関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 日本にシティ・ポップはなかった??
いい加減、報告書づくりに嫌気が差して、ふと手にとったのが ↓ の本。
こらダメだわ・・・、もう仕事に戻れない(笑)
シティ vs アーバン論争で、杉山清貴&オメガトライブの「SUMMER SUSPICION」が挙げられていたけど、これはどう聴いてもアーバンかと・・・。
メジャー・セブンス系だけどアーバン。
キメやサビのウェットなベタメロがメジャー・セブンスを抑えて、結果としてアーバンに落ち着いた面白い曲。
作者の林哲司氏によると、原曲はもっと洋楽寄りで、プロデューサーから「もう少し日本っぽくしたい」とのオファーを受けて曲調を変えたそうな。
「ウエストコーストに行きたかったものを、もう一回『太平洋から日本の方へ戻って来いよ』と言われたような感覚」とも。
■ SUMMER SUSPICION - 杉山清貴&オメガトライブ
リリースは1983年4月だから、シティもまだまだ元気があった時代。
だから当然、彼らにもシティ曲はある。↓
■ what rain can do to love - 杉山清貴&オメガトライブ
■ ドラマティック・レイン - 稲垣潤一
↑ アーバンの代表格ともされる稲垣潤一だって、↓ のよなシティ曲があるもんね。
■ 夏のクラクション - 稲垣潤一
だから、シティになるかアーバンになるかは、本人の資質もさることながら、サウンド・プロダクションによるところが大きいと思う。
で、どっちが日本で売れるかというと、これは明確にアーバンですね。
そのアーバンでさえも、1990年代にはJ-POP(王道)進行や小室進行に押されて次第にディールを失っていく。
でもって、振り返ったときにシティもアーバンも「シティ・ポップ」にひとくくりにされているのが現況だと思う。
シティとアーバンでは曲調がぜんぜん違うから、やっぱり
1.シティ系「シティ・ポップ」
2.アーバン系「シティ・ポップ」
と捉えた方がわかりやすいのでは。
むしろ、シティ系「シティ・ポップ」は女性ボーカルの方がはまっていたかもしれぬ。
■ セイシェルの夕陽 - 松田聖子
さきほどの『MUSIC FAIR』で、Nathan Eastと共演してましたね。びっくり。
■ 角松敏生プロデュース 女性ボーカルMix
---------------------
2021/02/09 UP
「ザ・カセットテープミュージックの本」、遅ればせながら買ってみました。
超まぬけにも、この番組じたいながらく知らなかったので、以前の内容もつかめてやたらに面白かった。
ここ数年、「シティ・ポップ」再評価の流れもあって1980年代の邦楽を聴きなおす機会が増えていたのだが、あれこれ聴き直してはみたものの、どうも最終的には山下達郎、ユーミン、サザン、角松敏生、杏里、佐野元春、尾崎亜美、そして今井美樹あたりに戻ってきてしまう感じがあった。
他のアーティストでも、名曲!と感じたやつは、ティン・パン・アレー人脈・はっぴいえんど人脈や林哲司、上田知華、柿原朱美など一部のアーティストの作品に集中していた。
ピンときたのが、スージー鈴木氏の「日本の ”シティっぽい音楽” っていうのは、すべてアーバンだったんじゃないのか?」という発言。
この本(というか以前の放送)のなかで、どうやらシティ vs アーバン論争というのがあったらしい。
コード的にいうと、シティはメジャー・セブンス系、アーバンはm7(♭5)(マイナーセブンフラットファイブ/ハーフ・ディミニッシュ)かナインス(テンション)系。
どちらもお洒落感はあるけど、イメージがだいぶ違う。
マキタ氏&スージー氏が「錦糸町のスナックで歌えるのがアーバン、歌えないのがシティ」とまとめてたけど、さすがにいいとこ突いてると思う。
〔例〕
☆ シティ(メジャー・セブンス)
☆ 海 - サザンオールスターズ
コード
1981年の『ステレオ太陽族』までは、サザンはさりげに洒落っ気のあるメジャー・セブンス曲が多かった。
→ ■ サザンのセブンス曲
☆ グッドタイムス&バッドタイムス - 佐野元春
コード
メジャー・セブンスに、マイナー・メジャーセブンスやシックススが絶妙に絡んでる。
濡れた歩道にさざめく(G G6 Gmaj7 G6)
もう何も言わないで(F Em7-5 Dmaj7 Am7 D7)
↑ たまらん(笑)
☆ Crescent Aventure - 角松敏生
コード
『ON THE CITY SHORE』(1983年)までの角松敏生のメジャー・セブンスの捌きはピカ一だった。
杏里とのコラボ曲もメジャー・セブンス系。
