真 下(右)】 新源泉湧出のポスター

分析書は2種類の掲出がありました。
分析書に「石和温泉 新源泉湧出67℃」のシールが貼ってあったので、新源泉を含む石和温泉管理事務所の集中配湯泉をつかっている可能性大。
「ふえふき旬感ネット」HPによると、管理事務所には6本の源泉が集められ各地区に配湯されているそうで、管理事務所のHPによると6本の源泉スペックは下記のとおり。

第1号源泉 深度185m 564L/分 28.4℃
第2号源泉 深度168m 250L/分 43.0 ℃
第3号源泉 深度175m 612L/分 40.7℃
第4号源泉 深度185m 12.3L/分 25.9℃
第5号源泉 深度190m 384L/分 63.6℃
第6号源泉 深度800m 355L/分 70.3℃

新源泉(第6号源泉)は、石和温泉管理事務所(笛吹市石和町川中島1607)よこで2002(平成14)年5月1日に掘削完了(自噴)したもので、ふつう「泉温67℃、湯量340 L/分」と紹介されているもの。
新源泉をつかう「いさわ源泉足湯ひろば」の足湯(足湯なのに有料200円 ^^; )で分析書をゲットしたハズだがみつからず・・・(^^;)

また、県HPによると「(石和の)温泉事業は、昭和40年10月県企画開発部より移管されて以来源泉の保護と観光地振興の見地から公営企業として営業しており、昭和47年10月から流れ放しを循環方式とし」とあるので循環集中管理をしているようにも思えますが、このお湯を含め、石和共同泉でかけ流しっぽいお湯にいくつか入っているので詳細不明。

〔 源泉名:県営石和温泉 〕
単純温泉(Na-Cl・HCO3型) 泉温不明、pH=9.0、湧出量不明、総計=351.5mg/kg
Na^+=77.37mg/kg (83.57mval%)、Ca^2+=9.215 (11.44)、Cl^-=79.73 (48.06)、HS^-=0.645、SO_4^2-=42.83 (19.05)、HCO_3^-=79.69 (27.91)、陽イオン計=93.92 (4.025mval)、陰イオン計=214.7 (4.680mval)、メタけい酸=33.17、メタほう酸=6.206、遊離炭酸=3.217、硫化水素=0.007、Rn=0.41M.E.(マッヘ単位/kg) <S42.2.23決定>

〔 源泉名:不明 〕
単純温泉(Na-Cl・SO4型) 57.0℃、pH=8.2、湧出量不明、総計=870.6mg/kg
Na^+=250.0mg/kg (84.64mval%)、Ca^2+=36.02 (13.98)、Cl^-=314.7 (65.98)、HS^-=1.180、SO_4^2-=158.5 (26.86)、HCO_3^-=51.81 (6.31)、陽イオン計=291.3 (12.84mval)、陰イオン計=517.7 (13.45mval)、メタけい酸=49.64、メタほう酸=15.52、遊離炭酸=0.498、硫化水素=0.085、Rn=0.12M.E.(マッヘ単位/kg) <S38.4.9調査>

<温泉利用掲示(紹介ページ(石和温泉旅館協同組合)より)>
「心安らぐ閑静な佇まいと豊富な湯量でかけ流し温泉」

■ブランドグルメ
〔 石和富士見の桃 〕
フルーツ王国山梨は、桃の生産量も日本一です。
旧石和町でも富士見地区を中心に栽培され、笛吹市でも桃の花がいちばん早く咲くエリアとして知られています。
山梨で栽培される桃の品種は多彩ですが、JAふえふきHPによると石和の桃は「果肉はしまり乳白色な『日川白鳳』、果肉がち密で甘く多汁な『白鳳』、大玉で果皮が鮮紅色の『浅間白桃』などが代表品種」と思われます。
(詳細品種と収穫時期は→こちら(直売所 → 富士見支所直売所)
(「ふえふき旬感ネット」HPなどを参考。)

〔 2011/01/04UP (2007/07入湯) 〕


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■ 山城温泉 「山城温泉旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



山城温泉 「山城温泉旅館」
※ 現在合宿メインの宿泊施設となり、日帰り入浴受入れ休止のWeb情報あり。日帰り利用時要確認です。
住 所 :山梨県甲府市下鍛冶屋町51-11
電 話 :055-241-2141
時 間 :15:00~23:30 / 不定休
料 金 :500円
オフィシャルHP

前から気になっていたマンション内の旅館というナゾのお湯。
場所はわかりにくく、小瀬スポーツ公園正門前の道を西に進み、正門をすぎて少し行った右手に看板があるので水路に沿って左折。
あとは看板に従って行くと自然に着きます。


【写真 上(左)】 貯湯槽?
【写真 下(右)】 バイブラジェット

手前に山城温泉と書かれた貯湯槽?があり、裏手の川に余ったお湯?を捨てているよう。
本当にマンションの1階にあり、玄関正面が受付、奥が浴室で畳敷きの大広間あり。
ドB級施設を想像してましたが、館内は意外にきれいで清掃もきちんとされています。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の源泉槽

男女別の浴室は、加熱槽(赤みかげ石枠タイル貼10人位)と源泉槽(同3-4人)。
加熱槽は、石の湯口から加熱湯を50L/minほども大量投入ですがオーバーフローはなく、側面注入&側面吸湯があってたぶん循環。
ボタン始動のジェット&ジャグジーもあります。


【写真 上(左)】 加温槽
【写真 下(右)】 源泉槽

浴槽の脇には水槽があって、鯉がのんびりと泳いでいます。
時間がゆっくり流れていくような不思議な空間。
源泉槽は、石の湯口から冷たい源泉を20L/min程度投入で槽内排湯はなく、全量を浴槽端の排湯口から排湯の源泉かけ流し。
カラン8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
平日15時で独占。


【写真 上(左)】 水槽
【写真 下(右)】 洗い場

お湯は、きれいな黄金色透明で茶色の腐葉土のような浮遊物。
いかにもモールがしそうなお湯ですが、ほぼ無味無臭でカルキ臭はありません。
源泉槽の湯口そばではかすかにアワつきもありました。
浴感は薄くあまり温まらないお湯ですが、浴後はかなりほてってペトペト感が出てきたのにはおどろき。面白いイメージのお湯です。


【写真 上(左)】 加温槽の湯口
【写真 下(右)】 源泉槽の湯口

今は宿泊はとっておらず、銭湯として利用されているとのこと。
さほど浴感の強いお湯ではないですが、自家源泉に浸かれる渋い日帰り湯として甲府の銭湯フリーク(^^; は押さえておいた方がいいかも・・・?


【写真 上(左)】 加温槽から源泉風呂
【写真 下(右)】 湯色

----------------------------------
上記は2003年夏時点のレポです。
現在、日帰り入浴休止の情報があります。
加温が必要な泉温なので加温コストがネックとなったのかもしれません。
不況のもと、甲府の温泉がわりに健在なのは泉温が高い(=加温不要)こともあると思います。

〔 源泉名:不明(甲府市下鍛冶屋町第51番地) 〕
単純温泉(Na-HCO3型) 31.9℃、pH=7.5、500L/min自噴?、総計=397.0mg/kg
Na^+=56.08mg/kg (66.29mval%)、Ca^2+=9.317 (12.63)、Mg^2+=6.401 (14.31)、Fe^2+=0.461、Cl^-=18.28 (13.73)、HCO_3^-=186.0 (81.20)、HS^-=0.064、陽イオン計=79.00 (3.679mval)、陰イオン計=213.6 (3.755mval)、メタけい酸=94.45、硫化水素=0.015、Rn=0.841マッヘ <S48.3.15分析>

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 桔梗信玄餅 〕
明治二十二年創業の老舗桔梗屋が製造・販売する甲府の名物和菓子。
数々のコンテストで受賞し成田や羽田空港でも販売されて、もはや日本を代表する和菓子として広く知られています。
昭和43年から販売されているこの餅は、きな粉にまぶした餅に黒蜜をかけて食べるもので、餅ときな粉と黒蜜が調和した独特の風味が楽しめます。
人気の高い8個入りのものは”信玄袋”と呼ばれる桔梗の花をあしらった綺麗な不織布の袋に入れて売られていて、このあたりが外人客に受けているのかと・・・。
そのなかに風呂敷風のビニールに包まれた容器にきな粉&餅。それに付属の黒蜜をかけて食べます。
ちょっとした風でもきな粉が飛び散るので、皿にうつすかビニールで受けてしずかに食べるのがポイント。
容器だけできれいに食べられる人は、ほとんど名人芸(笑)。

〔 2010/12/05UP (2003/08/19レポ (2003/07入湯)) 〕


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■ 勝沼温泉 「ぶどうの国健康福祉センター」 〔 Pick Up温泉 〕



勝沼温泉 「ぶどうの国健康福祉センター」
住 所 :山梨県甲州市休息1867-2 (旧 東山梨郡勝沼町)
電 話 :0553-44-1329
時 間 :9:00~17:00 / 月・祝祭休
料 金 :500円(町外)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (るるぶ.com)

ここは2004年にレポしていますが、大まぬけにもメイン浴場に気づかず(退館したあとに気づいた)、最初に目についた小浴場しか入りませんでした。
今回、リベンジで大浴場に入ったのでまとめて再UPです。

甲州市(旧 勝沼町)の公共福祉施設のお湯を一般公開するもの。
ここは紅茶色をしたモール?泉らしいお湯ということで気になっていました。
ワイナリーやぶどう園が点在する観光エリアにありますが、R411大菩薩ラインから少し入ったところにあって、わかりにくいので観光客の利用は少ないのでは・・・?
(ま~、ふつうはぶどうの丘の「天空の湯」に行くわな (^^ )


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 大浴場入口

ブドウ畑のなかに思いのほかお洒落で立派な建物があらわれます。
典型的な公共施設で館内はなんとなく無機質。
ここは大小ふたつの浴場(ともに男女別)があって、手前が小、おくが大でハダカ移動不可です。


【写真 上(左)】 大浴場-1
【写真 下(右)】 大浴場-2

〔大浴場〕 (2009/12入湯)
暗めの脱衣所。
浴室はさほど広くはないものの明るく天井も高くてなかなかいい雰囲気。
ぶどう王国、勝沼の施設らしく、壁面にはぶどうのオブジェがあしらわれています。
赤みかげ石枠丸タイル貼10人位(ジャグジー・ジェット付)の浴槽がひとつ。
窓の外には露天ができそうなスペースがあるものの、露天はありません。


