AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

禁忌として触れてはならない領域

2013年05月27日 | まったり邦楽
最近中古で大ブレイク当時のPerfumeを特集した『Quick Japan』や『MUSIC MAGAZINE』を買い漁って記事を読んでるうちに、意にも介さなかった大ブレイク前のPerfumeの作品にもモラホラと興味が湧いてきて、けっこういろいろ購入してしまって、私もとうとう一線を越えてしまった感がある。
まぁYOU TUBEなどで、広島限定アイドル時代のデビュー曲「OMAJINAI☆ペロリ」(パッパラー河合プロデュース)の原初のプロモ映像や、黒歴史とされている「アキハバラブ」のVを視聴してかなりのダメージをくらった私としては、なかなかの冒険ではあった。

まず、今では入手困難となっている『Fan Servise -Prima Box-』をヤフオクで入手。まぁ少々痛み商品だったので、割と安くで落とせた。
本アイテムは、Perfumeが大ブレイクした2008年に完全生産限定でリリースされた、インディーズ時代のシングル3枚に、特典DVDと特製CDケース立てまで付加された復刻ボックスセット。
この商品を手にした時、凄いお宝物をゲットしたうれしさと、なにかしら、人として超えてはならない領域(AVで例えるとマニア・企画モノ的な)に踏み込んでしまった複雑な感情が入り乱れてしまったことを告白しておこう。
背後から「オマエ、そこに手を出してしまったらヘンタイだぞ!」って、誰かに言われてるような気がしてならないが、とりあえず、一枚一枚紹介していこうかと思う。



まず、BE-HIVE第一弾シングル『スウィートドーナツ』。事務所の意向でユニット名を“ぱふゅ~む”から“Perfume”に余儀なく変更された時で、自分たちで考えたユニット名だけに、当時かなり抵抗を感じていたという。
とにかくジャケ画のイモくささが半端ないが(当時15歳?)、プロデュースはこの頃から中田ヤスタカ氏が担当になる。彼もプロデューサーとしては何の実績もない駆け出しの頃で、アイドルに全く興味がなかった中田氏の彼女らに対する第一印象は「アイドルのトップを目指してる系の一番苦手なタイプ」だったとのこと。
インストゥルメンタルはこの頃からクオリティの高い完全テクノ志向にはなっているが、彼女らの声にはほとんどエフェクト加工が施されておらず、ほぼ生歌のいわゆる“歌い上げ”系で「ああ、彼女らも昔はオーソドックスなアイドル歌手を目指していたんだなぁ」と、当時の鼻息荒かった頃の彼女らに想いを馳せてしまうのであった。
彼女らの声の特色が確認できるのと、ライブでもいまだ演奏される、私が昨年大阪城ホールで初めて聴いてブっ倒れそうになったジューシィ・フルーツのカヴァー「ジェニーはご機嫌ななめ」が収録されてあることを含め、すこぶる資料性の高い貴重音源だ。


BE-HIVE第二弾シングル『モノクロームエフェクト』。この頃からロゴが現在の形に定着する。タイトルを明記しないジャケットや衣装など、ヴィジュアル的にテクノアイドル感を意識し出しているのが窺えるものの、楽曲的にはまだまだウルサ型のアイドルソング。
本作に収録の「おいしいレシピ」は、実は中田プロデュースとしての初レコーディング曲。BE-HIVEのどっかのオムニバスにも収録されているそうだ。


BE-HIVE第三弾『ビタミンドロップ』は、いきなりガンダムファーストのオープニングテーマのような電子タム回し音にドキっとさせられる。
いよいよヴォイス加工が顕著になってきており、楽曲もユルふわ系に転じ、中田氏は着々としょんべんくさいアイドル要素を外しにかかっている。大ヒットさせてやるとか、多分考えてないなこの人。ただ、自分の趣味を取り込み、試行錯誤で彼女らを素材としてサウンドの実験を楽しんでるという感じ。
しかし、小学生の頃から「SPEEDになりたい!」という夢を抱いてアイドルの道に飛び込んできた彼女たちの、歌い上げることを禁じられた当時の心境は如何ほどだったろうか(実際レコーディング毎に誰かひとりは泣いていたという)。
発売当時、TSUTAYA新宿店で行われたインストアイベント(歌も披露せずただファンにCDを手渡すだけというもの)では、客がサクラをふくめ10人程度だったというエピソードには涙をさそう。

