AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

緊急特集 やっぱりIT BITES!

2009年06月30日 | プログレッシヴ草稿
うかうかしてる間に6月も終わり、IT BITEのライヴまでもうあと4日と迫ってきているぢゃないか!
じゃ、ま、とりあえず今日はIT BITESの2nd「ONCE AROUND THE WORLD」でも紹介しときましょうか。

これを最初聴いた時は「一筋縄ではいかないプログレポップアルバム?」っつー印象を受けましたね。
表面的には抜群のメロディセンスからなるキラキラとしたハードポップロックを聴かせているが、実は変拍子バリバリの難解さを有するバックに、アラン・ホールズワースばりの流麗なるフランシスのギターセンスが炸裂しているIT BITESの作品の中でも伝統的な英国風プログレッシヴさが色濃く出たアルバムなんですな。
ラストのタイトル曲“ONCE AROUND THE WORLD”なんか約15分にも及ぶ超大作で、その展開の複雑緻密さといったら尋常じゃありませんぜ!

実はそうしたキラキラ感と変拍子なところが、私がこのアルバムをとっつきにくいと感じてた部分でもあったんですけどね。
こんな音楽をあの時代に突きつけてたこと自体無謀だと思う。世間一般の耳を買いかぶりすぎというか。
まぁYESとかGENESIS辺りのプログレファンならモロストライクゾーンだとは思うけど。

Once Around The World レコーディング風景


私の場合、“ROSE MARIE”や“BLACK DECEMBER”など、割と素直な展開のメロディセンス光るナンバーに惹かれるんですよね。
ジョン・ベックがリスペクトしているTHE SENSATIONAL ALEX HARVEY BANDからの影響がモロ出てる“HUNTING THE WHALE”のヴォーカルラインも大好きですね。

デュラン・デュランみたいなアイドル的風貌のため、B!誌からもソッポ向かれ、それに追従する偏見メタラーからも全然相手にされてなかった一方、日本の研究熱心な一部のプログレファンからは絶大な支持があって、日本人が運営してた唯一の公式ファンサイトITBITES-JP.COM(現在は閉鎖) なんてのもあって、IT BITES唯一のライヴDVD「Live in Tokyo」は数年前まではここでしか入手できなかったのだ。



今日の1曲:『BLACK DECEMBER』/ IT BITES
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ホモマンガ

2009年06月28日 | 二酸化マンガ
今年は手塚治虫先生の生誕80周年で、いろんな特番とかイベントが大々的に組まれておりますね。
しかし、アホのひとつ覚えみたいにアトムとかジャングル大帝ばかりに固執するのはいいかげんやめてほしい。

そして、来週ロードショーされるあの黒手塚マンガの超タブー作品『MW』が映画化されたっていうのもびっくらこきましたね。
学生時代にこの作品読んだときは、触れてはならない世界に触れてしまったような、なんともいやぁな気分に陥ったのを覚えております。
しかし先生はなんでここまでエグくて悲惨なマンガを??
幼少期まで遡る数々のホモシーン、残虐極まりない殺人風景、獣姦をにおわすような背徳的シーン・・・と、もうその狂気渦巻く劇画タッチな黒手塚世界にショックを受け、長年読み返す気にもなりませんでしたから。

MW(ムウ)とは、米軍が生み出した悪魔の毒ガス兵器を指すのですが、同時にその毒ガスによって人格を破壊され、悪魔の人間に成り果てた美知夫のことを示しているといえます。
結城美知夫は元々中性的な美貌を持ちあわせており、おまけに両刀使いなんだからタチが悪い。
そう、MWとはMANとWOMANの対の性を表しているんだということですね。
美知夫はその自分の特性をフル活用し、数々の男女をたらし込み、どん底に突き落としていきます。
神父をはじめ、あるときは社長令嬢、あるときは米軍中将、あるいはその奥さんと、老若男女問わずです。
その役にホモ疑惑もチラホラ耳にしていた玉木宏が抜擢されたのを聞いた時はやっぱソッチか?と勘繰っちゃいましたけど、イメージ的にはピッタリやん!て思いましたね。

そして聖職者である賀来神父の抗い難い性癖、そして美知夫への禁断の愛!
両者は対立しながらも深い絆(ホモセクシャル)で結ばれているのです!
抵抗しながらも美知夫の誘惑を拒み切ることのできない神父の叫びが印象的です。

「主よ どうか私をお裁き下さい!」(美知夫と裸で抱き合いながら)

ああ、なんという悪夢!なんという狂気!