【写真 上(左)】 ぶどうのオブジェと湯口
【写真 下(右)】 大浴場の浴槽

赤茶に色づいた赤みかげ石の湯口からかなりの量のやや熱湯を投入で底面吸湯オーバーフローなしの循環仕様。
ぶどうオブジェの下にあるカランは飲泉用で、以前はコップもおかれていたようですが現在は封鎖されています。
カラン9、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜13時で独占~3人。

やや熱めのお湯はうす紅茶色で白い浮遊物が少量ただよいます。
甘味+弱重曹味+僅微苦味で明瞭なツルすべとかなりのあたたまりがありますが、よわい消毒臭が残念。


【写真 上(左)】 小浴場の脱衣所
【写真 下(右)】 小浴場

〔小浴場〕 (2004/05入湯)
暗く穴ぐらのような浴室には、温泉槽(石枠タイル貼6-7人、ジャグジー、ジェット×2)、サウナに水風呂(たぶん真水)。
カラン4、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。
GW16時で独占~3人。


【写真 上(左)】 サウナ&水風呂
【写真 下(右)】 水風呂

温泉槽は、赤茶に変色した石の湯口からの投入+ジェット注入で窓側の排湯溝へ流し出し。循環の掲示があったので、排湯溝回収の循環方式かと。

やや熱めのお湯は、うすい紅茶色透明。
浴槽材のせいで濃い紅茶色に見えますが、洗面器に汲んでみるとさほど濃くはありません。ほぼ無味で弱カルキ臭、よわいヌル(ツル)すべがあるものの固い感じの浴感。
でも、浴後は肌がすべすべになります。


【写真 上(左)】 小浴槽の湯口
【写真 下(右)】 湯色&湯口

どちらの浴槽も入りごこちよく悪いお湯ではないですが、加温消毒循環では、レベルの高いこのあたりではややインパクトに欠けてしまうのはいたしかたないところか・・・。
源泉かけ流しで真価が発揮されるお湯に思えるので、せめてこの小浴場くらいは源泉かけ流しにして欲しいものです。(非加熱の場合は水風呂使用で・・・)

なお、ここは入浴受付〆切16:30と早いので要注意です。

単純温泉(Na-HCO3・(CO3)型) 25.9℃、pH=8.8、湧出量測定不能*(掘削揚湯)、成分総計=0.2321g/kg、Na^+=33.7mg/kg (88.02mval%)、Fe^2+=1.6、Cl^-=5.5 (9.25)、HCO_3^-=62.3 (58.96)、CO_3^2-=10.5 (20.23)、陽イオン計=40.0 (1.67mval)、陰イオン計=85.5 (1.73mval)、メタけい酸=105.6 <H13.11.1分析>

*)地下700mから160L/min掘削自噴、動力揚湯で600L/minという情報がありますが、分析書には”湧出量測定不能”とあり詳細不明。

〔 脱衣所掲示 〕
この温泉は地下560mの地点に湧出する灰褐色混濁の色が源泉です。

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 勝沼のブドウ 〕
山梨のトップブランド”勝沼のブドウ”。
養老二年(718年)、修行僧行基の霊夢に由来するほど古い歴史をもち、古刹大善寺にはぶどうの房を持つ仏様がおられるほどぶどうに縁のふかい土地柄で、町内には一面のぶどう畑が広がります。
品種の多彩さは他の産地を軽く凌駕し、現在では30種類以上もの品種が栽培されているそうです。

※ 「奥藤」(おくとう)はそば処です。鳥もつ煮屋さんではありません。
蕎麦も天ぷらも美味しいので食べてみてね・・・(^^;;)

〔 2010/10/02UP (2009/12入湯)・(2004/06/08レポ (2004/05入湯)) 〕


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■ 増富温泉 「津金楼」 〔 Pick Up温泉 〕



増富温泉 「津金楼」
住 所 :山梨県北杜市(旧 北巨摩郡須玉町)小尾6699
電 話 :0551-45-0711
時 間 :要事前確認
料 金 :600円
オフィシャルHP
紹介ページ (山梨の温泉宿(求人ジャーナル社))
紹介ページ (増富ラジウム峡観光協会)
紹介ページ (山梨の温泉宿(求人ジャーナル社))

世界屈指のラジウム含有量で有名な増富ラジウム温泉は、武田信玄の隠し湯ともいわれる古い歴史をもち、昔から湯治客の多い温泉地です。
奥秩父の名峰、金峰山から流れ下る本谷川沿いの山ぶかいロケーションに、「不老閣」「津金楼」「金泉閣」「金泉湯」など湯宿7件ほどが点在し、多くは自家源泉をもっています。
近年、お湯のよさがマスコミにも盛んに取りあげられ、なかなか予約がとれない人気の温泉地となっています。

津金楼は川沿いではいちばん奥にある老舗宿。(明治十八年、津金家により創業、大正三年増富に移転。)
自家源泉をもつため、ふつう「大湯元」ないし「湯元」を付して称されます。
なお、「津金」というのはこのあたりの古い地名で、武田軍団の一翼を担い、のちに徳川家康が若神子(須玉)で北条氏直と対陣した際、家康側の先手衆として活躍した武士団「津金衆」の本拠地として知られています。

ここは2度ほど入浴を断られていますが、この日はあっさりOK。
宿泊客の状況やタイミングがあるようです。
増富の宿はガイドなどで「日帰り可」とあっても、繁忙期など断られることが多いので要注意。
ただ、この場合でも「増富の湯」という逃げ道があるので徒労に終わることはありません。(やたら混みますが・・・)


【写真 上(左)】 道ばたの源泉?
【写真 下(右)】 看板

コンクリ造のよくあるつくり。館内はよくメンテされています。
周辺の道沿いには、源泉とおぼしき岩肌を赤茶に染める水が染み出しています。
帳場から浴場までのアプローチが複雑だったのでよく覚えていませんが、別棟だったかも・・・。


【写真 上(左)】 浴室入口
【写真 下(右)】 サウナ

浴室は加温槽(木枠コンクリ造4-5人、適温~ややぬる)と窓側にぬる湯槽(木枠タイル貼10人以上、30℃位)の2槽。サウナも付設されています。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

窓のそとに本谷川の流れを望む雰囲気のある浴室で、浴槽まわりは黄土色と赤茶色と緑色が複雑に入り混じる析出&変色が出ています。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜12時でかなりの時間贅沢にも独占、出しなに4人。


【写真 上(左)】 男湯加温槽
【写真 下(右)】 男湯加温槽の湯口

<加温槽>
岩の湯口からぬるめ源泉を投入+加温湯の底面注入でオーバーフローなしなので、にごり湯につき排湯不明でしたがたぶん槽内排湯。
緑がかった茶色の透明度20cmほどのにごり湯で、色味はぬる湯槽よりインパクトがあります。


【写真 上(左)】 女湯加温槽
【写真 下(右)】 女湯加温槽の湯口

湯口はぬる湯槽と同じ、湯面では金気臭に鋭い薬品系の臭いが混じっていたような気がしました。
お湯はあきらかにぬる湯槽のほうがいいので、ほとんどぬる湯槽にいました。


【写真 上(左)】 男湯ぬる湯槽
【写真 下(右)】 男湯ぬる湯槽の湯口

<ぬる湯槽>
岩の湯口からぬるめ源泉を10L/minほど投入で、槽内注排湯は見あたらずオーバーフロー。
お湯の感じからしてもかけ流しでは?
(分析書の湧出量と投入量が見合わない気もしますが、湯口はどうみても非希釈で鮮度の高い源泉だと思う。)
湯口脇にはコップもおいてあります。


【写真 上(左)】 女湯ぬる湯槽
【写真 下(右)】 女湯ぬる湯槽の湯口

黄褐色で透明度20cmほどのにごり湯は、湯口で焦げ臭+金気貝汁臭+微炭酸臭で湯面は金気臭。
塩味+重曹味+旨味+金気だし味+微苦味に明瞭な炭酸味が混じる複雑ながらまろやかな味で、味臭ともに鮮度感を感じるもの。


【写真 上(左)】 男湯ぬる湯槽から加温槽
【写真 下(右)】 男湯加温槽からぬる湯槽

重炭酸土類泉的なぎしぎしとした湯ざわりがベースで、うらでわずかながら重曹泉系のツルすべも効いています。
充分な濃度感と適度な重さを備え、からだに成分が浸みてくるような入りごたえのあるお湯です。
奥のふかい浴感は、相当量含んでいる硫酸塩成分も効いているためかと思います。


【写真 上(左)】 ぬる湯槽の湯色
【写真 下(右)】 男湯加温槽の注入口と湯色

「不老閣」「金泉閣」「金泉湯」などとくらべるとマイルドな感じの浴感で、なかなか脱出できません。
これは文句なく名湯かと。


【写真 上(左)】 ぬる湯槽のオーバーフロー
【写真 下(右)】 湯口の析出

増富のぬる湯源泉槽はたいてい小さく混み合うのですが、ここはゆったりとしているので、増富の名湯をじっくり味わうのに最適なお湯だと思います。

Na-塩化物泉 28.3℃、pH=6.5、8.99L/min自然湧出、成分総計=9.799g/kg
Li^+=8.6、Na^+=2558mg/kg (80.96mval%)、K^+=383.6、Ca^2+=268.4 (9.74)、Fe^2+=4.3、F^-=3.1、Cl^-=3762 (75.43)、SO_4^2-=529.9 (7.84)、HCO_3^-=1424 (16.59)、陽イオン計=3245 (137.43mval)、陰イオン計=5723 (140.68mval)、メタ亜ヒ酸=3.8、メタけい酸=140.9、メタほう酸=205.5、遊離炭酸=481.1、Rn=2.38M.E. <H7.11.6分析> (源泉名:津金楼)

■ブランドグルメ
〔 津金のふじ 〕
山梨のフルーツというとブトウや桃が有名ですが、長野寄りの峡北エリアではリンゴも栽培されています。
須玉町の津金地区では、毎年9月頃に「つがる」、10月中旬に「ジョナゴールド」、11月中旬頃には「ふじ」が収穫され、「津金りんご祭り」も開催されています。
とくに糖度が3.5~4度と高い「ふじ」は人気があり「津金のふじ」としてブランド化されています。
(「八ヶ岳の裾野から」「北杜市」HPなどを参考。)

〔 2010/09/11UP (2007/07入湯) 〕


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■ 丹波山温泉 「のめこい湯」 〔 Pick Up温泉 〕



丹波山温泉 「のめこい湯」
住 所 :山梨県北都留郡丹波山村押垣外778-2
電 話 :0428-88-0026
時 間 :10:00~20:00 (4~11月)、(~18:00 (12~3月)) / 木休
料 金 :600円/3h
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE旅行)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (じゃらん観光ガイド)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

