AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

オケイセックに捧ぐ

2019年09月22日 | ♪音楽総合♪
16日の朝、Twitterニュースでリック・オケイセックの突然の訃報を知らされた時はかなりショックだったが、それと同時に彼がすでに75歳だったという事実にも驚いた。
ポールと2歳しが違わへんやん。

てことは、私が初めてThe Carsで彼のクールな歌声に出会った頃にはすでに40歳だったてことか?
確かに今思うと他のメンバーより若干老けてたかも。




奇しくも訃報を知らされる前日の夜、先日購入したばかりのマスタングのレコードプレイヤーでカーズの『Shake It Up』のレコードをかけながら、そのまま眠り込んでしまっていたのだ。
トップ写真は、訃報を聞かされた朝、針がレコードの最後までいってそこで停止した状態にあったのを写真に収めたもの。

アメリカのフォード社のマスタングモデルのレコードプレイヤーにカーズのレコードなんて、これほどピッタリな組み合わせもないんじゃないか。




まぁ残念ながら夢にリックは現れなかったけど。
多分ベンジャミンとの19年ぶりの再会で盛り上がってたんだと思う。


その日は朝からトレンドに上がってたリックの追悼ツイート(追ー悼)を閲覧しまくってたんだが、著名人では矢野顕子さんのツイートくらいしか見かけなくて寂しい気持ちになった(もっといると思うけど)。

あと、私は全然知らなかったんだけど、80年代を通ってない若い連中(まぁ同年代かも知れんけど)は、カーズとしてのリックではなく、90年代ロックの名プロデューサーとしてのリックをリスペクトしてるのが多かったかと。
Weezerでの仕事が一番有名なのかな。これ上げてる人がかなり多かった。




国内オンリーでなく、全世界共通版で劇中歌として採用されたPerfumeの「ポリリズム」が収録されていることでも話題になったピクサー映画『カーズ2』のサントラの1曲目がカーズの大ヒット曲「You Might Think」なんだが、実はこれWeezerがカヴァーしてるヴァージョンだったんね。

Weezer - You Might Think (From Disney/Pixar’s CARS 2)



こちらがオリジナル。PVめっちゃおもろい。
ちなみにこのPVはマイケル・ジャクソンの「スリラー」など、多くの強豪PVを押し退け第1回MTVアウォードを受賞したらしいことをさっきWikiで知った。
この曲はエリオット・イーストンのジャキジャキギターが秀逸なんだ。


その他、BAD BRAINS、BAD RELIGION、NO DOUBTなんかの作品も手掛けてたそうだ。
遅咲きながらやっぱ音楽作りに関してはタダ者じゃなかったんだなと。


3年前にリリースされたリック・オケイセックが自ら監修したカーズの6枚組リマスタBOXセット『THE ELEKTRA YEARS』。
カーズはほんとうにジャケットアートワークがオシャレ。



そして、その数カ月後にリリースされたこれまたリック・オケイセック監修によるカーズ最新ベストアルバム。
なぜか両方とも日本盤は発売されてない。
これがリックのカーズでの最期の仕事となったのかなぁ・・・・



私はこのベストアルバムを「Tonight She Comes」1曲のためだけに購入した。
だってこの曲はエリオット・イーストンのギターソロが秀逸だからね。




とにかくリックのニヒルでエキセントリックなボーカリゼーションが好きだった。クセになるというか。
楽曲センスも抜群だし、私にとって80年代のキング・オブ・ポップは彼だったかもしれない。

だからリックの死をキッカケに、カーズは日本でもっとリバイバルされてもいいと思う。
あんな映画一本だけでフレディはアホみたいにもてはやされてんのにねぇ・・・
いつまでやっとんねん。NHKはカーズの特番やれっちゅーの。


ちなみにカーズは1985年のライブエイドにも出演しており、カーズ最大のヒットとなった故ベンジャミン・オールの歌う「Drive」は、その年のライブエイドのテーマ曲として選ばれてたんだって(ことをさっきWikiで知った)。

俺って、カーズのことなにも知らなかったんだなぁ。

R.I.P.

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アナログ太郎

2019年09月15日 | ♪音楽総合♪
別に増税前だからというわけではないんだけれど(というわけでもあるんだけど)・・・

思いきって買っちゃった!