美知夫にだまされて賀来がバラ族の秘密クラブに迷い込むシーン「あなたが好きです」(笑)

ただ、映画ではなんと両者のホモ関係はいっさいハショられているとのこと。
アホか!それやったら単なるサスペンス映画やんけ!
どうやらとってつけたようなアクションシーンばっかに力入れてるみたいですが。
別に玉木宏と山田孝之がホモるシーンなんて見たかないけどさぁ(そのシーンにショックを受ける玉木ファンの姿は見てみたいが)。
世間一般的な体裁に配慮して、肝心要のタブー的要素を排除してしまうくらい意気地がないんやったら、最初から映画化しようとするなっちゅーの!もっと無難な作品他にあるやん。
映画見ないうちから四の五の言いたかないけど、だいたい15-R指定にならない時点で原作のテーマから大分かけ離れていることが伺いしれますよね。

『MW』はエゲつなさにおいては手塚マンガ一と言う程、最初から最後までとことん救いようのない物語ですので、玉木宏ファンの方は映画を観る前にまず原作読んでトラウマになって下さい。



今日の1曲:『Freewheel Burning』/ Judas Priest
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ゴネ得

2009年06月22日 | プログレッシヴ草稿
IT BITESの最新作「THE TALL SHIPS」を買ったとき、特典のファミリーツリーの冊子が付いてなくて激怒したことは前の記事にも書いた。
このファミリーツリー欲しさにクソ高い日本盤の方を購入したのに・・・
まぁ発売日から1ヵ月も経っていたっちゅうのもあったとは思うけど。
しかし、IT BITESファンの間でこの日本盤を巡って思わぬ不祥事が話題騒然となっていることをミクシィで偶然知ったのは幸いでした。

というのは、日本盤のカラーブックレットの4曲目の歌詞のところに間違って11曲目の歌詞後半のページがきてるという大チョンボを発見した人がいて、発行元のキングレコードにその不良品を返品したら良品と交換してもらえるとのことであった。

IT BITESには過去にも歌詞の一部が飛んでたり、対訳が大間違いだったり、挙句の果てには紙ジャケリマスターで再発された1stアルバムの中の名曲“Calling all the Heroes”のエンディング部分がブツ切りにされてるという音源上の不祥事まで起こるなど、毎度「ナニかある」幸薄きバンドなのだ。

ただ、今回のことを知った瞬間、私が「チャンス到来!」とばかりに以下のような行動に出たことは想像に難くないであろう。
ブックレットを返品するとき、担当者に向けて「この度のブックレット誤記に関し、激しい憤りを感じている。せめて特典のファミリーツリーを同封するくらいの誠意をみせてくれなければ納得いくものではない!」という旨の大そうなクレーム文を添えて送りつけてやった。

一週間ほど後、私のもとに無事良品が送り届けられ、そこには120円分の切手のほか、IT BITESのファミリーツリーの冊子がキッチリ同封されていたことは言うまでもない。

ファミリーツリーといえば昔King Crimsonのリマスター盤についてたやつを思い出しますが、「IT BITESのメンバーでは無理があるんちゃう?」って思ってたんですが、図を見てみると結構凄い人脈があったんやなぁっていうことがわかります。

フランシス・ダナリーがIT BITESを抜けた後、新ボーカリストを加えて残されたメンバーでSISTER SARAHとかいうバンド組んではったとは知らんかったなぁ。この時ジョン・ベックはKeyからギターに転身してたみたい。
“SISTER SARAH”といやぁ、3rdに収録されてる曲のタイトルで私の大好きな曲でもある。
フランシスは元ツェッペリンのロバート・プラントのバックバンドでギターを務めた後、ソロ活動に入ります。
残りの3人は一時期、THE ALAN PARSON PROJECTのツアーに加わり、Keyのジョン・ベックはその後にJOHN WETTONバンドのツアーに参加し、どうやらこの時に新Voのジョン・ミッチェルと出会ったみたいですね。
この出会いをきっかけに現IT BITESの前身バンドみたいなKINOというポンプロックバンドを結成して、そこにはボブ・ダルトンの他、MARILLIONのベーシストとかPORCUPINE TREEのドラマーなど、そうそうたるメンバーが参加しております。

