こんなこと言うと、非難轟々にさらされるかもしれませんが、私はトランプ大統領に感謝しなければならないかもしれません。
先月の終わり、タワレコの特典ミニタオルに惹かれ、久々に店舗購入したPROPHETS OF RAGEのフルレンスアルバムが、現在私の車の中でヘヴィロテ中。
てゆうか、花金の仕事終わりに車の中で爆音再生して帰るというのがこの2週間のパターンとなっている。
一週間仕事で溜まったストレスを発散させるのに、この怒りのサウンドが実に効果的なのだ。
だから最近は金曜まで聴くのをガマンしている。
PROPHETS OF RAGEは、RAGE AGAINST THE MACHINE(以下RATM)のトム・モレロ、ティム・コマーフォード、ブラッド・ウィルクの強力な演奏隊と、そこにPUBLIC ENEMYのチャックDとDJロード、そしてCYPLESS HILLのB-リアルが加わった、まさに最強ともいえるスーパーユニットである。
すでに昨年の5月頃に動き出し始め、EP『Party's Over EP』を発表しているが、2011年のRATMの期間限定的な再結成以来活動してなかったトムらを再び突き動かす原動となったのは、言うまでもなく昨年のアメリカ大統領選にドナルド・トランプが出馬したことに他ならない。
そう、彼らが再び「怒り」出したのだ!
ザックがここに合流しなかったのは(つかソロ作すら全然出さないからなぁ)、まぁ色々な事情があるんだと思うが、その代役と言ったら語弊があるかもしれんが、RATMのぶっ太いサウンドの上に、イデオロギッシュなライムをブチかます要員として、ヒップホップ界のレジェンドであるチャックD、そしてギャング出身のメキシカンジャンキーB-リアルが起用されたと聞けば、興奮せずにはおれんわけです。
まぁこの両者は、過去にRATMとも共演しているので、全く想定できない組み合わせでもなかったろう。カヴァーもしてるしね。
    
私も最近歳のせいか、音楽に対しての探究心も衰え、メタルなんかもよく聴いてるけど、こうアドレナリンを煮えたぎらせるような、激情に満ち溢れたサウンドってものにはほとんどお目にかかることがなくなった。てゆうかもう何がリリースされても聴く気すらおきんのだ。
実はこのPROPHETS OF RAGEに関しても、最初はそうだった。
確かにこの豪華面子を聞いて「おもしろそうだな」と興味は沸いたものの、私はラップには免疫があるけどなんせヒップホップにはかなり馴染みが浅い。
サイプレス・ヒルは3枚ほど作品を所持してはいるが、結局ハマるまでには至らなかったし、パブリック・エネミーに関しては音源はほとんどまともに聴いたことがなかった。せいぜいアンスラックスとの共演曲くらいか(あの曲全然好きじゃないんよなぁ)。
まぁRATMのサウンドにはそれなりにフィットするとは思うが、ザックの捲し立てるラップほどの強烈さもケミストリーもないだろうと。
実は昨年「Killing In The Name」をカヴァーしてるライブ映像をYOUTUBEで視聴したんだが、「なんか違うな」と思ってEPには手が出なかった。
で、今回本作を聴いて、それほど期待してなかった分、想定以上の満足感を得ることができた。
まぁやってることはRATMの延長線と言えるし、ザックの代わりに二人のラッパーがMCを買って出たという構図しか考えられなかった。
だから最初はどうしても頭の中でMCをザックの声に変換してしまって「ザックのラップならもっと興奮できたろうに・・・」と、「Wish You Were Here」な気分に陥ってしまうのであった。
しかし、2、3周してからこのチャックDの野太いラップと、アクセント的な個性を備えたB-リアルのラップとのコンビネーションの絶妙さが段々クセになってきた。
それに彼らはザックと違ってちょっとメロウな部分もあったりして、なんだかRATMよりキャッチーな感じもする。
そして、なんといっても、いささかの衰えも感じさせないRATMの3者による躍動感あふれる鉄壁の轟音サウンドである!
はっきりいってこの3人の重厚なうねるサウンドに適うリズム隊はいないんじゃないかなぁ?