特典DVDにはシングル曲のPVと、当時のアイドル活動の映像が散りばめられたクリップが収録されている。
「モノクロームエフェクト」PVでのトチ狂った髪形や、破天荒なマジックショーを披露してるいたたまれない映像を見るにつけ、こりゃ売れなかったのも無理はないなと思ってしまったのは私だけだろうか?
昭和のアイドルかみたいなベベを着せられ、“テクノアイドル”とかいうわけのわからん方向性で、しかも売れる保障もないという状況の中、彼女たちはほんとうにPerfumeという可能性を信じてアイドルの冬の時代を生き抜いてきたのだなぁということは、なんとなくわかった。




今日の1曲:『ビタミンドロップ』/ Perfume
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アンドゥトロワ踊ってワンツースリーHipHop

2013年05月15日 | まったり邦楽
Coccoの2010年作の7thアルバム『エメラルド』をいまさらながら購入。

前作のあまりの駄作ぶりに失望して(その前の『ザンサイアン』もなんかイマイチ)、それ以来Coccoにはほとんど興味を示せなくなってて、『エメラルド』がリリースされた当時も、本人描くジャケから漂う露骨な沖縄臭になんかイヤなもの感じてスルーしてしまった。
もともと沖縄出身だからっつって、三線の音色や島唄歌唱など、あざとい常套手段をいたずらにぶっこんでくるアーティストが好かんくて、Coccoはそういうのとは無縁の存在としてリスペクトしていたもんだから、先行の“ニライカナイ”や、ウチナーグチ全開の“絹ずれ”を聴いて、琉球民族原理主義的なイヤ~なものを感じて、もう知らんプイって感じだった。
おまけに、本作は音楽理論トーシローのCocco本人の全面セルフプロデュースっていうんだから、期待しろという方がムリってもんだ。

Cocco / ニライカナイ 【VIDEO CLIP SHORT】


で、どんなもんかと、軽く試し聴き気分で本作に臨んだわけでありますが・・・・・・・

沖縄の方を向いてCoccoに手をついて謝りたい気持ちです。
ゴメンソーレ?ほんと、彼女をナメてました。

ひとことでいうと、ウチナーグチ×オルタナティヴ時折ヒップホップ?
アコースティックで始まる「いきなりタイトルが人の苗字なのかよ!」とつっこみたくなる冒頭の“三村エレジー”からして、Coccoのやけに生々しく響く妖艶な歌い方に、なにかしら一種異様な魔力を感じた。これは、ひょっとしたら凄い作品なのではないかと。

本作は、かつてのCoccoの相棒、根岸孝旨氏がけっこうレコーディングに携わっているからなのか、割と活動中止前に近い感触があり、全体的には『ザンサイアン』のようなバラエティに富んだ作りとなっている。
シングル曲“ニライカナイ”も改めて聴くと、うん、これは琉球國祭り節が加味された“あなたへの月”だ。
やはり根岸氏がベースを弾いている楽曲はグルーヴ感が半端なく、根岸×Cocco共作の躍動感あふれる“Stardust”では、ベースが凄まじいまでのウナリをあげている。
そして、今回はやけに打ち込みのバックサウンドが目立つなと思ったら、RYUKYUDISKOという沖縄出身のクラブ・テクノユニットが数曲関与している。
エレポップなセンス爆発の“のばら”の中間でぶっ込まれる、Coccoがマイク・ミューア、えーとわかりやすく例えると、スキャットマン・ジョンばりに早口でまくしたてる「いろは歌」には度肝抜かれた。これをカラオケで歌える人っているのかなぁ?

で、本作のハイライトといえば、やはり“十三夜”になるのではないか。出だしこそいきなり黒人ラッパーがライムでもまくしたてるのかという雰囲気だが、Coccoのあの恨み節が再び戻ってきた渾身の1曲に仕上がっている。
とにかく雨乞いのような歌詞が強烈である。ラストの「てぃーち たーち みーち・・・・」の囁きなんて、“カウントダウン”の再来かと思た。彼女はやはりいまだに煩悶を抱え、何かと闘っているのだ。
Coccoの吐き出すウチナーグチは、まるで呪詛のような始原的な神秘性を内包しており、ヘタなブラックメタルバンドのサビの呪文なんかより凄味があって(なんせこっちはホンモノだからな)、言霊となってズシリと脳内に響いてくる。彼女はやはりユタの素養を持っているのかもしれない。
一方、ストリングスをフンダンに取り入れた“カラハーイ”では、沖縄の大地を包み込むような、Coccoのなんともしなやかで伸びやかなウチナーグチ節が爽快でたまらない。
う~ん、Coccoの凄まじいまでの琉球魂を確かに感じた。感じてしまった。