まぁこの20年もの間、みなさんええとこに再就職されていて別に食うに困ってなかったみたいやね。

てかIT BITESのライヴまでもう2週間をきっている!
まだチケット余ってるみたいよ。




今日の1曲:『Oh My God』/ IT BITES
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Korgull最後の挨拶

2009年06月18日 | やっぱりメタル!!
今さらだけど、B!誌今月号の裏広告見た?
VOIVODの最新作「INFINI」の発売告知がとってもいい感じのメンバー写真付きで載ってるよ!
B!誌にメンバー写真がカラーで載ったのって初めてじゃないかな?
スネイク、アウェイのロングインタビューもあるのでVOIVODファンは買いですぜ!
表紙が恥ずかしいとか言ってないで勇気出して購入しましょう。

カナダが生み出した怪物VOIVODの通算12作目にあたる泣いても笑ってもこれがラストアルバム。
前作同様、ピギーが生前遺したギターデータをもとにメンバー達が音を加えていくといったレコーディング手法。
アウェイもインタビューで言ってたけど相当困難を要する作業みたいですな。
まぁやはり予想通りの内容といった感じですかな。
ピギー独特のカオス渦巻くノイジーなギターサウンド、そしてこのスペーシーな音空間は紛う方なき唯一無二のVOIVODワールドです。
今回一番ピギー色が出ていたのは#4“GLOBAL WARNING”かな。この曲は4thの楽曲に通じるサイケデリックさを感じましたね。アウェイのニヒリスティックなヴォーカリゼーションも炸裂している。
個人的にはテクノロジックな怪しさ漂う#12“MORPHEUS”が超好み。
ラストは“VOLCANO”!!と、最後の打ち上げ花火とばかりに爆走するモーターヘッド調のロッケンロールで大団円という締めは見事。
やはり他のメタルバンドには絶対ありえない独特の世界ですわ。

ただ、昔のようにトリッピーな音の拡がりといったものが希薄で、全体的にサウンドが固く、小さくまとめられてるなぁ~という感じは否めないですね。
その要因にはジェイソン・ニューステッドのプロデュース下にあるということもひとつだとは思いますが、やはりレコーディングの場にVOIVODサウンドの要であるピギーが不在であったことが大きいかと思われます。
やはりレコーディングしていく過程で様々なアイデアが浮かんできて「ここはもっとこうしよう」とか、「ここでこのフレーズを切りこませよう」とかいって楽曲がスケールアップしていくもんだと思うんですよ。
まぁだから四の五の言っても仕方がないんですよね。言っても仕方がないことは言わないでおきましょう。でももう言っちゃったんですが。

私は前作「KATORZ」とこの「INFINI」はピギーに対する供養作品だと捉えてます。
ピギーの魂ともいうべきVOIVODにおける楽曲をこれで全て世に放ってくれたわけだ。
これでピギーの魂も救い清められたことと思う。
そういった意味で遺されたメンバー達の惜しまぬ努力に感謝の意を表したいと思うわけです。

ちなみにタイトルの「INFINI」とはフランス語で永遠、不死、エンドレスという意味を持つのだそうです。
そういえばアルバム最後に入ってる得体の知れないあの吠え声、狂戦士Korgullが「バイバイ、またね」と言っているように聞こえませんか?



