このうだる暑さの三連休はこれといったイベントはなかったが、一本の映画を観るために今まで一度も行ったことのない十三くんだりまで赴いた。
作品は『LIBERATION DAY ~北朝鮮をロックした日~』。
数ヶ月前にこの映画の上映の知らせを聞いた瞬間「絶対観たい!」と思ったので、トートバック付きの前売り券はすでにネットで入手していた。
タイトルからしてカルト的な雰囲気を醸すこの作品の内容とは、やはりカルト的な人気を誇るスロヴェニア(旧ユーゴスラビア)出身のインダストリアルバンド、ライバッハが北朝鮮から招致され、日本の植民地支配から解放されたことを祝う「祖国解放記念日」に、大観衆の前でライブを敢行するというその様子に迫ったドキュメンタリー映画。
監督はノルウェー出身のライバッハのファンでもあるモルテン・トローヴィック。
PV制作でライバッハとも仕事をしており、以前より北朝鮮との文化交流を積極的に行っていてコネがあったらしく、まぁ北朝鮮側がライバッハを招致したというより、この監督が面白いものが撮れるかもと北朝鮮側に話を持ちかけたのではないだろうかと見ている。
いずれにせよ、かなりクレイジーな監督である。
ライバッハに関しては、まぁ私正直かなりにわか。
以前にも言及したが、ライバッハの存在を知ったのは映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のサントラに収録されてた「GOD IS GOD」という曲がメチャメチャ気にいったのがキッカケ。
それからモービッド・エンジェルの『DOMINATION』のボートラで、ライバッハがミックスを手掛けた楽曲が2曲あったりする。
ただ、彼らのフルレンスを1枚買ったんだが、これがチンプンカンプンで(しかもどっかいった)それから彼らの作品には一切手を出していない。
電車を3回乗り換え、初めて十三の地に降り立った。
若者の姿はほとんど見られず、近所のオッサンオバハン連中が通りを闊歩しており、昼間っから酒を飲んでいるという感じのいかにも大阪のダウンタウンといったところ。
関西では第七藝術劇場という映画館でのみ本作が上映されていた。
ミニシアター系の映画館はだいたいわかりにくい所にあってなかなか見つけられないものだが、ここはすぐにわかった。
このかわいらしいピンク色のピンが目印だった。
    
第七藝術劇場(通称ナナゲイ)は、内部もとてもとてもアンティークでおしゃれな映画館だった。
ミニシアター系の映画館は老朽化や経営難でどんどんなくなっていく近年、こういった映画館がこんな十三くんだりにいまだ残っているのは本当に貴重。
オーナーさんが本当に映画が好きでこだわりを持って経営しているのがよくわかる。
    
場内に入ると意外と客が多くてビックリした。
隣りに座ってたおっちゃんとか、後ろのメタボリックなおばちゃん2人組とか、どう見てもライバッハとか聴いてなさそうなんだが。
キーンコーンカーンコーンと、学校のようなチャイム音を合図に映画が始まった。
作品の概要は、まぁトレーラー映像を見てもらったら、だいたいこんな感じかというのはわかってもらえるかと。
冒頭は北朝鮮の壮絶な歴史映像と、西洋のロックバンドの華々しい歴史映像が対比させるかのように映し出され、あたかも今回その無縁であった両者を繋ぐ歴史的瞬間の担い手であるのが、スロヴェニアのカルトバンド、ライバッハなのであるということを強くアピールしてるかのようである。
まぁドキュメンタリー映画なんて、だいたい監督の意図してることがあってヤラセ感も見え隠れするのが当たり前で、ライバッハなどは過去に母国でのライブを行えなかったり、ロシアから入国拒否を受けたりとスキャンダラスなことが彼らのスタイルみたいなもので、今回北朝鮮でライブを敢行するのも、なんらかのハプニングを起こして物議を醸すってのが目的だったんじゃないかと。