悲願のレコードプレイヤー(アナログプレイヤー)を!!


ION Audioの中国製のやつで、別にアメ車が好きなわけやないけど、65年型フォード「マスタング」のインパネを再現したクラシックなボディについつられてしまいましてねぇ。




届けられた現物を拝んだら思ってたより安っぽい。特にレコードプレイヤーが。
ワンボタン自動再生ではなくて、自分で針を持っていかなあかんやつ。
値段が万を超えていたのでまさか手動式とは思わなんだ。
見てくれで選んだので、このスペックでこの値段はちょっと失敗したかなぁ~と。
まぁこう見えて一応AM/FMラジオチューナー、USBメモリ録音機能も搭載されてるんやけど。




長年アナログプレーヤー購入に踏み切れんかった一番の要因は、やはり置き場所。
とりあえず16年間の酷使に耐え忍んでいるオンキヨーのコンポの上に置いてみたら、まぁまぁシックリおさまった。
一応スピーカーも本体に内蔵されてるんやけど、あまりにも音があれなので、オンキヨーコンポのオプション機器シアターサラウンドシステムにさっそくつなげてみた。
どのサラウンドがアナログに一番フィットするか模索中だが、まぁまぁいい感じ。
その内針もスピーカーも、もっといいやつに換える必要があるかもしれない。




しかし、このブツが届けられた日は久々に興奮が収まらなかった。
俺、新車買うたときですらこんな心踊らんかったし。

自分の部屋でレコードを再生するのは、おそらく大学生の時以来だと思う。
金曜の晩だったので、その日の晩から次の日の昼頃まで寝ても覚めても取り出しにくい棚に放置してあったレコードを引っ張り出してはかけまくっていた。




そして、こう思った。
「やっぱレコードっていいなぁ~~」って。

なんといいましょうか、ケースからおもむろに盤を取り出すあのワクワク感!
そしてターンテーブルに盤をソっと乗せるときの厳かな佇まいは、茶道の礼儀作法と共通するところがあるのではないか。
そうなってくると自然と背筋もピンと伸び、音楽と向き合う時の姿勢がCDとは全く違ってくる。
そして針を盤に落とすときの、あのなんともいえない緊張感!
最初のブツっと入るノイズ音ですら、ある種の趣を感じさせ、音楽を聴く実感と意欲が沸々と沸いてくる。
B面に盤をひっくり返す作業の煩わしさというのも、不思議と感じない。おそらく音楽を聴きたい!という意欲がそうさせるのであろう。
そして、聴き終わって盤をビニール袋に収めるときは最後、端を折るのを忘れないで(てゆーかこれはもう自然とやってしまっている)。

最近は家で音楽を聴くこともなくなり、通勤時間ですら、車の中で何か聴くもんないかなぁ~~なんて無音状態で運転してることが多く、「俺ってホンマに音楽が好きなんやろうか?」という疑念すら抱き始めていた。

そうなんだ!私は何年間もこの感覚を忘れていたのだ!!


実はこう見えて、洋楽にハマり始めた小学高学年から高校にかけては頑固なアナログ派だった。
なので元々アナログ盤は100枚くらい所持してて、プレイヤーが壊れて聴かなくなってからもずっと売らずにもってた。




メタルにハマりだした中学生の頃がアナログ最盛期で、アイアン・メイデンの初期7枚、メタリカの初期4枚、アンスラックスの初期4枚、タンカードの初期4枚、デストラクションの初期4枚、オーヴァーキルの初期4枚等、全てアナログで買いそろえてた。

ずっとアナログ音源の質感に慣れ親しんできてたので、徐々に普及しはじめた旧規格のCDの音質は、最初ほんとうに耐えられるものではなかった。
たとえば、デヴィッド・リー・ロスの『EAT EM AND SMILE』がそう。最初、なぜかスペイン語版の方の『SONRISA SALVAJE』のアナログ盤を購入して、それにドハマりして愛聴していたのだけれど、友達が英語版の方のCDを買ったというので、そいつの家でおニューのステレオで聴かせてもらったところ、「なんじゃこのショボい音質は!?」と、愕然としたことを今でも覚えている。そのせいか、最初の頃私はこの英語版の方を全然好きになれなかった(ジャケットも小っちゃくて迫力ないし)。