今日の1曲:『A ROOM WITH A V.U.』/ VOIVOD
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びっくりした青

2009年06月16日 | ♪音楽総合♪
先日の午後連の会合で、映画『スター・トレック』の話題(そこにいたほとんどの人間が本映画を見に行っており、バルカン星人の中指とくすり指の間を広げるあの挨拶が大ブーム!)の他、なぜか80年代中期頃に流行っていた洋楽カヴァー曲のことで話が盛り上がり、荻野目陽子の「ヴィーナス」が話題に上がった時、友人らが「この曲はバナナラマのカヴァーやったっけ?」と話しているのを耳にし、私は思わず「ちょっと待ちやんしゃい!!」と叫んでしまった。

日本でもこの曲は過去に長山洋子や黒沢ひろみなどによるカヴァーで広くリバイバルされており、最近では“羊水発言”で話題となった有名巨乳歌手が虫唾が走るほどウザい歌い方でカヴァーしていたことも記憶に新しい。
ただ、この曲のオリジナルがバナナラマではなく、67年にデビューしたオランダのロック・バンドSHOCKING BLUEの曲であることを知らない人が案外多いんじゃなかろうか?

中学の同級生が「バナナラマのヴィーナス最高!」と教室ではしゃいでた当時は、「バカか」とこの曲に全く興味を示さなかったんだが、高校の時MTVを見ていてたまたま流れたチンパンジーのオリの前で、SHOCKING BLUEのメンバーがやる気なさそうに演奏してる“VENUS”のオリジナルヴァージョンのPVを見て、私の嗜好にビビビ!とくるものがあり、「これはカッコいいかも!」と、さっそくTSUTAYAにベストアルバムをかりにいったのでした。

“VENUS”は、やはり80年代の軽薄なアレンジよりも、オリジナルバンドサウンドの方が遥かにカッコよい。なんつってもマリスカ・フェレスの妖艶で力強いヴォーカルが圧倒的な魅力を放っている。
“VENUS”以外にも、このベスト盤には秀逸曲が数多く収められていて、はっきりいって捨て曲ないですよ。
これは全ての作詞作曲をこなしていたギターのロビー・ファン・レーベンのメロディーメイカーとしての才能が光っていたと言うほかない。
この時代にしては6分と長尺の“DEAMON LOVER”での哀愁感漂う甘~いマリスカの歌声、そして間奏のアップテンポになる展開が実にカッコいい。
ロビーによるシタールを駆使した“HOT SAND”などのサイケなポップナンバー。ジプシー風味の“SHOCKING YOU”でのギターの絡め技も渋い!
“SEND ME A POSTCARD”などは、パーカスが乱舞するDEEP PURPLEばりのオルガンハードナンバーであったりと、音楽の幅も相当広いです。

ところでバナナラマといえば、当時ポルノ方面でも話題となっていたサマンサ・フォックスと犬猿の仲であったことが有名で、いつしかサマンサが「バナナラマなんて、あんな連中ブスよ!」と、頭の悪そうな発言をしていたのを思い出す。
肌を露わにすることでしか人の目を惹くことの出来ない、この色キチ連中どもには、マリスカの垢を煎じて飲ませてやりたい。

(注)サブリミナル効果バリバリのPV。


今日の1曲:『VENUS』/ SHOCKING BLUE
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ウシュムガルアンナ

2009年06月09日 | やっぱりメタル!!
懲りもせず、もう1枚フロリダ産デスメタル作品をヤフオフでゲッツ。
これは下のと違って紛うかたなきデスメタルバンド、泣く子も黙る帝王MORBID ANGELの8作目にあたる2003年リリースの「HERETIC」デス。
“HERETIC”とは異端児、異教徒などを意味するらしい。いかにもモビエンらしいタイトルじゃござぁせんか。
そしてジャケも地獄の業火のようなフレイムカラーと青ロゴのコントラストが美しくも冒涜的でナイス!
私が神とも崇め奉っているモビエンのアルバムをなぜ6年間も放置していたかというと、前々からスティーヴ・タッカーのVoに不満があったのと、ボーナスディスク(インスト集)付で3360円と高値で手が出なかったことが挙げられる。
しかし今回このアルバムを聴いて、私のモビエンに対する不信感は全くの愚慮であったことが判明した。
帝王の名に恥じない相変わらずのブルータリティ溢れる格式高い邪気に満ちた佳作に仕上がってるではないか!