奥多摩湖の奥、丹波山村営の人気日帰り温泉。
青梅街道沿いの「道の駅たばやま」のPから丹波川にかかる吊り橋を渡る雰囲気あるアプローチ。
木の質感を活かしたシックな建物のできはよく、外観、館内ともによくメンテされています。
公共日帰り施設では、群馬南郷「しゃくなげの湯」、栃木粟野「つつじの湯」とならぶすぐれものでは・・・?。


【写真 上(左)】 道の駅の対岸にあります
【写真 下(右)】 対岸から

ここは2002年入湯時にレポしていますが、2010年にじっくりと入ったので、取りまぜてレポします。


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 脱衣所

浴室は、右手が和風風呂、左手が洋風ローマ風呂で男女日替り交替制。
両方とも入っていますが、ローマ風呂のレポです。


【写真 上(左)】 内湯-1
【写真 下(右)】 内湯-2

脱衣所はまあまあ広めで、洗面所がセパレートされているのは◎。
左手に洗い場。そこから時計まわりに高温小浴槽(赤みかげ石枠タイル貼円形洞窟風呂風10人弱、熱め)、一般浴槽(内湯)(同20人以上、ジェット付、適温)、温浴・休憩室(低温サウナのようなもの)、高温サウナ、水風呂で中央に円形座湯と飲泉所があります。
天井高く窓の広いあかるく雰囲気のいい浴場。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 露天-2

扉のそとに露天(石枠タイル貼7-8人、適温)、広々として風通しのよい露天で、ベンチや椅子がたくさん置かれています。
内湯・露天ともにたっぷりふかめで入りごこちのいい浴槽。

カラン8位、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜17時で男湯10~15人(2002年)、土曜17時で10人~独占(2010年)と空いていましたが、昼間はファミリー客でかなり混み合います。

内湯は、石の湯口からの投入&側面注入で側溝からの上面排湯、オーバーフローなしの循環仕様。
湯口はぬるめで甘イオウ臭が香るので源泉かと思います。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 高温小浴槽の湯口

高温小浴槽は、石の湯口からの投入で排湯不明。お湯の感じからしてここも循環かと。
露天は、二段になった石の湯口からの投入&側面熱湯注入で、底面吸湯でオーバーフローなし(2010年)。2002年にはかなりのオーバーフローがあり半かけ流し状態でした。
露天の湯口もぬるめイオウ臭で源泉掲示があります。
また、浴場入り口にあるかけ湯も源泉だと思います。

お湯は露天がよく、つぎに内湯。ただ内湯は広いので場所によってコンディションがちがいます。
お湯のよさは、
露天 > 内湯湯口そば > 内湯 > 高温小浴槽の順かな。


【写真 上(左)】 露天の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯色

お湯はうすく灰色がかって(露天は青味を帯びている)うすにごり、わずかにイオウ系の白い湯の花が浮かびます。
明瞭なたまご味+弱苦味のよさげな味。

露天ではアルカリイオウ泉特有の甘いイオウ臭が湯口だけでなく湯面でも香り、以前よりイオウがしっかりとでているかも。
しっかりとしたヌルすべのうらでわずかに硫酸塩泉系のきしきしもきいています。
浴後はややパサつくものの、その後肌がしっとり落ちつく美人の湯。
ちなみに、”のめこい”とは地元の方言で”つるつる、すべすべ”といったような意味らしい。
奥多摩方面では屈指のイオウ泉で、かなりキャラの立ったお湯です。

どの浴槽でもなまった感じはなくカルキもほとんど感じず。
この入り込み数にして、このコンディションキープは立派。
全体に居ごこちのいい施設で、従業員の対応もよく、奥多摩まできたら一足のばす価値は十分にあります。
ただ、屈指の人気温泉なのでピーク時は露天など順番待ちになることも・・・。
ゆったり入りたいなら平日か、午前中がおすすめ。
また、冬場はセンター系にしては終了時間が早いので要注意です。

この施設の前身は、温泉ファンの絶大な支持を誇ったかけ流しのプレハブ仮設浴場でした。
行こう行こうと思っているうちに廃止となってしまったのは、今となっては悔やまれます。

単純硫黄温泉(Na-(CO3)・Cl型) 43.3℃、pH=9.8、160L/min掘削揚湯、成分総計=239.8mg/kg
Na^+=60.2mg/kg (86.47mval%)、、NH4^+=4.4、F^-=5.6、Cl^-=28.9 (20.15)、HS^-=6.3、SO_4^2-=7.4、HCO_3^-=12.8 (5.16)、CO_3^2-=46.3 (37.84)、メタけい酸イオン=59.8(19.16)、陽イオン計=69.0 (3.03mval)、陰イオン計=170.9 (4.07mval)、硫化水素=- <H17.8.4分析>

単純硫黄温泉(Na-(CO3)・HCO3・Cl型) 44.3℃、pH=9.6、214L/min掘削揚湯、成分総計=258.5mg/kg
Na^+=59.8mg/kg (75.47mval%)、Fe^2+=1.5、F^-=4.0、Cl^-=24.3 (20.68)、HS^-=7.5、HCO_3^-=50.0 (24.58)、CO_3^2-=39.0 (38.97)、陽イオン計=71.8 (3.44mval)、陰イオン計=127.7 (3.34mval)、メタけい酸=58.9、硫化水素=0.02 <H8.4.10分析>

<温泉利用掲示>
加水:掲示なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 丹波山の原木舞茸 〕
舞茸はほとんどが菌床栽培ですが、山ぶかい丹波山村では原木栽培も行われていて特産となっています。
秋には「道の駅たばやま」でまいたけ祭りも催され、原木舞茸はすぐに売り切れてしまう人気アイテムだそうです。
収穫時期は、9月中旬~10月中旬。

〔 2010/08/27UP (2010/03入湯) (2002/07/08レポ (2002/06入湯)) 〕


E138.55.43.252N35.47.7.160
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■ 塩山温泉 「笹本屋旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



塩山温泉 「笹本屋旅館」
住 所 :山梨県甲州市(旧 塩山市)塩山上於曽1960
電 話 :0553-33-2646
時 間 :要時間確認
料 金 :400円?
オフィシャルHP(新)
オフィシャルHP(旧)
紹介ページ (山梨の温泉宿(求人ジャーナル社))
紹介ページ (甲州市商工会)

峡東、旧塩山市の塩山温泉郷にある湯宿。
市町村合併では、市は町や村を合併・編入して市名が残るのがふつうですが、ここは勝沼町、大和村と合併して甲州市となり、塩山市は消滅してしまいました。
ちなみに、”塩山”の由来は市内にある”塩ノ山(しほの山)”によるもので、この山はふるくから甲斐の国にちなむものの枕詞とされていた由緒あるもの。

「しほの山 さしでの磯にすむ千鳥 きみが御世をば 八千代とぞ鳴く」
(詠み人知らず 古今和歌集 巻7 賀歌 345)

※ 山梨は大規模な市町村合併がおこなわれていますが、甲府市のほかに甲斐市、甲州市、山梨市(これは以前からある)など、どこが県庁所在地になってもおかしくないような市名がたくさんできました(^^)

塩山温泉郷は、開湯650年と伝えられる古湯で、その”塩ノ山”南麓に7軒ほどの湯宿が集まっています。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 浴場入口

ここは創業百年の歴史をもつ老舗宿で、塩山駅北側の湯宿が集まっている一角にあります。


【写真 上(左)】 渋いベンチ
【写真 下(右)】 脱衣所

こぢんまりとしたお宿で、一見、日帰り受け入れしてそうもないですが、入浴を乞うとあっさりOK。
塩山温泉は登山客やハイカーの利用が多いので、たいていのお宿は日帰り受け入れに積極的です。


【写真 上(左)】 浴場
【写真 下(右)】 洗い場の析出

こぢんまりとした脱衣所と浴室。
黒みかげ石枠水色丸タイル貼5-6人の主浴槽と左手におなじつくりで1-2人の源泉槽。
カラン2(たぶん水は源泉で、まわりにクリーム色の析出)、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜16時で独占。


【写真 上(左)】 主浴槽
【写真 下(右)】 主浴槽から源泉槽

両槽ともにカランから冷たい水(たぶん源泉)を投入可。
適温の主浴槽は底面注入&底面吸湯。
源泉槽はカランからの投入で槽内注排湯なく、全量をオーバーフローの随時投入かけ流し方式とみました。


【写真 上(左)】 源泉槽
【写真 下(右)】 源泉槽のカラン

お湯は圧倒的に源泉槽がいいので源泉槽のレポです。
30℃くらいの絶妙なぬる湯は、かすかに懸濁して白い浮遊物がたくさん。
微甘味で、いかにも甘いイオウ臭がしそうなお湯ですが、これは感じられず生ぐさいような金気臭。
かなりつよいツル(ヌル)すべのある美人の湯系の湯ざわりで、湯温とあいまって入りごこち抜群。
なにか奥ぶかい浴感も感じられたような・・・。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 内湯の湯口

石膏の析出があちこちにでていて、浴感からしてもただの重曹アルカリ泉ではないような気がします。
また、主浴槽もカルキなくけっこういけます。

塩山温泉は、温泉好きのあいだでもあまり話題にならないですが、じつはさりげにスグレものが潜んでいて、ここもかなりの個性派だと思います。

規定泉(総硫黄)(Na-HCO3・Cl・(CO3)型) 22.8℃、pH=9.60、308L/min、総計=201.9mg/kg、Na^+=51.00mg/kg (94.08mval%)、Cl^-=23.27 (24.29)、HS^-=1.839、SO_4^2-=5.980、HCO_3^-=58.57 (35.54)、CO_3^2-=18.19 (22.44)、陽イオン計=54.32 (2.338mval)、陰イオン計=126.6 (2.702mval)、硫化水素=0.005 <S47.1.14分析> (源泉名:塩山温泉第二井)

<温泉利用掲示>
加水:記載なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 消毒の方法:記載なし

■ブランドグルメ
〔 枯露柿 〕
塩山市松里地区は「枯露柿(ころ柿)」という有名な干し柿の産地です。
この地区は乾燥と湿気のバランスが柿の生育や干し柿づくりに適していることと、「甲州百目」「甲州百匁」という大ぶりの柿がとれることが美味しさの秘訣とされているよう。
信玄公が栽培を奨励されたといういわれや、江戸期に甲斐の名産として名を高めた”甲州(峡中)八珍果”(葡萄、梨、桃、柿、栗、林檎、石榴(ざくろ)、胡桃(くるみ)or銀杏)のひとつに数えられるなど蘊蓄もばっちり。
主にお歳暮など贈答に用いられる高級品です。
(「ころ柿のページ」などを参考。)