まぁそれでも高校生になると、時代の波には逆らえず、日本盤で出る新譜はCDを購入するようになりましたよ。
スっと再生できるし、盤面ひっくり返さんでもええし、時間もわかって編集テープも作りやすい。
その便利さに徐々に感化されていきましたね。

でも、都会に出るとついつい中古レコード屋に足を運んでアナログコーナーをチェックしてしまうんですよね。
特に70年代のハードロックやプログレッシヴロックの作品なんかは、やっぱアナログでないとねってところがあった。
まぁまだCD化されてない音源もけっこうあったし、そういうマイナーなお宝モノを老舗の中古屋で掘り当てたときのトキメキといったらなかったなぁ。




ベルトが腐ってアナログプレイヤーが聴けなくなってからも、これまでアナログ盤はちょくちょく買ってはおりました。
やっぱジャケットをデカいサイズで見ると興奮しちゃってついつい欲しくなってしまう。




まぁコレクターズアイテムってところもありましたし、そういうのは部屋のオブジェとして素敵に機能します。



ときには実用的だったり。



私くらいの世代でもCDが普及してからアナログで聴くことをやめてしまった人が、私の周囲で見る限りほとんどだと思う。
まぁもうデータ化の時代だし、かさばるし、不便だ。私もそんな感じだった。

でも、いつか自分ででっかいプライベートルームを手に入れたなら、贅沢な環境で音楽を聴きたい!という夢はおぼろげにあった。
それには、やっぱアナログレコードは不可欠だ。
小学生のころから買い貯めたレコードを売らずにずっととっていたのは、そういう思いがどっかにあったからだと思う。

で、今回レコードプレイヤーを購入して、音楽愛好家であるなら、やっぱレコードで音楽を聴くという行為は捨ててはいけない!という強い思いに達観した次第である。


しかし、中学ん時以来となるレコードを蒐集することの興奮に再び火がつき、歯止めがきかないくらいヤバい状態となってて、これ以上モノが増えると寝るところなくなるぞ!という危機感におびえると同時に、レコードのノスタルジックな代用品とばかりに買いまくってた紙ジャケCDの立場はどうなるの?という悲しい現状に直面しているので、誰か私をとめてほしい。




とまぁ、最後の方は自分の所持してるアナログ盤を見せびらかしたいだけの様相を呈したことをお詫び申し上げる。
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ナラヤン 奈良公園鹿三昧編

2019年09月08日 | 名所ガイド、巡礼記
まぁ奈良公園っつても、家から車で15分くらいで行ける近場で、学生時代はバイトの連中とよくこの界隈でフラフラ遊んでた。
映画館も昔はこの辺にしかなかったし。
最近はよっぽどの用事でもなければ、わざわざ電車に乗ってこんなところにはこない。
最寄りの駅から4駅しか隔たってないのに、途中で乗り換えんといかんところも煩わしいし。


春日大社付近に差し掛かると、さっそく鹿どもがぞくぞくと出没する。



鹿三昧。鹿放題。



人をこわがらず、クソをまきちらす。
鹿せんべいを持ってない人間には全く興味を示さない。



別に鹿には用がなかったので、さっさと奈良駅に向かう。


あれ、いつの間にこんな施設が・・・
なら仏像館か・・・なかなか立派やおまへんか。



え!そうなん!
やったー、ラッキー
私はタダならどこでも入る。



まぁ当然館内は撮影御法度で中の様子をお見せすることはできないが、どれも実に見ごたえのある立派な仏像たちを閲覧できておもしろかった。
3等身くらいのマンガみたいなんもあった。
仏像ってポーズがいいよね。いろいろあって。

個人的に一番ウケたのが、手のひらサイズの子供ブッダ。
これってブッダが誕生した時の姿やって。
すでにパンチかけて「ちーすっ」て、めっちゃチャラいやん!