● アーバン(マイナーセブンフラットファイブ)
● 恋人も濡れる街角 - 中村雅俊
コード
イントロのフェンダーローズは完璧なシティ(笑)
「訪れるさ」 / 「まんなかで」(maj7)、「口にしてよ」(sus4)あたりもシティ入ってきてる。
maj7コードとsus4コードの威力がわかる1曲。
マイナーセブンフラットファイブは、メジャー・セブン(maj7)と対でAORなどでよく使われていたから、ナインスよりは洋楽寄りな感じがする。
● 悲しい色やね - 上田正樹
マイナーセブンスフラットファイブとメジャー・セブンスが絶妙にバランス。
さすがは才人、林哲司。
○ アーバン(ナインス)
○ いとしのエリー - サザンオールスターズ
コード
↑「海」の作者も桑田さん。だけにコード(曲調)の違いがきれいに浮かび上がって聴こえる。
で、どっちが日本人受けするかといえば、間違いなくアーバン系。
だから「いとしのエリー 」は売れるべくして売れた。
○ アーバン(ナインス)
○ 悲しみにさよなら - 安全地帯
コード
歌い出しの「泣かないで」(レレレレ)がいきなりAコードの長9度でナインス。
これ、ふつうの日本人だったら素通りできないメロ。
○ アーバン(イレブンス)
○ いっそセレナーデ - 井上陽水
アーバン中のアーバン曲。
イントロなしの歌い出しからいきなりのイレブンス(11th)炸裂。
テンション・コードのインパクトは強烈で、ついにはサーティーンス(13th)まで繰り出す強者も(笑)
-------------------------
マイナーセブンフラットファイブもナインスも ”オトナのコード” といわれてるから、ベタな感じはなく、いま聴いても都会的なお洒落感はある。
だから「アーバン」。
でも、メジャー・セブンス系の ”突き抜けたお洒落感” とは明らかにちがう。
アーバンは ”ウェットなお洒落感” だから、もともと湿度の高い音楽を好む日本人に受けるのは自然な流れかと・・・。
逆にみると、邦楽のメジャー・セブンス曲はやたらと洋楽との相性がよい。
だから、当時洋楽と混ぜてカセットに落とし込んでもまったく違和感がなかったのだと思う。
(具体的な例 → ■ 1983年の夏歌12曲)
1980年代前半にディールを得ていたAORやブラコンはメジャー・セブンス系が多かったから、これは当然のハナシか・・・。
■ Arthur's Theme (Best That You Can Do) / ニューヨーク・シティ・セレナーデ - Christopher Cross
コード
Christopher Cross、Peter Allen、Burt Bacharach、Carole Bayer Sagerの共作。
(日本のオリコン洋楽シングルチャートで1981年12月7日付から6週連続1位を獲得。)
maj7とsus4乱れ打ち状態。
この華麗なメロディーラインは、とくにBurt Bacharach & Carole Bayer Sagerの存在が大きい。
あと、↓ とか。
Boz Scaggs「Jojo」のコード
それと、分数(オン)コードの導入もポイントだった。
■ Sailing - Christopher Cross
コード
「これでもか・・・!」というほどの分数(オン)コードの嵐。
分数(オン)コードがつくり出す深みのあるコード遷移がAORのひとつの聴きどころだった。
メジャー・セブンスがベースになって、これにテンション、分数(オン)コードやサスフォーなんぞをどう絡めるかがこの頃のアーティストのセンス(オリジナル感)だったのだと思う。
当時メジャー・セブンス系の曲はたくさんあったけど多くは洋楽の焼き直しで、メジャー・セブンスをオリジナルに(センスよく)使いこなしていたのは、山下達郎、ユーミン、(初期の)サザン、角松敏生、杏里、佐野元春、尾崎亜美そしてティン・パン・アレー人脈や林哲司、上田知華、柿原朱美など、じつは数えるほど。
とくにサザンはヒット曲にアーバン系や王道進行系が多いので、シティ・ポップの範疇で語られることは少ないけど、「海」とか「素顔で踊らせて」はキレッキレのメジャー・セブンス曲。
■ 素顔で踊らせて - サザンオールスターズ
初期サザンの名曲。この頃のサザンはこんな感じの曲も多かった。
--------------------
でね、なにがいいたかったかというと、邦楽の世界でメジャー・セブンスをオリジナルな感性で使いこなせる才能は限られていた。
だから、この本のなかで「山下達郎は『山下達郎というジャンル』」といっていたように、ユーミンもサザンも角松敏生も杏里も、そして林哲司も、それぞれがオリジナルなジャンルを確立していたのでは?