〔 2010/07/31UP (2007/07入湯) 〕


E138.43.54.550N35.42.20.990
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■ 国母駅前温泉 「健康ハウス」 〔 Pick Up温泉 〕



<国母駅前温泉 「健康ハウス」>
(山梨県中巨摩郡昭和町西条251、10:00~24:00、原則無休、550円/3h、055-275-7132)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

JR身延線国母駅のそば、甲府盆地のモール泉群のまっただ中にある日帰り温泉。
R20バイパス国母立体から国母工業団地方面に南下して約1㎞のファミリーマート手前。

以前は昼間料金1,700円と高価だったようですが、料金改定して入りやすくなっています。
ここは、大相撲巡業の折りに力士たちが入浴するそう。
年季入り気味の建物、屋根のうえの錆び入ったネオン看板がそこはかとなくB級感をただよわせていますが、B級温泉のメッカのこのあたりではまったく問題なし(^^;)


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 エントランス

名物はローマ風円形風呂。でも3度入っていずれもローマじゃない方だったので、男女固定制でローマは女湯FIXなのかも・・・。
さして明るくはないですが、天井が高いので熱湯を大量かけ流ししているわりにこもりもなくて快適。
さして広くはないものの浴槽の構成に変化があって、温泉の醍醐味が味わえるいい浴場です。(露天はないですが・・・)


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 女湯入口

浴室は、時計回りにリラックスバス(5-6人/高温)、超音波バス(6-7人/適温)、バイブラバス(7-8人、ジェット&ジャグジー付/ぬるめ)に別室のラドン浴槽(3-4人/高温)、水風呂(やや冷たい)、サウナ(TV付、人気)と多彩で浴槽はすべてみかげ石枠タイル貼。
水風呂は無色透明無味無臭ながらあたりがやわらかく、たぶん井水かと・・・。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 浴室

カラン8はたぶん温泉。シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
かけ湯は源泉と水のダブルで水はほてったカラダを流すのに優。
あふれる冷水のなかに無造作にペットボトルが放り込まれているのも、”常連さんのお湯”って感じでいいですね。
サウナと水風呂と湯口そばが人気なのは常連さんが多い証。
ここはサウナと水風呂は人気ですが、源泉湯口は何ヶ所もあるので余裕でGetできます。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 ラドン浴槽

広~い休憩所など館内施設も充実。この陣容で550円は確かにハイコストパフォーマンス。
土曜17時で20人以上と盛況(2002/12)、日曜昼過ぎでやっぱり盛況(2005/07)と人気のようですが、2010/03の日曜13時に行ったときは4~8人とそこそこ空いていました。
銭湯的につかわれているらしく、お客はほとんど地元風。世間話がはずんでいます。


【写真 上(左)】 リラックスバスの怒濤の湯口
【写真 下(右)】 ラドン浴槽の湯口

すべての浴槽で金属パイプ状の蛇口から熱湯の投入は迫力もの。
あふれたお湯の排湯が追いつかず内床は川状態。
自家源泉653L/minの湯量はダテではありません。
浴槽により投入量が違うので、ほぼ投入量によって湯温の調整をしているようです。


【写真 上(左)】 水風呂もザコザコ
【写真 下(右)】 超音波バスの湯色

すべての浴槽でザンザコのオーバーフローがありますが、バイブラ < 超音波 < ラドン < リラックスの順で量が多くなり、鮮度感も上がっていきます。
いち推しのリラックスバスの投入量はハンパではなく(50 L/min以上あると思う)、浴槽内でお湯が流れている感じ。
この湯量はかけ流し王国、甲府盆地でも屈指でしょう。

お湯は、きもち赤味がかった黄金色の綺麗な湯色で湯中にこまかな気泡が舞っていて、甲府モール泉お約束のアワつきも当然のようにあります。
アワつきの量は↑の鮮度感に比例しますが、ラドン槽はややすくなめ。
以前は茶褐色の腐葉土状浮遊物がかなりただよっていましたが、2010年ではほとんどありませんでした。

金気味+弱重曹味であんずのような甘くフルーティなモール臭+金気臭+僅微イオウ臭?は典型的な甲府モール泉。
リラックスバスではかなりのアワつきがあり、アワつきのヌル+重曹系のツルすべのすべすべ湯。
すこぶる温まり感のつよいお湯は、黄金甲府昭和に似ていて、浴後に重曹泉ならではの爽快感もでます。


【写真 上(左)】 完璧な湯づかい表示
【写真 下(右)】 夜の外観

湯質だけでみると甲府エリアでは中の上くらいのお湯ですが、なんといっても圧倒的な源泉投入量と居ごこちのいい浴場がポイント。
ほんとにこのエリアの温泉群おそるべし!

分析書掲示は以前はありませんでしたが、H14.5に再分析され、いまは掲示されています。
ずいぶんと情報開示が進んでいて、湯づかい情報もばっちり。

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3型) 43.5℃、pH=7.5、653L/min動力揚湯、成分総計=1.019g/kg、溶存物質=0.757g/kg Na^+=131.2mg/kg (71.82mval%)、Fe^2+=0.2、Cl^-=28.4 (10.40)、HCO_3^-=418.5 (89.21)、陽イオン計=173.1 (7.95mval)、陰イオン計=448.2 (7.69mval)、メタけい酸=133.9、遊離炭酸=262.3 <H14.5.16分析> (源泉名:国母駅前温泉 健康ハウス)

<分析書非掲示時の表示>
45.9℃、pH=7.51、アルカリ泉、地下900mより自噴

<温泉利用掲示>
リラックス 加水:なし 加温:なし 循環:なし 消毒:なし
超音波   加水:なし 加温:あり 循環:なし 消毒:なし
バイブラ  加水:なし 加温:あり 循環:なし 消毒:なし
ラドン   加水:なし 加温:なし 循環:なし 消毒:なし

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 昭和町のイチゴ 〕
果物王国、山梨では当然イチゴもつくられています。
とくに笛吹川沿いの甲府市小曲地区に農園が集中していますが、そこからほど近い昭和町もイチゴが特産とされ、「昭和のいちごさん」というキャラクターもいます。
昭和町の「いちご園みない」では、章姫、紅ほっぺ、とちおとめ、さちのか、アスカルビーなどの品種を栽培しています。

〔 2010/07/19UP (2010/03入湯)/2005/07入湯・UP/2003/01/12UP (2002/12入湯) 〕

E138.33.11.076N35.37.41.698
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■ 万沢温泉 「別草旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<万沢温泉 「別草旅館」>
(山梨県南巨摩郡南部町(旧 富沢町)万沢3593、10:00~16:00(要事前確認)、不定休、500円、05566-7-3860)
紹介ページ (@nifty地域ガイド)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

山梨の最南端、静岡との境にある南部町(旧 富沢町)には小規模な自家源泉宿がいくつかあります。
JR身延線「十島」駅南の万栄橋から万沢小方向に入ったところ、和風で小綺麗にまとまった居ごこちよさげなお宿です。


【写真 上(左)】 アプローチの看板
【写真 下(右)】 入口

創業は1953年。
以前、別荘に客を泊めていた経緯から「別草」と名づけられたとのこと。(「山梨の温泉」山梨日日新聞社刊より)


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 浴室入口

廊下のおく、手前が男湯、おくが女湯。
二面採光のあかるい浴室でここも丁寧に清掃されています。
石枠タイル貼5-6人の主浴槽と窓ぎわに1人用の源泉槽。
湯口そばにはコップがおいてありました。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 男湯

主浴槽は側面大量注入+ジェット×2で側面吸湯、オーバーフローなしの循環仕様。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜11時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の主浴槽

ほぼ適温のお湯は味不明、よわい甘イオウ臭でカルキは感じられず。
よわいツルすべもあって循環ながらお湯は悪くありません。


【写真 上(左)】 浅くためた男湯の源泉槽
【写真 下(右)】 女湯の源泉槽

さて、源泉槽です。
じつはこのとき源泉槽にお湯は張られていませんでしたが、湯口(カラン)から源泉は出たので、浅くためて入りました(^^;)(もちろん浴後はしっかり洗い流してきましたが・・・)
カランの吐水量はMax10L/minくらい。冷たいですが18℃くらいはあるので、夏場なら非加温でもいけそう。


【写真 上(左)】 男湯源泉槽のカラン
【写真 下(右)】 女湯源泉槽のカラン

わずかに白濁し白い湯の花を浮かべる水は、たまご味にかなり明瞭な甘+しぶ焦げイオウ臭。
よわいヌルすべで浴後は爽快感のでる”冷の湯”系の源泉です。
思いがけずつよいイオウ気にびっくり。湯脈は佐野川と同じか近いものかと・・・。


【写真 上(左)】 男湯の主浴槽
【写真 下(右)】 竹やぶの多い富沢の風景

泉温が低いので主浴槽の循環はいたしかたないところですが、夏場だけでも源泉槽をためてもらえると、しっかりしたイオウ泉を堪能できると思います。
(このとき、女湯のほうは源泉槽が張られていた。)

スペックは別表しか見あたらず詳細不明
単純硫黄泉(緊張低張性冷鉱泉) 源泉名 万沢温泉

■ブランドグルメ
〔 富沢のタケノコ 〕
富沢は関東周辺でも有数のタケノコの名産地として知られています。
雨が多く温暖なこの地は竹林が多く、アクが少なく、甘くてやわらかなタケノコがとれるとされています。
旬は4月から5月上旬までで、毎年4月第4日曜日にはたけのこまつりも開催されます。
加工品もゆで子(水煮)、たけのこ饅頭、竹の子ワインと多彩。
旬には産地ならではのタケノコの刺身も食べられます。

〔 2010/06/21UP (2007/04入湯) 〕


E138.30.54.590N35.13.4.490
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■ 七面山温泉 「ひのや旅館本館」 〔 Pick Up温泉 〕



<七面山温泉 「ひのや旅館本館」>
(山梨県早川町高住字角瀬618、10:00~16:00(時間要問合せ)、500円、0556-45-2531)
オフィシャルHP
紹介ページ (早川町)
紹介ページ (じゃらん観光ガイド)
紹介ページ (山梨の温泉宿(求人ジャーナル社))

身延の霊山、七面山の登山口=門前町にある宿のお湯。
県道37南アルプス街道の早川町役場の1㎞ほど手前を左手に数百m入ったところです。
まわりには団体バスが何台も入り、白装束の七面山参拝客であふれていました。