あと、小島麻由美の御株を奪いかねないメランコリックなワルツナンバー“Light Up”、エーデルワイス風のマーチソング“クロッカス”、おそらくライブ中の野放しタイムの時にバンドで作ったのであろうモンゴル800風の“あたらしいうた”など、いずれも秀逸曲で、音楽家Coccoとしての振り幅の広さと技倆を十二分に見せつけられた感じだ。
そして、彼女の詩的センスの相も変わらぬ秀逸さ。文学的であり、芸術的であり、民間伝承的であり、それでいてあまりにも洗練されている。
ピュアで感受性が強いからこそ愛憎もつれあう、生々しく痛烈かつ美しすぎる表現力。言葉遊びも利いていて実に巧みである。

いや~こんな傑作を自分で作ってしまうとは・・・・・・
Coccoにかなうシンガーソングライターって、もう日本にはいねぇんじゃねぇかと。



今日の1曲:『十三夜』/ Cocco
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ノー・モア・ミスター・ナイス・アッガイ

2013年05月06日 | ミノフスキー粒子
しかし、このGW中は例年とは違い、けっこう充実してたというか、やけに忙しなかったな。
GW突入前の仕事帰りに、TSUTAYAに寄ってCDレンタル2枚無料券を消化するべく、夜の12時近くまで粘って選び悩んでおったり、いつものメタルバーでEXODUSのゲイリー・ホルトの生誕記念として催された「THRASH METAL NIGHT」というDJイベントに参加して、オールナイトでスラッシュ・メタルを浴びてきたり、ツレの車ん中に財布を置き忘れて尼崎まで受け取りに行ったりと、骨休みのGWのはずが、逆に疲労困憊状態の休暇になってしまって、おかげで血便&持病の腹痛まで誘発しちまう始末。

でもやっぱ、今回のGW中の行動の中で一番疲労感を募らせたのが、突如思い立ったアッガイ制作。
いや、いい加減積み上げられたガンプラの箱を減らしていこやないかと。

とりあえず、塗料を買いにジョーシンのキッズランドに赴いた。
いつものようにMSごとに出ているガンダムカラーセットを購入しようと思ったら、ジョーシンではすでに取り扱い終了していて面倒なことになった。
ガンプラの悩みのタネは、この色選び。私のような面倒くさがりは色の調合とかほんと煩わしくてイヤになるんですわ(テメェにガンプラを作る資格はねぇ!)。
念のため持参していた設計図を取り出して、塗料棚の前に座り込んで一時間くらい悩んだ挙句、一番近いと思われる色を4色選び出してレジにもっていった。色とか、細かいことこだわりだしたら、本体以上に出費がかさむから後は家にある残りもんで補うことにした。

新聞紙を広げて、シンナーを万年塗料皿に注ぐ。
あ、前の使ったまま洗ってないや。いいや、また新しいの使おう。
ほんでパーツを並べる。


いや~しかし、この感覚は何年ぶりだろうか。久々に部屋の中がトルエンくさくてハイになってくる。
で、色を塗り始めて失敗したなと思ったのが、バックパックと爪(アイアン・ネイル)の部分が、設計図では紫色っぽかったので、ガンダムカラー特別仕様のMSパープル(ドムテイスト)ってのをチョイスして塗ったら、やっぱなんか紫すぎた。ここは普通にニュートラルグレーにしとくべきだった。

ジョーシンのショーケースに飾られてあったメタリック・アッガイ。
どうやったら、こんなふうに塗れるんだ!?


やっとこさ色が塗り終わり、組み立てる段階にはいったらスムーズに作業がはかどるかと思ったら、これがかなり苦労した。
ガンプラ作りって、こんなにも煩わしいもんやったっけ?