同じメジャー・セブンス使っても、ウェストコーストな角松や杏里、湘南のサザン、武蔵野のユーミンと、描く風景がおのおのちがう。
■ 杏里のメジャー・セブンス曲 ↓
WINDY SUMMER - ANRI 杏里
コード
作曲:角松敏生。メジャー・セブンとsus4コードの嵐。
■ 山下達郎のメジャー・セブンス曲 ↓
SPARKLE - 山下達郎
Amaj7 E をベースにとった伝説のカッティングギター。
■ ユーミンのメジャー・セブンス曲 ↓
ベルベット・イースター - 荒井由実 【YUMING COVER】
コード
凜とした透明感のあるクリシェ絡みのメジャー・セブンス。
■ 大滝詠一のメジャー・セブンス曲 ↓
雨のウェンズデイ - 大滝詠一
コード
独特のかげりを帯びる大滝詠一のメジャー・セブンス曲。
■ 中原めいこのメジャー・セブンス曲 ↓
Cludyな午後 - 中原めいこ
コード
どちらかというとベタなメロディラインのイメージが強い人だけど、やるときはやる。
リズムセクション打ち込みでも、この爽快感はさすがにメジャー・セブンス。
歌い出し、Fmaj9 C/D Gm9 B♭maj7/C Caug って、やらかしてくれてます(笑)
■ 今井美樹のメジャー・セブンス曲↓
Boogie-Woogie Lonesome High-Heel - 今井美樹
コード
作曲:上田知華。
「今夜踊りましょ」、サビのこんな大切なパートでオーギュメントかますとは、つくるほうもつくるほうだけど、歌うほうも歌うほうじゃわ・・・(笑)
それに2:56~の「さぁ 踊りましょ」、オーギュメント絡みのフェイクまでかましてるし。
今井美樹、おそるべし。
--------------------
こうやって「オリジナルジャンル系」を消し込んでいくと、「シティ」(メジャー・セブンス)系のメジャーアーティストや楽曲はほとんどなくなってしまう。
だから、↑の「日本の ”シティっぽい音楽” っていうのは、すべてアーバンだったんじゃないのか?」というスージー鈴木氏の発言が出てきたのではないか。
(シティ・ポップ(メジャー・セブンス系)は楽曲としてはあったけど、ジャンル(カテゴリー)としては成立していなかった。)
1980年代中盤以降シティ(メジャー・セブンス)系は勢いを失いアーバン系がメインとなるが、これは↑にあげたメジャー・セブンス系の才能が活動ペースを抑えたり、アーバン系、J-POP(王道進行)系やペンタ系に路線を変えていったことが大きいと思う。
もちろん時代的な背景もある。
もともと日本にはメジャー・セブンスが似合う乾いた風土はなく、1970年代後半~1980年代中盤の一億総中流のクリスタルな空気が、例外的にメジャー・セブンス優位の時代を生み出した感なきにしもあらず。
シティ・ポップ(四和音(セブンス・コード)系/16ビートアップビート曲)が一世を風靡したこの時代は、日本人にとっては異質な時代で、4つ打ちや表拍(ダウンビート)のベタメロが闊歩するいまの状況が本来の姿なのかもしれぬ・・・。
■ Turn It Into Love - Kylie Minogue (1988年)
1980年代後半に一世を風靡したストック・エイトキン・ウォーターマン (Stock Aitken Waterman/SAW)。
パッパカ、パッパカという馬乗りビート(4つ打ちベースの表拍だと思う)とベタメロ。
ジュリアナサウンドの完成です(笑)
F → G(7) → Em → Amのお約束スケール。
一部の洋楽がどんどん歌謡曲に近くなってきた。
■ 愛が止まらない - WINK (1988年)
1990年代以降はコード進行のパターン化(とくに王道進行の寡占化)やSAWサウンドの浸透が進み、マイナーセブンフラットファイブやナインス(テンション)や分数(オン)コードの使いこなしも減って、アーバンな曲じたいも次第に少なくなっていく。
(くわしくは、こちら(歌は世につれ ~炭鉱のカナリア~)をみてね。)
2000年以降はテクノロジーの発展もあって楽曲の多様化が進み「なんでもありの時代」になったが、聴き手がこれについてこれなくなり、とくに2015年以降の邦楽メジャー・シーンは平易なペンタ化が進んだというのが持論。
たとえば、
■ パプリカ - 米津玄師/Foorin
小中学生の音楽ユニットFoorinの楽曲だからじゃないよ。
このところのJ-POPはペンタ曲だらけ。↓
■ ”エモい”流行りメロディ不可欠の要素?~近年ヒット曲におけるペンタトニック・スケールの使用~
ペンタが ”エモい” ???