トレイ・アザトースの敢えて籠もり気味にブーストさせた魔闘気のようなリフの応襲、時折タッピングを駆使してのヌラヌラとしたイビツ感や、ギターシンセにより異次元を彷徨うかのような妖しい旋律を奏でるといった演出技も冴え渡っていて非情にジャアクネス!
そして大地を揺るがすかのようなピートの圧倒的な高速ドラミングがいよいよ猛威を振るっている!
特に#6“Sticken Arise”でのハリケーンのごとく暴れ狂うドラミングは凄まじすぎるというほかない!これが本当に人間業なのかと。
スティーヴも今回は大健闘しており、そのデスヴォイスにもそれなりの魔人的な威厳が多少備わったかのよう。
楽曲それぞれに確固たる“精気”“邪気”がみなぎっており、呪詛めいたサビもカッコ良すぎる!!
#9“God of Our Own Divinity”ではおなじみアブス神が再び召喚されてやがるぜ、ケヘヘ・・・イア!

これほどまでに凄まじい音圧で圧倒的な音数にも関わらず、最後まで聴き手を全く疲れさせないモービッド・エンジェルの音の魔力とは一体何なのか!?
そして聴き終わった後の言い知れぬ満悦感・・・
これがトレイの言うところの“ミー・ガル・ガル”、別の言葉を使うなら“最も貴重かつ神聖な秩序原理”というものなのか!?

ところで、最期の方にオマケのように収録されているピートによる小作品集だが、おそらく彼自らが弾いてるピアノ曲とかデキは悪くないのだが、こういうのはアルバムのアクセントとして要所要所に組み込むべきじゃね?蛇足なひつっこいシークレットトラック含め、なんだか作品の美観を損ねているとしか思えないのだが。
ただ#13“Drum Check”は、“人間発電所”ピートの鬼のように乱れ打ちしまくる超人的ドラムソロが官能できる極上の1曲。これマジ圧巻デスぜ!

Disc2は・・・イラネー!



今日の1曲:『ENSHRINED BY GRACE』/ MORBID ANGEL
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ぜひ挑んでほしい

2009年06月05日 | しねしねシネマ
スター・トレックファンの人のことをトレッキーというらしいですね。
なんかトラッキーみたいでかわいいですね。




ところでトレッキーな方はすでにご存知だと思いますが、私が20代の頃に観た映画で『ギャラクシー・クエスト』っていうスター・トレックのパロディというかオマージュ的なスペースコメディ映画があるんですが、今日はちょっとそちらを紹介しようかと。

こないだ映画『スター・トレック』を見てて、クルーがピンチの際に都合よく活用される人間瞬間転送装置みたいなのが出てきて、「あ、これ『ギャラクシー・クエスト』でも使われてたよな」って思ったんですよ。
そこで初めてこのアイテムがスター・トレックのネタだったのだとわかったんですね。
だから、この映画『ギャラクシー・クエスト』を見たらスター・トレックのだいたいの概要がつかめちゃった気分になります。
トレッキーの皆様から「ふざけなさんな!」「オマエはなにもわかっちゃいない!」との謗りを受けるかもしれませんが、そう言われれば「その通りです」と応えるほかございませんね。
てかオリジナル版スター・トレック見ろよ!って話なんですが。

パンフレットもなかなか凝ってて、スナック菓子の袋に封入されていた。






まぁパロディっていっても、おバカ映画とカテゴライズされるような悪フザケが過ぎた内容ではなく、ことのほかストーリー設定がシッカリとしてるんですよ!

内容は、アメリカで人気のスター・トレックみたいなスペースアドベンチャーTVドラマシリーズに出演している俳優たちが、ある日“他者を欺く(フィクション)”という概念を持たないモノホンの異星人にかつがれて(この辺がSTっぽくね?)、どっかの宇宙戦争に巻き込まれるというドタバタ劇なんですが、笑いはもちろん、最後の方なんかけっこうウルウルするシリアスなシーンとかもちゃんと盛り込まれており、けっこう豪華なVFXが駆使されていて意外と見応えがあるんですよ。
まぁこれも1種のリイマジネーション作品といえるんじゃないでしょうか。
だからこの作品もスター・トレックの予備知識がなくっても十分楽しめちゃうんですよね。

あと、この映画見てるとスター・トレックってやっぱオタク趣味っぽいなというイメージが定着しちゃうんですよね。
だってこの物語で最後に思わぬ大活躍を見せるのが、ほかならぬギャラクシー・クエストオタク達なのですから。
彼らの並々ならぬオタク知識が窮地のクルーたちを救います。

異星人クルーに扮したアラン・リックマンもいい味出してたし、彼の決めゼリフをかりて言ってしまおう。

トカゲ頭に懸けて、この映画はヘタなSF映画よりは絶対にオモシロイ!!