仏像館を出て東向き商店街へ赴く。
やっぱ昔と比べて格段に外国人観光客が増えたね。新しい店もどんどん増えてるし。
でも大阪京都ほどではなく、商店街もそんなに歩きにくいことはないし、爆買い外人向けのドラッグストア乱立もいたってひかえめなところもいい。


謎の八百屋を発見。
なぜか古着メタルTシャツがいっぱいビミョーな値段で売ってる。



さてそろそろ帰ろうかと奈良駅に向かうと、駅入り口付近でなんかタカアンドトシのツッコミみたいな人が、ドッケンの昔のPVみたいにトラック(軽)の上でひとりステージパフォーマンスを繰り広げていて、思わず見入ってしまった。

演奏はなんかジミヘンみたいなエフェクトがかけられててよくわからなかった。



ただその実体は、どうやら大道芸人だったことが後に判明した。
軽トラステージの装飾といい、スゲー完成されていて、ひょっとしてプロの方なのかな?




久々に来たけど、いやぁ、奈良っておもしろいところだなぁ。


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ナラヤン 戦慄!高畑編

2019年09月07日 | 名所ガイド、巡礼記
第一章 『検定試験とおいしいカレー』

8月の盆明け土曜休みいっさいなしの繁忙期のさなか、久方ぶりに検定試験を受けに奈良市街に赴いた。
検定試験なんて、6年前の第一回クトゥルフ神話検定以来(その後、第二回目が開催された様子はない)のことだ。
まぁ会社で受けさせられた全く興味の持てないおカタい検定なので、テキスト買って勉強する気にもなれず、前日にネットにアップされてた過去問をほぼ徹夜で一通りやったぐらいで本番に臨んだ(高校の中間テストちゃうぞ)。
まぁ一番やさしいコースだったので90分ジックリ解いたらいけるだろうと思っていたら、当日受験票に顔写真を貼ってくるのを忘れて、急遽近くの薬局敷地内の写真機ボックスまで撮りにいくハメとなり、遅刻してしまうという・・・


まぁ朝から散々だったが、12時に試験が終わり、会場から出た時の解放感たらなかった。
「よっしゃ!6連勤で疲れてて寝不足やけど、今日はいっちょう奈良市街を散策してみっか!」という気分になり、まずは試験会場近くのギャラリーなどが並ぶ古長屋に、オサレな店構えのカフェレストランが目にとまり、そこでランチを食うことにした。




2か月前にようやくガラケーから切り替えたスマホ情報によると、「みりあむ」という朴訥なフランス人のおばさんが切り盛りしている店らしく、けっこう人気店らしい。
店に入るとやはりオサレ。BGMは壁のボンボン時計のみ。
最初は若者もいたが、後から後から入ってくるのは、中高年の夫婦が7割を占めていた。
同じ検定試験を受けたと思われる女性の二人連れなども見受けられた。




カレーが人気らしかったので、ドリンク付のカレーセットを注文。
レーズンとヨーグルトも付いてきた。
カレーはちょっと辛めで、辛口がちょっと苦手な私にとってレーズンのトッピングが実に効果的だった。
ビーフが濃厚でベリグッ!




食後のチャイをチビチビやりながら読書としゃれこもうかと思ったんだが、持参したサブカル本を読むにはこのカフェは少しオシャレすぎた。
なので本はまた後でどっかのチェーン店で読むことにし、チャイを飲み干してさっさと出て行くことに。
カウンターに会計しにいくと、「ええ~と、確かシチューのセット頼んだお客さんですね?」と、日本語はペラペラやけどけっこういい加減である。
いやでも、久しぶりに優雅な午後のひと時を過ごせました。いつかまたこよう。



第二章 『ピラミッドの恐怖』

腹もいっぱいになったので、鹿でもひやかしに行こうかと春日大社の方へ向かっている途中、民家越しに思いもかけぬモノが目にとまり、私はその場で全身が凍りつくような恐怖に襲われたのだった。

あれは!!も、もしや・・・・・



たしか、5~6年前であったろうか、テレビでたまたまそのおぞましい映像が流れたのは・・・・
奈良の隠れ家的なスポットを紹介するという、よくあるローカル番組だった。

あれは、おそらく航空映像か何かだったと思う。
そこに映し出されたものを見て、私はガタガタと全身が震えだすのを抑えることができなかった。
「ま、まさか、そんなバカな・・・」私はその時とても自分の目が信じられなかった。

そう、それはまるで、エジプトにあるあの強壮なるピラミッドであるようだったのだ!
奈良の町中にピラミッド!?あまりにも現実離れした話である。
これはCGか何かに違いない!私はその時自分にそう言い聞かせた(なぜなら、そんなものが存在してはならないからだ)。