1980年代の”エモ-ション” の多くはドミナント・モーションがつくりだしていた。
多くの日本人は、根っこにヨナ抜き音階(ペンタトニック)やダウンビート(表拍)が入っているので、コンスタントに洋楽を意識する局面がないと、どうしてもセブンス(四和音)やアップビート(裏拍)から遠ざかっていく。
それに、最近では洋楽も急速にペンタ化やダウンビート化(というか4つ打ち化)が進みつつあるし、70~80年代に洋楽の影響を受けた多才なアーティストたちも第一線を退きつつある。
ここ数年(とくにこの7~8年)、日本でペンタ化・4つ打ち化(ほぼフォークソング化)が進んだこと、そして海外からのシティ・ポップの評価が進んだ背景には、こんな要素もあると思う。
ポップミュージックに、親しみやすさやわかりやすさ、そしてダンスとの親和性が求められるならなおさらのこと。
じつは、→ これらの曲聴くと、2000年以降のJ-POPがいかに多様化しているがわかる。
(実力のあるアーティストはたくさんいるということ。)
それに、とくに若い世代の女性ボーカルのレベルはどんどん上がってきている。(→ カラバト黄金の世代の名テイク ~ 日本の歌姫たち ~)
■ ひらひら ひらら - ClariS
おそらく2016年リリース。
佐久間 誠氏作の流麗なメロに、フェミニンで透明感あるハイトーンが冴えわたる名曲。
楽曲も動画も、おそらく1980年代では創り出せなかった内容。
■ answer - 遥海/2020年5月20日On Sale
再生数わずか3.2万回。
個人的には、いまの日本で屈指の歌唱力かと。
聴く人が聴けば、素通りできないと思うが・・・。
こういう才能を埋もれさせてしまうのは、J-POP界にとっても不幸だと思う。
でも、聴き手は細分化され、音楽的に面白いことをやっていてもメジャーヒットした曲は多くない。
巷やTV、あるいはSNSなどが4つ打ちのペンタやスリーコード曲に占拠されると、これに慣れた耳にはセブンス・コードやアップビートが新鮮に響く。
だから、いまになってセブンス曲があたりまえだった1980年代の曲が再評価されているのでは。
でもって2020年代のいまから振り返ると、「シティ」も「アーバン」も ”お洒落” のワードでひとくくりにされ「シティ・ポップ」のジャンルでマーケティングされているのだと思う。
まぁ、ふつうの人からすると、どーでもいい話だとは思いますが(笑)、個人的には「目からウロコ」だったので雑駁ながら書きなぐってみました。
-------------------------
〔追記 2021/06/12〕
思い返してみると、 こんなイメージがある。↓
~1970年代前半 ペンタの時代
1970年代前半~中盤 ペンタとセブンスの拮抗時代
1970年代中盤~1980年代中盤 セブンス優位の時代
1980年代中盤~2014年 J-POP 進行(小室進行含む)の時代
2015年~ ペンタ回帰の時代
■ 青春の影 - チューリップ
コード
フォークソングにセブンス、というかオンコードが入って別ものになった1974年の名曲。
■ 生まれ来る子供たちのために - オフコース
コード
後に名付けられる「小室進行」にメジャー・セブンスを絡めるオフコースらしいコード進行。
いまこの時点で、この歌詞は象徴的。
1980年の時点でこの歌詞を生み出していたとは、やはり小田和正氏は先を行きすぎていたのか・・・。
チューリップにしてもオフコースにしても、フォークやニューミュージックの枠には収まらないオリジナリティがあった。
だから、いま聴きかえしても陳腐感がない。
********************
世界的にみても1980年代中盤からは、王道進行(=J-POP 進行)やユーロビート進行の曲がやたらに増えた気がする。
ブレイクビーツや4つ打ちリズムはこれらのスケール(コード)と相性がいいから・・・。
だから、ペンタや王道進行、ユーロビート進行の氾濫に食傷した人たちが、国籍を問わず(メジャー)セブンスの宝庫「シティ・ポップ」になだれ込んだのでは?
Chord 1 スリーコード C F G
Chord 2 J-POP 進行(王道進行) F G7 Em Am
Chord 3 小室哲哉進行 Am F G C
Chord 4 小室哲哉進行(マイナー編) Am Dm G Am
Chord 5 My Revolution 進行 C Am F G7
Chord 6 ユーロビート進行 F G Am Am
Chord 7 イチロクニーゴー C Am Dm G7
Chord 8 期待感・増幅進行 Am Em F G7
Chord 9 カノン進行 C G Am Em F C F G
(出所:「コード進行に注目した J-POP 音楽の可視化」芸術科学会論文誌 Vol. 15, No. 4, pp. 177-184 (2016) 上原美咲 伊藤貴之 高塚正浩)→ こちら(PDF)
※ 孫引きでした。原典はおそらく→ こちら(コード進行マスター)。← 凄いサイトです。
■ SAY YES - CHAGE and ASKA
コード
意表をついたコード進行。
とくに「まるで 僕を ためすような 恋人の」のフレーズのコード進行は神がかってる。
神曲になるにはそれだけの理由がある。(1991年リリース)
■ DEPARTURES - globe
メジャー・セブンスがらみの小室進行曲だと思う。
■ TSUNAMI - Cover by Ai Ninomiya
コード
王道進行を大胆に取り入れたとされるサザンの大ヒット曲。
■ 愛は勝つ
完璧なまでのカノン進行曲。
■ HOWEVER - GLAY
これも一部カノン進行入ってると思う。
■ フライングゲット - AKB48
小室進行(6451)の代表例とされる。
それと 、このところの「コード進行ブーム」?も、ペンタからのエスケープ志向のあらわれでは?
