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関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 強羅温泉 「文の郷」
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<強羅温泉「文(ふみ)の郷」> (神奈川県箱根町強羅1300-61、13:00~17:00(時間要問合せ)、500円、0460-82-3513)
■ オフィシャルHP
文京区の保養所が2005年5月リニューアルし、民営化して一般にも広く開放するもの。
箱根には数多くの自治体保養所があり、従来は住民など関係者以外はほとんど利用できませんでした。
しかし、自治体経費削減の流れのなか、近年、指定管理者制度の導入や民営化がすすみ、一般にも開放される施設が増えたのはうれしいことです。
ここは以前、文京区営「ごうら荘」といい、コスト削減のためPFI(民間に資金調達、施設整備、所有、運営をさせ、官は施設提供サービス購入費を民間に支払ってこれを利用する仕組み)なども検討したようですが、結局はリニューアルのうえ民営化(施設運営委託)するかたちで落ちついたようです。
なお、施設運営は湯河原に本拠をおくフォレストグループが受託しています。
強羅には大湧谷、早雲山の2系統の造成泉の他に、掘削系の塩化物泉が多数ありますが、ここも自家源泉の掘削系塩化物泉をつかっています。
強羅公園にもほど近い立地で、玄関前に日帰り入浴のノボリをたて、日帰り受け入れに積極的な様子。
以前は日帰り1,000円だったようですが、いまは500円に値下げされています。
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【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 階段の上から浴場(男湯)
鉄筋箱形の公営保養所然とした建物ながら、館内はよくメンテされ居ごこちがよさそう。
脱衣所は広びろ。浴場の扉をあけると階段の下に浴場があります。
浴槽まわりに石灰華のイガイガ析出がでた岩組石貼8-9人の内湯ひとつとシンプル。
浴槽に熱湯の源泉を容赦なく流し込んでいるので、場内は強烈にこもり、ほとんど洞窟風呂状態(笑)。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり、日曜14時で独占~3人でした。
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【写真 上(左)】 浴槽-1
【写真 下(右)】 湯口
竹樋の湯口から50℃近い熱湯を50L/min近くも大量投入。
槽内注排湯は見あたらず、全量をザンザコにオーバーフローのかけ流し。
HPにも「温泉は自家源泉で敷地内の温泉井戸より浴槽へ送られています。掛流しの温泉に浸かれば、大自然の恵みで体の疲れも心の疲れも癒されます。」とあるのでまちがいないでしょう。
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【写真 上(左)】 ザンザンにオーバーフロー
【写真 下(右)】 湯口の落ち口
わずかに茶色の湯の花を浮かべたお湯は、うすく懸濁したかなりの熱湯。
掲示には”加水”とありますが、味からみても加水量はそれほど多くはないと思います。
弱塩味に弱い樹脂系アブラ臭。
明瞭なツルすべととろみはあるものの、本質はかなりゴツゴツとした硬質なお湯で、「翠光館」をきもち凶暴にしたイメージかな・・・?。
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【写真 上(左)】 浴槽-2
【写真 下(右)】 湯色と析出
熱湯ということもあって長湯不可。
お湯じたいに力感があるためか浴感的にはとても1.5g/kg程度の濃度には思えません。
それでも浴後は湯切れよくさっぱりと収まるなかなかにいいお湯です。
かなりプロ仕様入ったお湯なので(笑)、「強羅公園散策のあとにまったり」とはいかないと思いますが、強羅の塩化物泉の特徴がよくでたお湯は、温泉好きには見逃せないと思います。
Na-塩化物泉 62.4℃、pH=7.0、湧出量不明、成分総計=1.550g/kg、Na^+=333mg/kg、Ca^2+=60.1、Fe^2+=0.53、Cl^-=459、SO_4^2-=164、HCO_3^-=210、メタけい酸=225、メタほう酸=22.3 <H17.4.21分析> (源泉名:宮城野第35号)
<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:なし 循環濾過:なし 消毒:なし
〔 2007年2月19日レポに加筆&画像追加 〕
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