お土産屋風の軒先は、お土産?を買う参拝客でごった返し。
こりゃダメだな!と思いながらも、ダメもとで入浴をお願いすると・・・。
奥に向かって「おばあちゃん、お風呂大丈夫?」と訊いていて、しばらくするとOKとのこと。ラッキー!。
おばあちゃんは、「電源(ボイラーの?)付けっぱなしにしちゃったので熱いかも・・・」といいながら、奥の浴室の場所を教えてくれました。


【写真 上(左)】 白装束の七面山参拝客
【写真 下(右)】 浴室

浴室は内湯1(岩+コンクリ?造円形、5.6人)のみで男女交代制。
入口に男(女)入浴中の札をかけて入ります。
窓は広く明るいですが、浴槽まわりにはシダ?が生えており、緑白色の一風変わったコンクリ?浴槽と相まって独特の雰囲気。

浴槽内数ヶ所からの注入で吸湯もあるのでたぶん循環。
浴槽の上にカランが2つありましたが、チェックし忘れました。
カラン5位、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
平日12時で独占。

かなり熱めのお湯は無色透明で細かな白い浮遊物が浮かびます。
無味でわずかに渋めの硫化水素臭があります。
弱いヌルすべがありますが、さほど特徴のある浴感はありません。
でも、かなりの熱湯だったのに、浴後すぐに爽快感が出ました。

成分的に面白そうなお湯ですが、湧出量が少ないので循環?はやむなしでしょう。
総硫黄=8.6mg/kgは本格派硫黄泉ながら、加温循環ではやはりイオウも飛んでしまうのか?
でも、さっぱり感のあるお湯は、登山や参拝の後には向いているような・・・。
なお、別館もあって、そちらにも温泉浴槽があるようです。

追補:最新のHPによると浴室がリニューアルされ、浴槽もかわっているようです。

単純硫黄冷鉱泉(硫化水素型)(Ca・Na-HCO3・SO4型) 10.7℃、pH=7.4、3L/min、成分総計=567.1mg/kg、Na^+=30.8mg/kg (18.85mval%)、Ca^2+=96.6 (67.79)、Fe^2+=0.7、Cl^-=2.0 (0.87)、HS^-=5.7、チオ硫酸イオン=0.3、SO_4^2-=138.2 (41.74)、HCO_3^-=230.8 (54.78)、陽イオン計=140.6 (7.11mval)、陰イオン計=377.0 (6.90mval)、遊離炭酸=15.5、硫化水素=2.6 <S55.6.27分析> (源泉名:不明)

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 山蜜 〕
山梨県早川町で採蜜される日本ミツバチの蜂蜜は、多くの花から集められるため「百花蜜」とも呼ばれています。
杉板作りの巣箱に自然に巣をかけた野生の日本ミツバチから採蜜する天然蜂蜜のため、採取量はきわめてすくなく、「幻の蜜」ともいわれているそう。
「自然豊かな山野の花のみつは、深みのある味わいと芳醇な香りが特徴」とのことです。

〔 2010/05/05UP (2002/08/05レポ (2002/08入湯)) 〕


E138.22.15.188N35.24.11.909
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■ 信玄温泉 「ホテル1-2-3 F&B 甲府」 (旧「スカイプラザホテル」)



<信玄温泉 「ホテル1-2-3 F&B 甲府」 (旧「スカイプラザホテル」)>
(山梨県甲府市国母8-1-1、7:00~11:00/15:00~23:00、450円(2010/4/28から500円に改定予定)、055-221-7000)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (楽天トラベル)

2003年夏、信玄温泉が「ホテル1-2-3」のパートナー店舗となってからはじめて行きました。
「ホテル1-2-3」とは、1人泊だと基本料金、2人だと+1,050円、3人だと+2,100円という宿泊人数が多くなるにつれ格安になるシステムのビジホチェーンです。
ちなみに、ここは標準ルームで基本料金(朝食つき)4,900~5,700円、これが2人泊だと@3,350円、和室に4人泊だと@2,425円(2010/4/28からの新料金)になります。
「スカイプラザホテル」時代550円だった料金も450円に値下げされています。
なお、2010/4/5~28まで温泉改装工事のため休業、4/28から料金500円に改定予定です。


【写真 上(左)】 のぼり
【写真 下(右)】 案内看板

場所はR20甲府バイパス「国母立体交差点」の脇。(東京方面からだと側道に入って左手)駐車場は3ヶ所で台数はかなりあります。


【写真 上(左)】 露天入口&休憩所
【写真 上(左)】 露天風呂付き浴場の脱衣所

フロントよこに日帰り入浴用券販機、日帰り受け入れに力を入れていることがわかります。
フロントおくに大浴場、そのさらにおくの通路&休憩所を抜け、階段を上がった別棟の2階に露天風呂付き浴場の2ヶ所の浴場。
館内はかなり手が入れられていますが、浴槽配置じたいは「スカイプラザホテル」時代とほとんど変わりません。また、ほとんどの浴槽がみかげ石枠タイル貼です。


【写真 上(左)】 メイン浴槽 (2002)
【写真 下(右)】 メイン浴槽湯口と向こうに打たせ湯

<大浴場>
脱衣所はゆったりしていますが、浴室は窓がちいさめで懐がふかいのでうす暗く、打たせ湯×2が絶え間なく湯気を上げているのでこもり気味。
手前おくに数段高く打たせ湯×2とその前に水風呂。
窓側に数10人は行けそうな大ぶりのメイン浴槽を配置しています。


【写真 上(左)】 打たせ湯&水風呂 (2002)
【写真 下(右)】 メイン浴槽の湯口 (2002)

メイン浴槽は打たせ湯槽からの流し込み+パイプ湯口からの投入でかなりのオーバーフロー+浴槽脇の排湯槽からのパスカル?排湯。
打たせ湯槽は打たせ湯2本からの大量投入で、全量をメイン浴槽への流し出し。

開放感はさしてなくB級も入ってますが、なんとなく味わいのある浴場。
カラン8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜17時で4~7人と地元客に宿泊客を交えてなかなかの盛況。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 水風呂

<露天風呂付き浴場>
階段を上がって左手が男湯、右手が女湯。このあたりは以前のB級チックな雰囲気は影をひそめています。
脱衣所はこぢんまり。
入ると手前に水風呂(1人)とおくに内湯(10人位)、扉の外に軒下タイプの露天(6-7人)とベンチがあって風とおしよく涼め、富士山や南アルプスのやまなみがのぞめます。内湯も明るく居ごこちのいい浴場。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の亀

内湯はパイプからの大量投入で槽内注排湯はなく、全量をざんざこオーバーフローのかけ流し。
ここからあふれたお湯が扉の下を通り露天内床の排湯口に流れ込んでいます。
露天は底面注入でおくのパスカル方式?の排湯槽からの排湯でオーバーフローは少量。
カラン6、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜16時で2~4人と大浴場より空いていました。


【写真 上(左)】 ものすごい内湯のかけ流し量
【写真 下(右)】 内湯から流れ出す排湯

<お湯>
メイン浴槽は適温~ややぬる、打たせ湯槽はやや熱、2階内湯は適温~やや熱、2階露天はややぬる。
投入湯口はおそらくすべて源泉。
掲示によると泉温44.0℃を非加熱利用とのことで、湯口は投入量の多いところでやや熱めくらいの湯温を保っているので、おそらくごく近い泉源からの直引きかと思います。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口

きれいな黄金色のお湯には浮遊物はほとんどないものの、こまかな気泡がただよい、ほぼ全槽でアワつきがあります。
アワつきの量は、2階内湯 = 打たせ湯槽 > メイン浴槽 > 2階露天の順で、お湯の鮮度もこの順番です。


【写真 上(左)】 露天の排湯
【写真 下(右)】 湯色&湯口

甲府モール泉らしい弱重曹塩味に金気(湯口のみ)モール臭。
このモール臭はさほどつよくはないものの、岡谷の「諏訪湖ハイツ」に似た個性あるもの。
はっきりとしたツルすべにアワつきのヌルがのり、メタけい酸系のとろみも感じられる湯ざわりやさしいお湯です。

以前入ったときは腐葉土状の浮遊物がうかび、濃度感ももっとあったような気もしますが、いまのお湯でも相当なもの。
とくに、2階内湯の湯口そばと打たせ湯槽は白濁するほどの気泡と潤沢なアワつきがある鮮度抜群のお湯で、気持ちいいことこのうえありません。
温泉パワーに元気をもらえるようなフレッシュで力づよいお湯です。

つよいあたたまりを絶妙な温度の水風呂(井水だと思う)で冷ますのが異様に快感。
ここに限らず、甲府のお湯は水風呂をそなえているところが多くていいですね。

単純温泉(Na-HCO3型) 44.0℃、pH=7.6、425L/min(掘削揚湯)、成分総計=0.7419g/kg、Na^+=133.6mg/kg (74.87mval%)、Mg^2+=12.2 (12.89)、Ca^2+=12.3、Fe^2+=0.2、Cl^-=54.3 (19.54)、HCO_3^-=381.9 (79.95)、陽イオン計=170.6 (7.76mval)、陰イオン計=436.9 (7.83mval)、メタけい酸=114.3、遊離炭酸=19.3 <H16.10.21分析> (源泉名:HOTEL1-2-3F&B甲府)

〔 館内掲示 〕
温泉力100% 「ゆ」が自慢です!
源泉100%掛け流し湯 しかも毎日湯抜き清掃
ボイラーによる加熱や水などを加えず、「源泉100%」のお湯をそのまま湯船に溜めています。豊富な湯量だから循環せず「掛け流し」で湯を使っています。だから温泉力100%!!