1980年代中盤~2014年 J-POP 進行(小室進行含む)の時代
2015年~ ペンタ回帰の時代
2020年~ ペンタからの脱却の時代??(シティ・ポップ人気、コード進行ブームやヒゲダン・ワンオクの人気)
※ ペンタ曲の例示はやめておきます(笑)
■ I LOVE... - Official髭男dism [Official Live Video]
・トゥ・ファイブ・ワン・(シックス)進行
・Just the Two of Us進行
・サブドミナントマイナー
・ドミナントセブンス・スケール
・sus4コード
・(ベース)ラインクリシェ
・パッシング・ディミニッシュ
音の質感はシティポップとは違うけど、テンションとリリースのバランス(ドミナント・モーション)が絶妙。
シティポップ世代(50歳代)の評価が高い理由がわかる気がする。(→ コード進行の解説)
〔関連記事〕
・■ ザ・カセットテープ・ミュージック
・■ サザンのセブンス曲
こらダメだわ・・・、もう仕事に戻れない(笑)
シティ vs アーバン論争で、杉山清貴&オメガトライブの「SUMMER SUSPICION」が挙げられていたけど、これはどう聴いてもアーバンかと・・・。
メジャー・セブンス系だけどアーバン。
キメやサビのウェットなベタメロがメジャー・セブンスを抑えて、結果としてアーバンに落ち着いた面白い曲。
作者の林哲司氏によると、原曲はもっと洋楽寄りで、プロデューサーから「もう少し日本っぽくしたい」とのオファーを受けて曲調を変えたそうな。
「ウエストコーストに行きたかったものを、もう一回『太平洋から日本の方へ戻って来いよ』と言われたような感覚」とも。
■ SUMMER SUSPICION - 杉山清貴&オメガトライブ
リリースは1983年4月だから、シティもまだまだ元気があった時代。
だから当然、彼らにもシティ曲はある。↓
■ what rain can do to love - 杉山清貴&オメガトライブ
■ ドラマティック・レイン - 稲垣潤一
↑ アーバンの代表格ともされる稲垣潤一だって、↓ のよなシティ曲があるもんね。
■ 夏のクラクション - 稲垣潤一
だから、シティになるかアーバンになるかは、本人の資質もさることながら、サウンド・プロダクションによるところが大きいと思う。
で、どっちが日本で売れるかというと、これは明確にアーバンですね。
そのアーバンでさえも、1990年代にはJ-POP(王道)進行や小室進行に押されて次第にディールを失っていく。
でもって、振り返ったときにシティもアーバンも「シティ・ポップ」にひとくくりにされているのが現況だと思う。
シティとアーバンでは曲調がぜんぜん違うから、やっぱり
1.シティ系「シティ・ポップ」
2.アーバン系「シティ・ポップ」
と捉えた方がわかりやすいのでは。
むしろ、シティ系「シティ・ポップ」は女性ボーカルの方がはまっていたかもしれぬ。
■ セイシェルの夕陽 - 松田聖子
さきほどの『MUSIC FAIR』で、Nathan Eastと共演してましたね。びっくり。
■ 角松敏生プロデュース 女性ボーカルMix
---------------------
2021/02/09 UP
「ザ・カセットテープミュージックの本」、遅ればせながら買ってみました。
超まぬけにも、この番組じたいながらく知らなかったので、以前の内容もつかめてやたらに面白かった。
ここ数年、「シティ・ポップ」再評価の流れもあって1980年代の邦楽を聴きなおす機会が増えていたのだが、あれこれ聴き直してはみたものの、どうも最終的には山下達郎、ユーミン、サザン、角松敏生、杏里、佐野元春、尾崎亜美、そして今井美樹あたりに戻ってきてしまう感じがあった。
他のアーティストでも、名曲!と感じたやつは、ティン・パン・アレー人脈・はっぴいえんど人脈や林哲司、上田知華、柿原朱美など一部のアーティストの作品に集中していた。
ピンときたのが、スージー鈴木氏の「日本の ”シティっぽい音楽” っていうのは、すべてアーバンだったんじゃないのか?」という発言。
この本(というか以前の放送)のなかで、どうやらシティ vs アーバン論争というのがあったらしい。
コード的にいうと、シティはメジャー・セブンス系、アーバンはm7(♭5)(マイナーセブンフラットファイブ/ハーフ・ディミニッシュ)かナインス(テンション)系。
どちらもお洒落感はあるけど、イメージがだいぶ違う。
マキタ氏&スージー氏が「錦糸町のスナックで歌えるのがアーバン、歌えないのがシティ」とまとめてたけど、さすがにいいとこ突いてると思う。
〔例〕
☆ シティ(メジャー・セブンス)
☆ 海 - サザンオールスターズ
コード
1981年の『ステレオ太陽族』までは、サザンはさりげに洒落っ気のあるメジャー・セブンス曲が多かった。
→ ■ サザンのセブンス曲
☆ グッドタイムス&バッドタイムス - 佐野元春
コード
メジャー・セブンスに、マイナー・メジャーセブンスやシックススが絶妙に絡んでる。
濡れた歩道にさざめく(G G6 Gmaj7 G6)