だから常に監視員に見張られ、「この映像はダメ」、「この曲の歌詞は相応しくない」、などの北朝鮮側の執拗でウザったい干渉シーンなんてのは想定内。
それほどの緊張感もなかったし、しかもメンバーが割と抵抗せずにすんなりと聞き入れている。まぁそうじゃないとライブ演らしてもらえないからねぇ。
つーかバンドメンバーと北朝鮮人のカラミはあまりなく、ほとんどトローヴィック監督が交渉してメンバーにそれを伝えて支持している。まぁ正直この監督がカッコつけすぎだと思った。
おふざけも多少入れてある。
リハーサルシーンがけっこうよかった。特に北朝鮮の音楽学校の女学生らとコラボするシーン。
ヴォーカルのミランが頭巾を脱ぐと、意外とやさしそうなヤツって感じで好感がもてた。
北朝鮮のコーディネーター兼通訳のリさんも、監督に色々口やかましく指示してくるが、割と面倒見のよさそうな感じが見てとれた。
劇中歌であるライバッハの楽曲もやはりカッコいい!かかる度にドーパミンが溢れてくる。
うん、やっぱCD買わなきゃって思う。
ただ、まともにライブ映像が流れたのはラストシーンの「RESISTANCE IS FUTURE」のみ。
まぁドキュメンタリーなんだし、映画の性質上これでいいのかもしれないが、私としてはライブシーンをもっと見たかった。
初めてライバッハの音楽に触れた北朝鮮の観客の各々の表情は見もの。
ライバッハによる「THE FINAL COUNTDOWN」なんかサイコーよ。
で、上映終了後、思いがけず下の階で「ライバッハ」に関するトークショーが催されるというので、せっかくなので拝聴させてもらった。
解説者は大阪のどっかのレコード屋の店長さん。意外と年配の方だった。
DVD映像付きで、なかなか面白い話が聞けたが、正直にわかの私にはちょっとマニアックすぎる内容だった。
店長自慢のライバッハコレクションもズラリ。
日本では人気のないライバッハも初期作品は日本盤が出てたみたい。
今日の1曲:『Opus Dei』/ Laibah
作品は『LIBERATION DAY ~北朝鮮をロックした日~』。
数ヶ月前にこの映画の上映の知らせを聞いた瞬間「絶対観たい!」と思ったので、トートバック付きの前売り券はすでにネットで入手していた。
タイトルからしてカルト的な雰囲気を醸すこの作品の内容とは、やはりカルト的な人気を誇るスロヴェニア(旧ユーゴスラビア)出身のインダストリアルバンド、ライバッハが北朝鮮から招致され、日本の植民地支配から解放されたことを祝う「祖国解放記念日」に、大観衆の前でライブを敢行するというその様子に迫ったドキュメンタリー映画。
監督はノルウェー出身のライバッハのファンでもあるモルテン・トローヴィック。
PV制作でライバッハとも仕事をしており、以前より北朝鮮との文化交流を積極的に行っていてコネがあったらしく、まぁ北朝鮮側がライバッハを招致したというより、この監督が面白いものが撮れるかもと北朝鮮側に話を持ちかけたのではないだろうかと見ている。
いずれにせよ、かなりクレイジーな監督である。
ライバッハに関しては、まぁ私正直かなりにわか。
以前にも言及したが、ライバッハの存在を知ったのは映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のサントラに収録されてた「GOD IS GOD」という曲がメチャメチャ気にいったのがキッカケ。
それからモービッド・エンジェルの『DOMINATION』のボートラで、ライバッハがミックスを手掛けた楽曲が2曲あったりする。
ただ、彼らのフルレンスを1枚買ったんだが、これがチンプンカンプンで(しかもどっかいった)それから彼らの作品には一切手を出していない。
電車を3回乗り換え、初めて十三の地に降り立った。
若者の姿はほとんど見られず、近所のオッサンオバハン連中が通りを闊歩しており、昼間っから酒を飲んでいるという感じのいかにも大阪のダウンタウンといったところ。