あと、シガニー・ウィーバーのコスチューム姿がやけにエロいぞ。

オススメ度:★★★★★



今日の1曲:『ELEPHANT SONG』/ APHEX TWIN
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なぜか挑んだ

2009年06月02日 | しねしねシネマ
大作SFモノっていうと、だいたいスター・ウォーズ派とスター・トレック派に分かれるみたいだが、私の場合はもろスター・ウォーズ派になります。
そんな私がどういう風の吹き回しか、最近封切りしたばかりの映画『スター・トレック』をはばかりながら観に行ってまいりました。
スター・トレックに関してはスポックとエンタープライズ号くらいの知識しか持ち合わせてない私が、「なぜこの映画に挑んだのか?」と問われると、まぁ気まぐれとしかいいようがないですね。それともこの映画のクルー達のように、“未知なる宇宙”というものを無意識の内に追い求めていたのかもしれない。

スター・トレックのイメージというと、あの地味なコスチュームにシリコン埋め込んだような、あるいは鈴木園子のような顔面の異星人が出てくる、なんかいつも艦内でゴチャゴチャもめているといったような感じです。なんせケーブルのドラマチャンネルでたまに見かけるんですけど30秒と見てたことないですから。
スター・トレックはヴィジュアル面においても、エンターテイメント性においてもやっぱスター・ウォーズより地味な印象があり、なんか一部のマニアの間だけで盛り上がってるような感じがするんですが。


上映直前に、ひとつのシアターからぎょうさん中高生の若者達がゾロゾロ~と出てきたので、何の映画かいな?と思ったら今話題の『ルーキーズ』でした。なるほど、これがいわゆるイケメンブームとかいうやつか・・・
それにひきかえ、真向かいの『スター・トレック』のシアターには、しょぼくれた中高年のおっさんが約30人くらい。この両者の対照的な客層がおもろかった。
リュック背負ったオタクっぽ~い人が多かったような気がします。私も彼らの中に違和感なく溶け込んでいたのだろうけど、とんだモグリ野郎だ。
しかし封切4日目でこの客の少なさはどうなんだ。


監督は昨年『クローバーフィールド』で煮え湯を飲まされたJJエイブラムスであんまりいい気はしなかったけど、この作品はいわゆるスター・トレック・ビギンズみたいな感じなのかな?私のような門外漢でもそこそこ楽しむことができました。
少しタイムトラベル的な要素が含まれており、その辺がややこしかったけど、CG描写のスケールのデカさ、スペースバトルの迫力はなかなかのものでした。でもなんかやっぱりこの作品特有の地味さはぬぐえませんね。
いきなしビースティの“SABOTAGE”が流れたり、主人公カークの型破りでナンパなキャラは、この地味な作品にはなんだか似つかわしくない感じで、このチャラさ加減はスター・トレックファンからしたらどうなんやろう?って思いましたが、バルカン人と地球人との間に生まれたスポック(ハーフやったんや!)の、バルカン人特有の論理的な部分と人間的な感情との間で揺れ動く指揮官としての葛藤がもの凄く繊細で魅力的に描かれており、なんだかちょっくら奥ゆかしいスポックの人柄に惚れ込んじゃいました。ウフーラがカークではなく、彼にホレちゃった気持ちもわかる気がします。


昨今、しょーもないハーフ芸能人がクソみたいにもてはやされてますが、宇宙空間を飛び越えたスケールのデカい繊細な心を持ったスポックみたいな人物こそ、真に魅力的なハーフだと思うんですよね。
ただ、目鼻立ちではなく、耳髪立ちが際立ってしまっては、ヴィジュアル的にウケんのかもしれん。


オススメ度:★★★★★




今日の1曲:『SABOTAGE』/ Beastie Boys
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