もう何も言わないで(F Em7-5 Dmaj7 Am7 D7)
↑ たまらん(笑)
☆ Crescent Aventure - 角松敏生
コード
『ON THE CITY SHORE』(1983年)までの角松敏生のメジャー・セブンスの捌きはピカ一だった。
杏里とのコラボ曲もメジャー・セブンス系。
● アーバン(マイナーセブンフラットファイブ)
● 恋人も濡れる街角 - 中村雅俊
コード
イントロのフェンダーローズは完璧なシティ(笑)
「訪れるさ」 / 「まんなかで」(maj7)、「口にしてよ」(sus4)あたりもシティ入ってきてる。
maj7コードとsus4コードの威力がわかる1曲。
マイナーセブンフラットファイブは、メジャー・セブン(maj7)と対でAORなどでよく使われていたから、ナインスよりは洋楽寄りな感じがする。
● 悲しい色やね - 上田正樹
マイナーセブンスフラットファイブとメジャー・セブンスが絶妙にバランス。
さすがは才人、林哲司。
○ アーバン(ナインス)
○ いとしのエリー - サザンオールスターズ
コード
↑「海」の作者も桑田さん。だけにコード(曲調)の違いがきれいに浮かび上がって聴こえる。
で、どっちが日本人受けするかといえば、間違いなくアーバン系。
だから「いとしのエリー 」は売れるべくして売れた。
○ アーバン(ナインス)
○ 悲しみにさよなら - 安全地帯
コード
歌い出しの「泣かないで」(レレレレ)がいきなりAコードの長9度でナインス。
これ、ふつうの日本人だったら素通りできないメロ。
○ アーバン(イレブンス)
○ いっそセレナーデ - 井上陽水
アーバン中のアーバン曲。
イントロなしの歌い出しからいきなりのイレブンス(11th)炸裂。
テンション・コードのインパクトは強烈で、ついにはサーティーンス(13th)まで繰り出す強者も(笑)
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マイナーセブンフラットファイブもナインスも ”オトナのコード” といわれてるから、ベタな感じはなく、いま聴いても都会的なお洒落感はある。
だから「アーバン」。
でも、メジャー・セブンス系の ”突き抜けたお洒落感” とは明らかにちがう。
アーバンは ”ウェットなお洒落感” だから、もともと湿度の高い音楽を好む日本人に受けるのは自然な流れかと・・・。
逆にみると、邦楽のメジャー・セブンス曲はやたらと洋楽との相性がよい。
だから、当時洋楽と混ぜてカセットに落とし込んでもまったく違和感がなかったのだと思う。
(具体的な例 → ■ 1983年の夏歌12曲)
1980年代前半にディールを得ていたAORやブラコンはメジャー・セブンス系が多かったから、これは当然のハナシか・・・。
■ Arthur's Theme (Best That You Can Do) / ニューヨーク・シティ・セレナーデ - Christopher Cross
コード
Christopher Cross、Peter Allen、Burt Bacharach、Carole Bayer Sagerの共作。
(日本のオリコン洋楽シングルチャートで1981年12月7日付から6週連続1位を獲得。)
maj7とsus4乱れ打ち状態。
この華麗なメロディーラインは、とくにBurt Bacharach & Carole Bayer Sagerの存在が大きい。
あと、↓ とか。
Boz Scaggs「Jojo」のコード
それと、分数(オン)コードの導入もポイントだった。
■ Sailing - Christopher Cross
コード
「これでもか・・・!」というほどの分数(オン)コードの嵐。
分数(オン)コードがつくり出す深みのあるコード遷移がAORのひとつの聴きどころだった。
メジャー・セブンスがベースになって、これにテンション、分数(オン)コードやサスフォーなんぞをどう絡めるかがこの頃のアーティストのセンス(オリジナル感)だったのだと思う。
当時メジャー・セブンス系の曲はたくさんあったけど多くは洋楽の焼き直しで、メジャー・セブンスをオリジナルに(センスよく)使いこなしていたのは、山下達郎、ユーミン、(初期の)サザン、角松敏生、杏里、佐野元春、尾崎亜美そしてティン・パン・アレー人脈や林哲司、上田知華、柿原朱美など、じつは数えるほど。
とくにサザンはヒット曲にアーバン系や王道進行系が多いので、シティ・ポップの範疇で語られることは少ないけど、「海」とか「素顔で踊らせて」はキレッキレのメジャー・セブンス曲。
■ 素顔で踊らせて - サザンオールスターズ
初期サザンの名曲。この頃のサザンはこんな感じの曲も多かった。
--------------------
でね、なにがいいたかったかというと、邦楽の世界でメジャー・セブンスをオリジナルな感性で使いこなせる才能は限られていた。
だから、この本のなかで「山下達郎は『山下達郎というジャンル』」といっていたように、ユーミンもサザンも角松敏生も杏里も、そして林哲司も、それぞれがオリジナルなジャンルを確立していたのでは?