その番組の解説者の話によると、奈良公園から少し隔てた人通りの少ない、とある厭世的な民家の建ち並ぶ秘められし場所があるという。
そこにうっかり迷い込んだ者が、悠久の太古の人類誕生以前に建立されたとしか思われぬ、あまりにも古い、あまりにも冒涜的な恐るべきピラミッド型の建立物を目の当たりにすることになるというのだ。

そこにたどり着いたものは、その呪われた場所に5分と立っていることもかなわず、誰もが這う這うの体で逃げ帰ってくるという。
ただ、その恐るべきピラミッドへどうやってたどり着き、どういう経路で逃げてきたのか、覚えている者は誰ひとりいないという。
好奇心旺盛な者がそのピラミッドへ訪れようとしても、そこへ通ずる通路というものがいっさい見当たらず、あたかも外部からの者の侵入を阻むがごとく、そのピラミッドを周囲の民家が覆い隠すかのように密集しているのである。

私が民家越しから、その石碑の一部(先端部)を目撃した時ですら、そこからはなにやら得体の知れぬ不吉なるなにかが感じられた。
しかし募りゆく恐怖心とは裏腹に、その“奈良のピラミッド”なるものの全貌をどうしても目撃したいという抑えがたい誘惑には打ち勝つことができなかった。

そして、幸か不幸か、私はとある施設の(カルト密教団体の本部か)敷地内からそのピラミッドへ通じる扉を見出すことができた。
不吉にもその扉は、愚かな訪問者を待ち構えてたかのように無防備にも開け放たれていた。

恐怖のあまり、引き返そうとする私の意思は、その扉の中から放たれる抗いがたい催眠的な誘引力に無残にも負けてしまい、ついにその門をくぐってしまったのだった。




オオオ・・・・こんなことがあっていいのか。

神よ!!




夢ではない!!

奈良市街に、このような古色蒼然たるピラミッドが存在していたなどとは・・・・




そこには丁寧にも、このピラミッドの全貌を示す、あまりにも禍々しき構造図が!!



そんな、そんな・・・・

人類誕生以前に、このような宇宙的建築様式ものがこの地球上に存在していたなどとは・・・・

見るべきではなかった・・・、知るべきではなかったのだ。


石垣がランダムに積み上げられ、ピラミッドのいたる層に屋根瓦が何十個と設置されている。
こんなデタラメな、宇宙的で冒涜的な建築様式は、地球上のどこにも存在するものではない。




そしてその屋根瓦の下に刻まれたレリーフ・・・・

人類が誕生する前の、遥か太古の地球に飛来し、この奈良の地を支配していたという(人はそれを“グレート・オールド・ワン”と呼ぶ)、邪な神々の似姿なのでは!!




この施設内でピラミッドを管理するカルト団体、そしてその周辺の住民は、おそらくこのピラミッドの奥底に眠っているかと思われる旧支配者を崇め奉っている偏執狂的な信者なのに違いない。

ここではおそらく、古来から、そして現在に至るまで、人身御供の血なまぐさい冒涜の儀式が執り行われているのではなかろうか!!

その事に思い当った私は、全身が凍りつくようなゾッとする恐怖感に見舞われ、早々と撮影を終えていちもくさんにその呪われた場所から立ち去ったのであった。




思うに、神が我々に与えた最大の恩寵は、物の関連性に思い当る能力を、われわれ人類の心からとり除いたことであろう。
人類は無限に広がる暗黒の海に浮かぶ<無知>の孤島に生きている。
いうなれば、無名の海を乗り切って、彼岸にたどりつく道を閉ざされているのだ。
諸科学はそれぞれの目的に向かって努力し、その成果が人類を傷つけるケースは、少なくともこれまでのところは多くなかった。

だが!いつの日か、方面を異にしたこれらの知識が総合されて、真実の恐ろしい様相が明瞭になるときがくる!
そのときこそ、われわれ人類は自己のおかれた戦慄すべき位置を知り、狂気に陥るのでなければ、死を秘めた光の世界から新しく始まる闇の時代へ逃避し、かりそめの平安を願うことにならざるをえないだろう・・・・

H.P.ラヴクラフト


奈良の旅は続く・・・・
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