※当ホテルの温泉の湯は、地下1000~1500mより汲み上げている為に、湯と共に多少の砂が混ざって、湯舟に沈下しております。

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■「スカイプラザホテル」時代のレポ (2002/09/28レポ (2006/06入湯))
(甲府市、6:00~24:00、550円、055-228-3431)

これも甲府の温泉銀座にあるビジホの湯。
R20甲府バイパス「国母」立体の脇にあります。(東京方面からだと側道に入って左手)新(2階、露天付き)・旧(1階)ふたつの浴室があり、両方入れました。
1階のほうが人気があるようですが、まずは2階から攻めました。


【写真 上(左)】 外観 (2002)
【写真 下(右)】 エントランス (2002)

明るい2階の浴室は、内湯(タイル貼7-8人)、水風呂、露天(タイル貼4-5人)ですが、露天は軒下タイプでベランダ湯といった感じ。
カラン6、ドライヤーなし。土曜15時で独占。


【写真 上(左)】 2階浴場 (2002)
【写真 下(右)】 2階内湯の湯口 (2002)

内湯は、金属パイプから60L/minほどもドコドコと源泉?を投入で、槽内排湯なしのオーバーフローのかけ流し。
となりの水風呂もかけ流しで、あふれたお湯が扉の下をくぐって露天ゾーンまで流れ出しています。


【写真 上(左)】 2階露天 (2002)
【写真 下(右)】 ざんざこです (内湯/2002)

露天は底面注入し排湯槽からの排湯で、オーバーフローはなくややなまった感じ。
うすい麦茶色透明のお湯のなかには、こまかな浮遊物とときおり気泡が流れてきます。
重曹味+金気味、金気臭+弱モール臭で、重曹泉系のツルすべが明瞭。
内湯ではけっこうなアワつきが・・・。

1階浴室には内湯(タイル貼、7.8人)、水風呂とお湯の出てない打たせ湯槽があり、こちらは暗くて熱気がこもった感じ。
カラン5、シャンプーなし、ドライヤー有料。こちらも2人~独占と空いていました。


【写真 上(左)】 旧分析書 (2002)
【写真 下(右)】 湯づかい掲示 (2010)

金属パイプの湯口から大量投入で、湯口そばにはコップがおいてありました。
排湯は浴槽脇の排湯槽からで、オーバーフローはないもののたぶんかけ流しかと・・・。
お湯は2階とほぼ同様ですが、アワつきがみられず2階の内湯のほうがお湯がいい感じがしました。

ここは熱湯揃いなので、水風呂がありがたいです。
とくに2階の内湯と水風呂往復は極楽浄土 ^^)
こんなにいいお湯とは思ってなかったので大満足。碇(廃業)貢川と同系の名湯では・・・?
分析表は掲示も受付にもなしですが、廊下に説明書あり。湧出量=800L/min自噴は立派!

43.2℃、pH=7.62、湧出量=800L/min自噴、蒸発残留物=0.58g/kg、密度=0.9989、ラドン0.62マッヘ/kg <S57.10.12分析>
と、ここまで書いておきながら、「成分:天然ラドン・ミネラル・天然イオン他多量に含有されています」と、いきなりのモードチェンジは何故 ^^;)(単純温泉?)

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

〔 2010/03/26UP (2002/09/28レポ (2006/06入湯)・2010/03入湯) 〕


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■ 雨畑湖温泉 「VILLA雨畑・すず里の湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<雨畑湖温泉 「VILLA雨畑・すず里の湯」>
(山梨県早川町雨畑699、11:00~20:00、500円(土日祝 750円)、0556-45-2213)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (早川町HP)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

700有余年前、すでに京の御所に献上されたといわれる類いまれな硯石で、”和端渓”(端渓は中国有数の銘硯)の異名をとる雨畑硯は、山梨県早川町雨畑の特産です。
雨畑にはまた、すぐれた泉質をもつ温泉があります。


【写真 上(左)】 旧浴場
【写真 下(右)】 校庭の面影が・・・

1983年に閉校した旧硯島小・中学校の跡地を利用して建てらた湯宿が日帰り開放するもの。
以前は六角形の浴舎で親しまれていましたが、2003年にリニューアル、和モダン系のこじゃれた施設に生まれ変わっています。(以前の浴舎は、いまはつかわれていません。)
運営はひきつづき3セクの南アルプス邑硯の里協会によるもの。

南アルプスのふところふかい雨畑、アクセスはそれなりにやっかいですが、雰囲気のよさと好みの泉質で、すでに3回入湯している気に入りのお湯です。


【写真 上(左)】 雨畑湖
【写真 下(右)】 館内 (2006)


県道37南アルプス街道を大島で早川方面からそれて南西へ向かうと雨畑湖、その湖畔にキャンプ場をしたがえてあります。
なお、この道をさらに進むと井川雨畑林道となって、山伏(やんぶし/2014m)肩の峠を越え数十kmを走破すると静岡県の井川に抜けられます。
舗装はかなり進んでいるようですが、浮き石、落石が多いらしく未だに未走破。かなりよさげなのでいつか攻めてみたいです。(林道走りはけっこう趣味だったりする ^^; )


【写真 上(左)】 中庭
【写真 下(右)】 プロバンス風な浴場棟

こんな山奥とは思えないシックで和モダンな建物。フロントの対応もばっちり親切。
別棟に男女別の浴室。
和モダンといってもよくあるやつ(^^)ではなく、和とプロバンスをミックスしたような個性あふれるもの。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 サインもおしゃれ

脱衣所はゆったり広め、風とおしよくつかい勝手がいいです。
浴室には手前に小浴槽(石タイル貼4-5人)ととなりあって窓側にメイン浴槽(同7-8人)。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 デッキ

二面採光のあかるい浴室。サッシュの外はウッドデッキで、とくに夏場はサッシュが開け放たれるので開放感抜群。
デッキからは雨畑湖と南アルプス前衛の山々がのぞめ、ヒーリングモード全開のすばらしい浴場です。
デッキのよこには貯湯槽らしきものがあります。
女湯には露天もあります。


【写真 上(左)】 女湯内湯 (2006)
【写真 下(右)】 女湯露天 (2006)

カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜15時で独占~10人(2006年)。日曜15時で3人~独占(2007年)。


【写真 上(左)】 浴場-1 (2006)
【写真 下(右)】 浴場-2

小浴槽はやや熱め、陶製のロハスの湯口から投入でメイン浴槽への流し出し&底面排湯?。
メイン浴槽はややぬるめ、小浴槽からの流し込み&ぬる湯底面注入&熱湯側面注入で側溝への上面排湯。


【写真 上(左)】 湯口 (2006)
【写真 下(右)】 貯湯槽

ぬる湯底面注入は間欠注入で、これはなんとなく源泉のような感じがしました。
また、浴槽まわりにはうすく石灰華もでています。


【写真 上(左)】 メイン浴槽
【写真 下(右)】 小浴槽

<2006年>
小浴槽はほぼ無色透明で黒と茶と白のこまかな浮遊物。湯口も湯面もカルキ臭で味不明。
このときはメイン浴槽に気をとられてあまり記憶にないのですが、あきらかに真湯の浴感ではなかったような気がします。

メイン浴槽は灰青色にうすにごり茶と白の浮遊物。
味不明、よわいいぶし系イオウ臭。
土類系のぎしぎし+イオウのスルスルに重曹のツルすべが加わるすこぶる複雑な湯ざわりで、やたら入りごこちのいいあと曳き湯。
浴後は肌がすべすべに・・・。


【写真 上(左)】 浴場-3 (2006)
【写真 下(右)】 湯色 (2006)

<2007年>
小浴槽はほぼ無色透明で湯口はカルキ臭ながら湯面ではほとんど感じず。
今回はメイン浴槽のお湯をよわめたような浴感を明らかに感じました。

メイン浴槽は灰青色にうすにごり(前回よりにごりはややうすめ)クリーム色の湯の花大量浮遊。
味不明でいぶしたようなイオウ臭が明瞭。
湯ざわりは前回と同様で、浴後は肌がすべすべになって特有の爽快感がでます。
このときは、女湯もにごりがあったようです。


【写真 上(左)】 浴場-4
【写真 下(右)】 湯色 (右がメイン浴槽)

かなり個性的なお湯で、”単純硫黄冷鉱泉”のくくりでは単純にかたづけられないものがあります。
成分構成はCa・Mg-HCO3・SO4型(含正苦味-重炭酸土類型)というめずらしいもので、それがこの個性的な浴感に影響していることはまちがいないかと・・・。

お湯のイメージは、南アルプスをはさんで反対側の小渋温泉「赤石荘」(ここもよい!)に似たものを感じました。


【写真 上(左)】 湯の花がたくさん
【写真 下(右)】 洗い場からデッキ

循環にしてこのクオリティ、弱加温でかけ流ししたらどれほどのお湯になるか、ちょっと想像がつきません。(湯量的にはできると思う。ただ、加温コストが・・・)
お湯の鮮度はさして高いとはいえませんが、個人的にはかなり好みの泉質。
なにより施設全体の雰囲気がすばらしいのでおすすめです。

単純硫黄冷鉱泉(Ca・Mg-HCO3・SO4型) 14.2℃、pH=7.44、330L/min動力、溶存計=0.505g/kg、Na^+=17.2mg/kg (12.02mval%)、Mg^2+=17.2 (22.76)、Ca^2+=80.5 (64.42)、Cl^-=5.1 (2.33)、HS^-=3.2、SO_4^2-=68.6 (23.79)、HCO_3^-=264.8 (72.21)、陽イオン計=116.9 (6.24mval)、陰イオン計=341.7 (6.01mval)、メタほう酸=6.8、硫化水素=1.3 <S61.11.27分析> (源泉名:早川町大字雨畑字499-1)

〔 2010/03/01UP (2006/10・2007/04 他入湯) 〕


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■ 山口温泉 「山口温泉」 〔 Pick Up温泉 〕



<山口温泉 「山口温泉」>
(山梨県甲斐市(旧 竜王町)篠原477、9:00~21:45(日曜:9:00~21:15)、月休、500円、055-279-2611)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE観光ガイド)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

温泉好きのあいだでは超有名な甲府盆地、竜王町のかけ流し湯。
「ぶどう畑を掘ったら温泉が出た。」というエピソードで知られ、山梨の日帰り温泉では、佐野川とともにずいぶん以前からガイド類に載っていた(1987年ボーリング)、甲府の日帰り温泉の草分け的存在です。

甲府昭和ICより約5分ですが、住宅地の中にありかなりわかりにくいので下の地図を参照ください。
農家の庭先のようなのどかなたたずまい、どこかでニワトリの声がきこえます。
玄関前に飲泉があり、湯口まわりは析出ばっちり。はやくもその豊富な湯量&すぐれた泉質をうかがわせます。また、この源泉はペットボトルで持ち帰りができます。
料金を払った方が有名な番頭さんでした。


【写真 上(左)】 飲泉所
【写真 下(右)】 盛大な析出

浴場は1階、2階には休憩所があります。
浴場は、内湯(岩+石造、10人)と東屋つきの広い露天(同、12人)で、脱衣場経由のハダカ移動ができます。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

やや暗めの内湯、浴槽まわりの岩は赤褐色に変色しています。
岩の湯口(龍の口)からドバドバと大量注湯で飲泉可。
ややぬるめで2ケ所から大量に上面排湯しています。
カラン5、シャワー、ドライヤーあり。
GW昼で男湯2~4人、女湯独占と空いていました。