同じメジャー・セブンス使っても、ウェストコーストな角松や杏里、湘南のサザン、武蔵野のユーミンと、描く風景がおのおのちがう。
■ 杏里のメジャー・セブンス曲 ↓
WINDY SUMMER - ANRI 杏里
コード
作曲:角松敏生。メジャー・セブンとsus4コードの嵐。
■ 山下達郎のメジャー・セブンス曲 ↓
SPARKLE - 山下達郎
Amaj7 E をベースにとった伝説のカッティングギター。
■ ユーミンのメジャー・セブンス曲 ↓
ベルベット・イースター - 荒井由実 【YUMING COVER】
コード
凜とした透明感のあるクリシェ絡みのメジャー・セブンス。
■ 大滝詠一のメジャー・セブンス曲 ↓
雨のウェンズデイ - 大滝詠一
コード
独特のかげりを帯びる大滝詠一のメジャー・セブンス曲。
■ 中原めいこのメジャー・セブンス曲 ↓
Cludyな午後 - 中原めいこ
コード
どちらかというとベタなメロディラインのイメージが強い人だけど、やるときはやる。
リズムセクション打ち込みでも、この爽快感はさすがにメジャー・セブンス。
歌い出し、Fmaj9 C/D Gm9 B♭maj7/C Caug って、やらかしてくれてます(笑)
■ 今井美樹のメジャー・セブンス曲↓
Boogie-Woogie Lonesome High-Heel - 今井美樹
コード
作曲:上田知華。
「今夜踊りましょ」、サビのこんな大切なパートでオーギュメントかますとは、つくるほうもつくるほうだけど、歌うほうも歌うほうじゃわ・・・(笑)
それに2:56~の「さぁ 踊りましょ」、オーギュメント絡みのフェイクまでかましてるし。
今井美樹、おそるべし。
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こうやって「オリジナルジャンル系」を消し込んでいくと、「シティ」(メジャー・セブンス)系のメジャーアーティストや楽曲はほとんどなくなってしまう。
だから、↑の「日本の ”シティっぽい音楽” っていうのは、すべてアーバンだったんじゃないのか?」というスージー鈴木氏の発言が出てきたのではないか。
(シティ・ポップ(メジャー・セブンス系)は楽曲としてはあったけど、ジャンル(カテゴリー)としては成立していなかった。)
1980年代中盤以降シティ(メジャー・セブンス)系は勢いを失いアーバン系がメインとなるが、これは↑にあげたメジャー・セブンス系の才能が活動ペースを抑えたり、アーバン系、J-POP(王道進行)系やペンタ系に路線を変えていったことが大きいと思う。
もちろん時代的な背景もある。
もともと日本にはメジャー・セブンスが似合う乾いた風土はなく、1970年代後半~1980年代中盤の一億総中流のクリスタルな空気が、例外的にメジャー・セブンス優位の時代を生み出した感なきにしもあらず。
シティ・ポップ(四和音(セブンス・コード)系/16ビートアップビート曲)が一世を風靡したこの時代は、日本人にとっては異質な時代で、4つ打ちや表拍(ダウンビート)のベタメロが闊歩するいまの状況が本来の姿なのかもしれぬ・・・。
■ Turn It Into Love - Kylie Minogue (1988年)
1980年代後半に一世を風靡したストック・エイトキン・ウォーターマン (Stock Aitken Waterman/SAW)。
パッパカ、パッパカという馬乗りビート(4つ打ちベースの表拍だと思う)とベタメロ。
ジュリアナサウンドの完成です(笑)
F → G(7) → Em → Amのお約束スケール。
一部の洋楽がどんどん歌謡曲に近くなってきた。
■ 愛が止まらない - WINK (1988年)
1990年代以降はコード進行のパターン化(とくに王道進行の寡占化)やSAWサウンドの浸透が進み、マイナーセブンフラットファイブやナインス(テンション)や分数(オン)コードの使いこなしも減って、アーバンな曲じたいも次第に少なくなっていく。
(くわしくは、こちら(歌は世につれ ~炭鉱のカナリア~)をみてね。)
2000年以降はテクノロジーの発展もあって楽曲の多様化が進み「なんでもありの時代」になったが、聴き手がこれについてこれなくなり、とくに2015年以降の邦楽メジャー・シーンは平易なペンタ化が進んだというのが持論。
たとえば、
■ パプリカ - 米津玄師/Foorin
小中学生の音楽ユニットFoorinの楽曲だからじゃないよ。
このところのJ-POPはペンタ曲だらけ。↓
■ ”エモい”流行りメロディ不可欠の要素?~近年ヒット曲におけるペンタトニック・スケールの使用~
ペンタが ”エモい” ???