今回発狂しかけたのが、腕の関節部分。腕の球状の連結部分を肩にはめ込む仕組みになっているのだが、これが硬くて全然はまらない。いや、これって完全に設計ミスとちゃうか!?
で、無理やり押し込んでたら、案の定ボキっと折れちまった・・・・もう死にたくなったよ。
付属で付いてたフレキシブル・アームも同様、全くはまらない。どっかで、作り方間違えてんのかなぁ・・・・・
プロ、セミプロの方なら、ヤスリがけでひょいひょいと解決してしまうんだろうが、ものぐさな私にはそんな高度なテクニックよー真似できまへん!
途中で中断しようかとも思ったが、私の部屋は非常に狭いので一日で完成させてしまわないと布団をひいて寝れないので(春とはいえ、夜はまだ寒い)、もう徹夜作業を余儀なくされてしまった。

組み立て作業過程は全部終了させて、とりあえず腕なしアッガイとして部屋のマスコットに加えることにした。
ロケットランチャーも撃てないし、うんてい移動もできない(オマケにコイツ、可動性めっちゃ悪い)。
うう、これではとてもじゃないけどジャブローには送り込めないな・・・・
クッソー、連邦のモグラどもに一矢報いてやりてぇんだが・・・・
ほんと、あの世のアカハナやイワノフに申し訳が立ちません!

もう、こんな煩わしいことやってらんね。とうぶんプラモ作りはおあずけだな。

でも、ジョーシンでマツシン専用のザクⅡの箱とか見たら、また欲しくて欲しくてたまらんくなってくるんよ!



今日の1曲:『No More Mr.Nice Guy』/ MEGADETH
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ユニコーンのエンディングはダテじゃない

2013年05月03日 | ミノフスキー粒子
GWに入って時間に余裕もできたので、『機動戦士ガンダムUC epsode 5』をレンタルしてきてようやく鑑賞にありつけた。
前回の話ってどんなんだっけ?と、思い返すことも顧みず、早々にDVDデッキにディスクを挿入して再生ボタンを押す。冒頭で「あ、そうか、市街戦の最中、空より突如黒いユニコーンが現われたんだっけ」と、記憶がだんだん甦ってきた。
まぁ地球に降りてきたと思ったら、また宇宙へと上がったりと、なんだか忙しないやり取りが展開されてます。この辺はZガンダムの雰囲気に近いかも。
で、今回は黒いユニコーン以外は、目新しいMSも出てこず。あと、ベルトーチカが登場したほか、元ホワイトベース隊の懐かしいひねくれ者の姿も。

もう、軟弱者とは言わせない。つかこんなにマユゲなかったっけ?


まあ、相変わらず各組織の利害関係が複雑で、昨日の敵がいつのまにやら協力者になっていたりと、節操がない。フルフロンタル率いるネオ・ジオンにいたっては、一体どういう立ち位置なのか見当もつかん。てか存在をすっかり忘れていた。ビスト財団はもうほとんど悪役ってことでOK?
今回はブライト艦長がいい役回りしてた。しかし、やっぱ彼の独房内でのジェスチャーの大きさが気になってしゃーない。アムロを思い出してスイッチが入ったのかも。
それにしても、リディ・マーセナス少尉は案外早くにダーク・サイドに堕ちちゃいましたね。ひょっとしてこいつ、ジェリド中尉より情けないやつかも。


ところで、今回のエンドロールのバックに流れてる楽曲が、なんか聴いたことあるサウンドやなと思ったら、やっぱブンブンサテライツだった。
ブンブンサテライツは20代の頃なんとなく聴いてて、ミニアルバムを一枚だけ持ってたっけ。ライブもゆらゆら帝国の対バンで出演してた時に一度拝見している。
バンド形態のエレクトロなビッグ・ビート・ユニットで、いまだ若い子とかに人気あるのかな。
確かにスタイリッシュでカッコいいんだけど、なにかもの足りなくて自分的にはそれほどハマらなかった。

ただ、今回のガンダムUCの主題歌としては、ブンブンのスペーシーで深淵なエレクトロ感がなかなか宇宙世紀的雰囲気を醸し出していて、見事にジャストフィットしている。
この楽曲を抜擢したユニコーンスタッフのセンスの良さはジオン十字勲章ものであろう。
単なるタイアップってだけじゃなく、ほんといい作品を作ろうとしているのがわかる。




そういえば、ブンブンの過去の作品で、宇宙世紀をモロ意識したようなジャケのアルバムがあったな。
やっぱブンブンの面々もガンダム世代だから好きなんかな?

『PHOTON』2002年作



こうなってくると、次回のエンディング・テーマも楽しみになってくる。
私としては、電気グルーヴとか、Voivodとかに依頼したらおもしろいんじゃないかと。




今日の1曲:『BROKEN MIRROR』/ BOOM BOOM SATELLITES
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