露天は、筒状の石の湯口2本から潤沢な注湯があってやはり飲泉可。
こちらはさらにぬるめのお湯を湯船のはしから小川に大量放流しています。
この小川は緑色のコケがびっしりでいい味出しています。
なお、内湯、露天ともに源泉100%非加温非加水のかけ流しです。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天脇の小川

お湯は淡緑黄色透明、こまかな気泡でところどころ白濁気味。
金気だし味+重曹味でイオウ&金気まじりの甘い感じのモール臭があります。
噂のアワアワは、大きめのしっかりしたものがたくさんつきました。
強いヌルすべは、アワによるヌメリと重曹のツルすべがダブルで効いているためかと・・・。
わりに軽い感じの浴感ですが、不思議とあとを曳くお湯で、適度なあたたまりがありますが、むしろサッパリ感がつよい上質なもの。
甲府のお湯のなかでは比較的重曹がよく効いているお湯だと思います。

文句なくアワつきぬる湯の名湯。
甲府盆地特有の炎暑のなか、セミの声をききながら入る露天ぬる湯は思うだに気持ちよさげ、これは再訪必至でしょう。

Na-炭酸水素塩・塩化物泉 41.6℃、pH=7.65、686L/min自噴、成分総計=1389mg/kg、Na^+=327.9mg/kg (81.35mval%)、Fe^2+=0.6、Cl^-=295.7 (48.59)、HCO_3^-=532.3 (50.69)、陽イオン計=393.8 (17.53mval)、陰イオン計=834.4 (17.20mval) メタほう酸=109.8、遊離炭酸=48.8 <S61.8.18分析>
(源泉名:山口温泉)

〔 館内掲示1 / 温泉のご案内 〕
山口温泉は、地下920mより湧出している天然温泉を加温せず、源泉(建物北側)より直接湯口に流しております(源泉完全かけ流し)。
その量は毎分686L(ドラム缶3.5本分)、1日約100万L(1,000トン)で、県内でも屈指の湯量です。
全ての湯口で飲用でき(以下略)

〔 館内掲示2 / 温泉利用掲示 〕
当温泉は源泉完全かけ流しです。
毎分686Lの源泉を加温、加水せず敷地内の源泉より直接湯舟に流しております。
循環式ではありません。
源泉及び浴槽に塩素や入浴剤の投入もしておりません。

一郷一会100名湯(by 一遊さん)

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 竜王の八幡芋 〕
竜王町周辺は古来から釜無川・御勅使川の氾濫原で頻繁に洪水に見舞われていました。
武田信玄公により信玄堤をはじめとする治水政策が行われてからは、伏流水に恵まれた肥沃な土地を活かして作物の栽培が盛んに行われました。
なかでもこの地域でつくられる里芋は味がよいとされ、地名から「八幡芋(やはたいも)」と称され、いまでも特産品となっています。
地肌が白く、他の産地にはないきめ細かい繊維と粘り気があるそうです。(「神澤農園HP」などを参考。)

〔 2010/02/16UP (2002/05/05レポに加筆修正(2002/05以降数回入湯)) 〕


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■ 甲府市内温泉旅館組合 第一号泉 「ホテル談露館」 〔 Pick Up温泉 〕



<甲府市内温泉旅館組合 第一号泉 「ホテル談露館」>
(山梨県甲府市丸の内1-19-16、5:00~浴2:00(不可時間あり要確認)、原則無休、1,050円、055-237-1331)
オフィシャルHP
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

甲府市内の歴史あるホテルが日帰り開放するもの。
有栖川宮殿下のご来県で宿泊所を探していた山梨県の依頼を受け、地元の名士、中澤伸吉氏により明治二十年創業された(HPより)という、ただならぬ格式をもっています。
以降、甲府の名門旅館として歴史を重ね、伊藤博文公をはじめ、歴代総理、さらに多くの画家・文人の宿泊、逗留の場となり、為書きや手紙が残されています。
昭和55年、木造の日本旅館から洋室を主とした鉄筋コンクリート建ての「ホテル」に転換、現在に至っています。

舞鶴城公園(甲府城城址)や県庁の南、市役所のとなりという、市内一等地に立地。
甲府駅より徒歩で8分と便利ですが、Pは52台(宿泊者のみ無料)と少なく、周辺の有料Pに泊めた方がいいかと。
レトロ入った重厚な館内は、温泉付シティホテルとしては、上野池之端の「水月ホテル鴎外荘」に通じるものを感じました。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 浴槽

浴場は、1階ロビーの片隅、ELVホールの脇にひっそりとあります。
なお、温泉付の客室もあるようです。

左手が男湯、右が女湯。
細長くて狭めの脱衣所、扉をあけるとさして広くなく、やや暗めの内湯のみの浴場です。
4-5人の浴槽は、さすがに大理石枠絵タイル敷の質感のあるものですが、正直、エントランスやロビーの質感、スケール感にくらべると、ややそっけない浴場に感じます。

ところが、それをうち消すかのように、扉をあけたとたんにすばらしい温泉臭につつまれます。
大理石の湯口からやや熱めの源泉を20L/minほど投入し、槽内注排湯はなく、全量をオーバーフローする模範的なかけ流し浴槽です。
カラン5、シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。
土曜13時で独占~2人。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 ザコザコです

やや熱めのお湯は、綺麗な紅茶色透明で、黒&白のひも状の湯の花が大量に舞っていてみるからによさげ。
イオウ系のたまご味+重曹味。モール臭+しぶ焦げイオウ臭のすばらしく上質な湯の香をもち、湯口ではイオウ臭が卓越しています。
かなりつよめのツルすべに、よわいとろみとイオウ系のスルスルとした湯ざわりが加わり、入りごこちは抜群。
中程度のアワつきまであって、鮮度感もいうことありません。
どことなく奥行きのある浴感は、SO_4^2-=100.3mg/kgによるものかも。(硫酸塩は湯村からの湯脈か・・・?)
よくあたたまり、ときおりカランの水を浴びながらの入浴となりました。


【写真 上(左)】 巨大湯の花
【写真 下(右)】 湯色

お湯のイメージは越後妻有の名湯、千手温泉をほうふつとさせるもの。
甲府のお湯はかなり入っていますが、頭ひとつ抜けている感じのすばらしいお湯で、すくなくとも甲府周辺ではイオウ気はいちばんつよいと思います。

入浴料1,050円と高めなのでこれまで未湯でしたが、ここまですばらしいお湯とは予想だにしていなかったので、正直びっくり。
手ごろな料金だったら何度でも再訪してしまいそうですが、やはり館内他施設とのバランスからすると1,050円がミニマムなのかな・・・?

食事・部屋付プランもあって料理も美味しそうなので、お金もちの方(^^)は、こちらで入浴するのもいいかもしれません。

Na-塩化物・炭酸水素塩泉 45.2℃、pH=7.4、湧出量未測定、成分総計=1405.4mg/kg、Na^+=367.5mg/kg (88.05mval%)、Ca^2+=24.1、Fe^2+=0.1、Cl^-=450.0 (66.13)、Br^-=1.6、I^-=0.4、HS^-=0.0、チオ硫酸イオン=1.3、SO_4^2-=100.3 (10.89)、HCO_3^-=265.2 (22.67)、陽イオン計=427.77 (18.16mval)、陰イオン計=819.2 (19.19mval)、メタけい酸=148.4、メタほう酸=10.1、硫化水素=0.0 <H20.2.29分析> (源泉名:甲府市内温泉旅館組合 第一号泉)

〔 脱衣所掲示 〕
当浴室の浴槽のお湯は、ホテル裏庭から湧出している天然温泉です。湧出温度が49℃あるため、加熱は一切しておりません
浴槽内の黒い浮遊物は、当温泉の成分である硫黄分と鉄分が凝固したもので、地下から温泉と一緒に湧出されているものです。
私どもでは天然温泉を一切手を加えず自然のままご利用いただいておりますので、自然状況によりまして浮遊物が増えることがございます。

■ブランドグルメ
〔 あわびの煮貝 〕
古来、「山の松茸、海のあわび」と言われますが、山国、甲州にもあわびをつかった特産品があります。
あわびの煮貝は、江戸時代、伊豆沖でとれたあわびを甲州に送るため、醤油で加工し樽詰にして運んだのがはじめとされます。
駿州往還(河内路)や中道往還をたどる道中、馬の背に揺られているうちに、あわび本来の味に醤油の風味と木樽の香りがなじみ、ちょうど甲府に着くころが最高の食べごろとなって、甲府名物となりました。
(このへんは、京の塩サバ(若狭小浜からの鯖街道)に似たところがあります。)
おおぶりのあわびをつかうため、お値段もけっこう張りますが、やはり一度は食べてみたい逸品です。
(「甲府市観光ガイド」などを参考)

〔 2010/01/24UP (2008/12入湯) 〕


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■ 下部温泉 「古湯坊 源泉館」 〔 Pick Up温泉 〕



<下部温泉 「古湯坊 源泉館」>
(山梨県身延町下部45番地、8:00~15:00(2h以内)、原則無休、1,000円/2h、0556-36-0101)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

「信玄公のかくし湯」として知られる下部温泉の老舗宿で、足元湧出浴槽をもっており、温泉好きに高い人気をほこります。
場所は下部温泉街のほぼ中心、温泉神社(熊野神社)のすぐ下手にあることからみても、このお宿の格式とお湯のポテンシャルの高さが伺われます。


【写真 上(左)】 下部川の橋から「源泉館」
【写真 下(右)】 本館の玄関

オフィシャルHPによると、「当館には武田信玄やその父、信虎の免状が残されています。川中島を始め各地の戦場で負傷した多くの武将が当旅館の温泉で傷を癒しました。当時の武田軍は最重要の治療施設であった源泉館の岩風呂に対し、土地浴場の免状を発行して手厚く保護していました。」とあり、信玄公ひきいる武田軍とふかい関わりがあったことがわかります。
また、文豪、井伏鱒二氏が好んで逗留した宿としても知られています。


【写真 上(左)】 銘板
【写真 下(右)】 岩風呂の看板

本館帳場で受付し、坂をおりて「かくし湯 岩風呂」へ向かいます。
入浴回数券(6回分5,000円、13回分10,000円)もあって、日帰り受入れにも力を入れています。


【写真 上(左)】 ところせましと並べられている温泉掲示類
【写真 下(右)】 信玄公の免許状

「かくし湯 岩風呂」は別館「神泉」のなかにあり、すぐ脇の赤い鳥居は温泉神社(熊野神社)の参道です。
入ってすぐにベンチ、右が男湯、左が女湯。一見なんということもない佇まいながら、独特な雰囲気にあふれています。