1980年代の”エモ-ション” の多くはドミナント・モーションがつくりだしていた。
多くの日本人は、根っこにヨナ抜き音階(ペンタトニック)やダウンビート(表拍)が入っているので、コンスタントに洋楽を意識する局面がないと、どうしてもセブンス(四和音)やアップビート(裏拍)から遠ざかっていく。
それに、最近では洋楽も急速にペンタ化やダウンビート化(というか4つ打ち化)が進みつつあるし、70~80年代に洋楽の影響を受けた多才なアーティストたちも第一線を退きつつある。
ここ数年(とくにこの7~8年)、日本でペンタ化・4つ打ち化(ほぼフォークソング化)が進んだこと、そして海外からのシティ・ポップの評価が進んだ背景には、こんな要素もあると思う。
ポップミュージックに、親しみやすさやわかりやすさ、そしてダンスとの親和性が求められるならなおさらのこと。
じつは、→ これらの曲聴くと、2000年以降のJ-POPがいかに多様化しているがわかる。
(実力のあるアーティストはたくさんいるということ。)
それに、とくに若い世代の女性ボーカルのレベルはどんどん上がってきている。(→ カラバト黄金の世代の名テイク ~ 日本の歌姫たち ~)
■ ひらひら ひらら - ClariS
おそらく2016年リリース。
佐久間 誠氏作の流麗なメロに、フェミニンで透明感あるハイトーンが冴えわたる名曲。
楽曲も動画も、おそらく1980年代では創り出せなかった内容。
■ answer - 遥海/2020年5月20日On Sale
再生数わずか3.2万回。
個人的には、いまの日本で屈指の歌唱力かと。
聴く人が聴けば、素通りできないと思うが・・・。
こういう才能を埋もれさせてしまうのは、J-POP界にとっても不幸だと思う。
でも、聴き手は細分化され、音楽的に面白いことをやっていてもメジャーヒットした曲は多くない。
巷やTV、あるいはSNSなどが4つ打ちのペンタやスリーコード曲に占拠されると、これに慣れた耳にはセブンス・コードやアップビートが新鮮に響く。
だから、いまになってセブンス曲があたりまえだった1980年代の曲が再評価されているのでは。
でもって2020年代のいまから振り返ると、「シティ」も「アーバン」も ”お洒落” のワードでひとくくりにされ「シティ・ポップ」のジャンルでマーケティングされているのだと思う。
まぁ、ふつうの人からすると、どーでもいい話だとは思いますが(笑)、個人的には「目からウロコ」だったので雑駁ながら書きなぐってみました。
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〔追記 2021/06/12〕
思い返してみると、 こんなイメージがある。↓
~1970年代前半 ペンタの時代
1970年代前半~中盤 ペンタとセブンスの拮抗時代
1970年代中盤~1980年代中盤 セブンス優位の時代
1980年代中盤~2014年 J-POP 進行(小室進行含む)の時代
2015年~ ペンタ回帰の時代
■ 青春の影 - チューリップ
コード
フォークソングにセブンス、というかオンコードが入って別ものになった1974年の名曲。
■ 生まれ来る子供たちのために - オフコース
コード
後に名付けられる「小室進行」にメジャー・セブンスを絡めるオフコースらしいコード進行。
いまこの時点で、この歌詞は象徴的。
1980年の時点でこの歌詞を生み出していたとは、やはり小田和正氏は先を行きすぎていたのか・・・。
チューリップにしてもオフコースにしても、フォークやニューミュージックの枠には収まらないオリジナリティがあった。
だから、いま聴きかえしても陳腐感がない。
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世界的にみても1980年代中盤からは、王道進行(=J-POP 進行)やユーロビート進行の曲がやたらに増えた気がする。
ブレイクビーツや4つ打ちリズムはこれらのスケール(コード)と相性がいいから・・・。
だから、ペンタや王道進行、ユーロビート進行の氾濫に食傷した人たちが、国籍を問わず(メジャー)セブンスの宝庫「シティ・ポップ」になだれ込んだのでは?
Chord 1 スリーコード C F G
Chord 2 J-POP 進行(王道進行) F G7 Em Am
Chord 3 小室哲哉進行 Am F G C
Chord 4 小室哲哉進行(マイナー編) Am Dm G Am
Chord 5 My Revolution 進行 C Am F G7
Chord 6 ユーロビート進行 F G Am Am
Chord 7 イチロクニーゴー C Am Dm G7
Chord 8 期待感・増幅進行 Am Em F G7
Chord 9 カノン進行 C G Am Em F C F G
(出所:「コード進行に注目した J-POP 音楽の可視化」芸術科学会論文誌 Vol. 15, No. 4, pp. 177-184 (2016) 上原美咲 伊藤貴之 高塚正浩)→ こちら(PDF)
※ 孫引きでした。原典はおそらく→ こちら(コード進行マスター)。← 凄いサイトです。
■ SAY YES - CHAGE and ASKA
コード
意表をついたコード進行。
とくに「まるで 僕を ためすような 恋人の」のフレーズのコード進行は神がかってる。
神曲になるにはそれだけの理由がある。(1991年リリース)
■ DEPARTURES - globe
メジャー・セブンスがらみの小室進行曲だと思う。
■ TSUNAMI - Cover by Ai Ninomiya
コード
王道進行を大胆に取り入れたとされるサザンの大ヒット曲。
■ 愛は勝つ
完璧なまでのカノン進行曲。
■ HOWEVER - GLAY
これも一部カノン進行入ってると思う。
■ フライングゲット - AKB48
小室進行(6451)の代表例とされる。
それと 、このところの「コード進行ブーム」?も、ペンタからのエスケープ志向のあらわれでは?
1980年代中盤~2014年 J-POP 進行(小室進行含む)の時代
2015年~ ペンタ回帰の時代
2020年~ ペンタからの脱却の時代??(シティ・ポップ人気、コード進行ブームやヒゲダン・ワンオクの人気)
※ ペンタ曲の例示はやめておきます(笑)
■ I LOVE... - Official髭男dism [Official Live Video]
・トゥ・ファイブ・ワン・(シックス)進行
・Just the Two of Us進行
・サブドミナントマイナー
・ドミナントセブンス・スケール
・sus4コード
・(ベース)ラインクリシェ
・パッシング・ディミニッシュ
音の質感はシティポップとは違うけど、テンションとリリースのバランス(ドミナント・モーション)が絶妙。
シティポップ世代(50歳代)の評価が高い理由がわかる気がする。(→ コード進行の解説)
〔関連記事〕
・■ ザ・カセットテープ・ミュージック
・■ サザンのセブンス曲
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