関西では第七藝術劇場という映画館でのみ本作が上映されていた。
ミニシアター系の映画館はだいたいわかりにくい所にあってなかなか見つけられないものだが、ここはすぐにわかった。
このかわいらしいピンク色のピンが目印だった。
    
第七藝術劇場(通称ナナゲイ)は、内部もとてもとてもアンティークでおしゃれな映画館だった。
ミニシアター系の映画館は老朽化や経営難でどんどんなくなっていく近年、こういった映画館がこんな十三くんだりにいまだ残っているのは本当に貴重。
オーナーさんが本当に映画が好きでこだわりを持って経営しているのがよくわかる。
    
場内に入ると意外と客が多くてビックリした。
隣りに座ってたおっちゃんとか、後ろのメタボリックなおばちゃん2人組とか、どう見てもライバッハとか聴いてなさそうなんだが。
キーンコーンカーンコーンと、学校のようなチャイム音を合図に映画が始まった。
作品の概要は、まぁトレーラー映像を見てもらったら、だいたいこんな感じかというのはわかってもらえるかと。
冒頭は北朝鮮の壮絶な歴史映像と、西洋のロックバンドの華々しい歴史映像が対比させるかのように映し出され、あたかも今回その無縁であった両者を繋ぐ歴史的瞬間の担い手であるのが、スロヴェニアのカルトバンド、ライバッハなのであるということを強くアピールしてるかのようである。
まぁドキュメンタリー映画なんて、だいたい監督の意図してることがあってヤラセ感も見え隠れするのが当たり前で、ライバッハなどは過去に母国でのライブを行えなかったり、ロシアから入国拒否を受けたりとスキャンダラスなことが彼らのスタイルみたいなもので、今回北朝鮮でライブを敢行するのも、なんらかのハプニングを起こして物議を醸すってのが目的だったんじゃないかと。
だから常に監視員に見張られ、「この映像はダメ」、「この曲の歌詞は相応しくない」、などの北朝鮮側の執拗でウザったい干渉シーンなんてのは想定内。
それほどの緊張感もなかったし、しかもメンバーが割と抵抗せずにすんなりと聞き入れている。まぁそうじゃないとライブ演らしてもらえないからねぇ。
つーかバンドメンバーと北朝鮮人のカラミはあまりなく、ほとんどトローヴィック監督が交渉してメンバーにそれを伝えて支持している。まぁ正直この監督がカッコつけすぎだと思った。
おふざけも多少入れてある。
リハーサルシーンがけっこうよかった。特に北朝鮮の音楽学校の女学生らとコラボするシーン。
ヴォーカルのミランが頭巾を脱ぐと、意外とやさしそうなヤツって感じで好感がもてた。
北朝鮮のコーディネーター兼通訳のリさんも、監督に色々口やかましく指示してくるが、割と面倒見のよさそうな感じが見てとれた。
劇中歌であるライバッハの楽曲もやはりカッコいい!かかる度にドーパミンが溢れてくる。
うん、やっぱCD買わなきゃって思う。
ただ、まともにライブ映像が流れたのはラストシーンの「RESISTANCE IS FUTURE」のみ。
まぁドキュメンタリーなんだし、映画の性質上これでいいのかもしれないが、私としてはライブシーンをもっと見たかった。
初めてライバッハの音楽に触れた北朝鮮の観客の各々の表情は見もの。
ライバッハによる「THE FINAL COUNTDOWN」なんかサイコーよ。
で、上映終了後、思いがけず下の階で「ライバッハ」に関するトークショーが催されるというので、せっかくなので拝聴させてもらった。
解説者は大阪のどっかのレコード屋の店長さん。意外と年配の方だった。
DVD映像付きで、なかなか面白い話が聞けたが、正直にわかの私にはちょっとマニアックすぎる内容だった。
店長自慢のライバッハコレクションもズラリ。
日本では人気のないライバッハも初期作品は日本盤が出てたみたい。
今日の1曲:『Opus Dei』/ Laibah