【写真 上(左)】 男子脱衣所入口
【写真 下(右)】 女子脱衣所入口

浴室に入ると正面に上がり湯。
左手、階段の下にかの有名な混浴源泉槽「かくし湯 岩風呂」があります。
脱衣所は男女別々ですが、浴槽はすべて混浴。ただし、17:00~18:30は女性専用時間となります。
なお、本館5階に男湯(日帰り不可)、本館2階に女湯(混浴できない女性客のみ日帰り可)があります。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 上がり湯

2層構造の浴場ですが、「かくし湯 岩風呂」の上部は吹き抜けとなっているので閉塞感はありません。
やや暗めながらやたら雰囲気あふれる浴場で、こういうものは一朝一夕でつくれるものではありません。
長湯湯治のメッカらしく浴場内にWCがあります。
カラン6位、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜12時で3-7人とまあまあ空いていました。

なお、ここはタオル巻きでの入浴が原則。「一般の浴場と違い、源泉館ではタオルを巻いて入浴するのがマナーです。」との注意書きも。


【写真 上(左)】 上がり湯から岩風呂の上部
【写真 下(右)】 上がり湯はザコザコ

上がり湯は岩枠石敷4-5人で、からだを暖めるためのもの。
浴槽のよこには飲泉処があって、コップもおいてあります。

岩の湯口から湯滝状の投入でたぶん全量をザンザコにオーバーフロー。
当然温泉で加温かけ流しかと思います。
無色透明のお湯はほぼ無味でわずかに芒硝系の湯の香、お湯じたいのイメージは「かくし湯 岩風呂」に似ています。


【写真 上(左)】 上がり湯の湯口
【写真 下(右)】 岩風呂-1

さて、本題の「かくし湯 岩風呂」です。(データなどはオフィシャルHPより引用)
ここは約15畳の大岩盤から自然湧出している貴重な足元湧出浴槽で、湧出量はじつに200~415L/minにもおよぶとのこと。
30人以上優にいけそうな大きな浴槽で、深さ2m以上もある天然岩風呂の上に板を敷いて適度な深さにしています。
右手奥、神棚の下の部分(3-4人)だけは板が張られていないのでやや深く、足元湧出源泉を直にからだに受けることができるので、当然ここが一番の人気スポットです。


【写真 上(左)】 源泉槽-2(中央のふかいところが湧出口)
【写真 下(右)】 壁には分析書

湯温は30℃くらい、ほぼ無色透明で湯の花はほとんどありません。
味不明、甘い石膏泉系の湯の香で、香りは「大市館」(現「裕貴屋」)とちがうニュアンスがあるように思いました。
キシキシとヌルすべが入りまじる複雑な湯ざわりで、よわい青白発光とわずかなアワつきもあり、浴後はただならぬ爽快感がでてきます。

ほぼ不感温度ですこぶる入りごこちのいいお湯は、やさしくからだをつつみこむ感じの長湯向け。
イメージとしては阿武隈の湯岐温泉の共同浴場に近いものがあるかな?

お湯のよさもさることながら、なんといっても浴場の雰囲気が抜群。
温泉好きならば一度は訪れてみたい名湯だと思います。

単純温泉(Na・Ca-SO4・Cl型) 29.6℃、pH=8.0、415L/min自然湧出、成分総計=0.470g/kg、Na^+=74.4mg/kg (52.68mval%)、Ca^2+=57.1 (46.34)、Cl^-=60.9 (28.38)、SO_4^2-=189.2 (65.02)、HCO_3^-=23.9、陽イオン計=132.9 (6.15mval)、陰イオン計=274.2 (6.06mval) メタけい酸=31.9、メタほう酸=2.9、遊離炭酸=28.1 <H16.8.25分析> (源泉名:源泉館神泉)

<温泉利用掲示>(「かくし湯 岩風呂」/オフィシャルHPより)
・一切「循環」「加熱」「加水」しておりません。
・温泉成分100%の天然温泉をかけ流しにしております。
※「武田信玄公の時代から加温はしていません(温泉利用証)」というのが凄い。
※ 温泉利用証の自然度・適正度評価はオール5です。
※ 館内掲示されていた日本温泉総合研究所の認定書(H16.8.19)では以下の通り
  ・浴槽の温泉水は源泉と同一であり「源泉100%かけ流し」であること。
  ・温泉の本質的な特徴の一つである「還元系」が良好に保たれていること。 
  ・浴槽の状態 加水:なし 加温:なし 循環:なし 塩素殺菌:なし 

■ブランドグルメ
〔 下部のヤマメそば 〕
渓流に棲むヤマメは下部川にも生育し、下部リバーサイドパークでは毎年8月にヤマメまつりも開催されます。
また、黄金色の「黄金のヤマメ」も放流され、ヤマメによる地域おこしがすすめられています。
かたや蕎麦は温泉街の定番。かけ蕎麦にヤマメの甘露煮をまるまる一匹のせた下部名物「ヤマメそば」は、温泉街の飲食店で食べることができます。

〔 2009/12/24UP (2007/06入湯) 〕


E138.29.4.561N35.25.8.478
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■ みずがきランド源泉 「 鉱泉みずがきランド」 〔 Pick Up温泉 〕



<みずがきランド源泉 「増富都市農村交流センター 鉱泉みずがきランド」>
(山梨県北杜市須玉町小尾8842-1、営業日・時間要問合せ (※原則平日、冬期休業)、630円、0551-45-0155)
オフィシャルHP
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

日本百名山のひとつ、瑞牆(みずがき)山のふもとにある日帰り施設。
指定管理者制度によりNPO法人「えがおつなげて」に運営委託されているもので、HPによると「農村を楽しみたい方のお手伝いをする都市農村交流施設です。」とのこと。

ひところ休業中との情報が流れ、いまでも平日、冬期は原則休みのようなので要注意。
最新HPでは入浴は「お問い合わせください。」とあります。
なお、以前の資料によると、「土日、連休を主に営業、夏休み期間中(7月20日~8月20日)は毎日営業、冬期12~4月下旬および梅雨時は休業、日帰り入浴12:00~18:00」などの案内がありました。


【写真 上(左)】 本谷川渓谷の紅葉
【写真 下(右)】 クリスタルライン案内図

場所は増富から信州峠を越えて川上村に抜ける県道610原浅尾韮崎線で、黒森鉱泉の逆側(道路右手)あたり、看板があるのですぐにわかります。


【写真 上(左)】 みずがき山自然公園-1
【写真 下(右)】 みずがき山自然公園-2

また、増富を攻めたあとなら、増富の奥、本谷川渓谷~金山平(クリスタルライン=釜瀬林道)経由も面白いルート。
林道ながら全線舗装されているし、途中少し瑞牆山側に入った、「みずがき山自然公園」からは、日本ばなれした山容の瑞牆山をまぢかに望む、すばらしい風景が楽しめます。(冬期閉鎖)


【写真 上(左)】 県道の看板
【写真 下(右)】 看板

瑞牆山を望むすがすがしい高原にある施設で、となりには蕎麦処もあります。
Pのよこにいきなり泉源らしきものを発見、黄土色に色づいたコンクリ槽からかなりの量の冷泉が庭に流されています。
味臭は↓の源泉カランと同様。好みの泉質で期待が高まります。


【写真 上(左)】 入口
【写真 下(右)】 玄関ロビー

こんな山中の地味な施設なのに、ものごしやわらかな美しいお姉さま(^^)が受付していたのにはびっくり。
簡素ながら手入れの行き届いた施設で、そこかしこに木の実や野菜などが趣味よくあしらわれていたのは、かのお姉さまの作品か・・・(笑)


【写真 上(左)】 アートなあしらい
【写真 下(右)】 休憩室

ウッディーな館内、廊下のおくに男女別の浴室。
そこそこゆったりとした浴室に、みかげ石枠タイル貼6-7人の浴槽ひとつとシンプル。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 女湯-1

窓の外は林で落ちついた雰囲気のいい浴場です。
カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
連休の15時、そとは子供たちのデイキャンプでにぎやか。でもタイミングよく浴室は独占でした。


【写真 上(左)】 男湯-1
【写真 下(右)】 男湯-2

左手に源泉と札のかかったカランから冷たい源泉を少量投入。右手のカランからはお湯が注がれていますが、これは真湯だと思います。
槽内注排湯はみあたらずきっちりとオーバーフローがあるので、加温の真水による加温加水希釈のかけ流しとみました。

源泉カランの水は、無色透明で弱金気味+酸味収斂味+弱苦味+弱うま味の複雑な味。こげ臭+金気臭。成分濃度以上に迫力のある味臭です。
浴槽のお湯は緑色にうすにごり、わずかに茶色の浮遊物が浮かびます。
湯中にこまかな気泡が舞っていますがアワつきはありません。


【写真 上(左)】 女湯-2
【写真 下(右)】 源泉カラン

ほぼ無色ツルすべときしきしが入りまじる複雑な湯ざわりで、どこかあとをひく奥ぶかい浴感もあって、緑礬泉と重炭酸土類泉が合体したようなイメージ。
かなりのあたたまり感があり、浴後は肌がすべすべになります。

おそらく50%以上の希釈があるかと思われ、成分濃度からすると0.5g/kgほどになっていると思いますが、それでもこの個性的な浴感をたもっているのはよほど源泉の素性がすぐれているのでしょう。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 泉源

もし非希釈加温かけ流しできたら、そうとうな名湯になるのでは。
でも、客数すくなさそうなので、ペイしないか・・・。
ポリでもいいので源泉槽がほしいところですが、泉温13.7℃ではちときびしいか・・・?

それでも、良質な源泉の力を感じさせる浴感は十分にあるので、温泉好きなら攻めてみる価値は十分あるかと思います。

Na・Ca-塩化物・硫酸塩泉 13.7℃、pH=6.12、29.5L/min自噴、成分総計=1.553g/kg、Na^+=233.6mg/kg (58.22mval%)、Mg^2+=5.9、Ca^2+=116.6 (33.35)、Fe^2+=7.0、Cl^-=274.3 (45.00)、SO_4^2-=289.3 (35.00)、HCO_3^-=207.2 (19.77)、陽イオン計=390.3 (17.45mval)、陰イオン計=771.6 (17.20mval)、メタけい酸=58.8、メタほう酸=11.4、遊離炭酸=321.0 <H2.5.14分析> (源泉名:みずがきランド)

〔 2009/12/04日レポ(2006/11入湯) 〕


E138.32.44.080N35.53.29.830
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