今回トムのトリッキーなギターが想定以上に大暴れしているのにも嬉しくなった。
このリズム隊での新録は2006年のAUDIOSLAVEでの『Revelations』以来と、実に11年振りだから、長いブランクで溜め込んだギターのアイデアが一気に爆発したといったところか。
あ、そうだ。クリス・コーネルなんでか死んじゃいましたね(泣)。
この場を借りてお悔やみを申し上げておこう。
R.I.P.イケメンさん。
彼の熱苦しい程にエモーショナルな歌声も3人のリズム隊と見事フィットしていた。
このユニットでおもしろいと思ったのが、今回ディスク・ジョッキーであるDJロードが加わっていることである。
いやいや、スクラッチ音はトムのトリッキーなギターがその役割を果たすのでDJは不要だろうと思うのだが、なかなかどうしてDJロードもこのプロフェッツサウンドに効果的な味付け役を果たしている。
「Hail to the Chief」ではなんと、トムのギターとのスクラッチバトルなんかも繰り広げている。
出だしモロ「Bulls on Parade」やんけ!!みたいに突っ込むところも多少見うけられるが、RATMやオーディオスレイヴみたいに捨て曲やいらんバラードもなく、アルバムの完成度としては本作が一番よいデキかもしれない。
こうなりゃ一刻も早い来日が望まれる。
オーディオスレイヴの曲は無理だろうが、おそらくRATM、パブリック・エネミー、サイプレス・ヒルの楽曲なども織り交ぜてのライブ構成となることは必至だろう。
今からトムのジダンダステップが目に浮かんでくる。
さて、問題はPROPHETS OF RAGEの略称をどう呼ぶべきかってことなんだが・・・
また「レイジ」って呼んだら、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとゴッチャになって難儀することこの上ないだろう。
いや、それよりも、本家本元のジャーマンメタルバンドのRAGEファンから苦情が殺到することが予想される。
しかるがゆえに、メタルファンの前でレイジの話をする時は気をつけることだ。
実際に大きなすれ違いを生じさせたことがある張本人の私からの忠告である。
今日の1曲:『Unfuck The World』/ Prophets of Rage
先月の終わり、タワレコの特典ミニタオルに惹かれ、久々に店舗購入したPROPHETS OF RAGEのフルレンスアルバムが、現在私の車の中でヘヴィロテ中。
てゆうか、花金の仕事終わりに車の中で爆音再生して帰るというのがこの2週間のパターンとなっている。
一週間仕事で溜まったストレスを発散させるのに、この怒りのサウンドが実に効果的なのだ。
だから最近は金曜まで聴くのをガマンしている。
PROPHETS OF RAGEは、RAGE AGAINST THE MACHINE(以下RATM)のトム・モレロ、ティム・コマーフォード、ブラッド・ウィルクの強力な演奏隊と、そこにPUBLIC ENEMYのチャックDとDJロード、そしてCYPLESS HILLのB-リアルが加わった、まさに最強ともいえるスーパーユニットである。
すでに昨年の5月頃に動き出し始め、EP『Party's Over EP』を発表しているが、2011年のRATMの期間限定的な再結成以来活動してなかったトムらを再び突き動かす原動となったのは、言うまでもなく昨年のアメリカ大統領選にドナルド・トランプが出馬したことに他ならない。
そう、彼らが再び「怒り」出したのだ!
ザックがここに合流しなかったのは(つかソロ作すら全然出さないからなぁ)、まぁ色々な事情があるんだと思うが、その代役と言ったら語弊があるかもしれんが、RATMのぶっ太いサウンドの上に、イデオロギッシュなライムをブチかます要員として、ヒップホップ界のレジェンドであるチャックD、そしてギャング出身のメキシカンジャンキーB-リアルが起用されたと聞けば、興奮せずにはおれんわけです。
まぁこの両者は、過去にRATMとも共演しているので、全く想定できない組み合わせでもなかったろう。カヴァーもしてるしね。
    
私も最近歳のせいか、音楽に対しての探究心も衰え、メタルなんかもよく聴いてるけど、こうアドレナリンを煮えたぎらせるような、激情に満ち溢れたサウンドってものにはほとんどお目にかかることがなくなった。てゆうかもう何がリリースされても聴く気すらおきんのだ。
実はこのPROPHETS OF RAGEに関しても、最初はそうだった。
確かにこの豪華面子を聞いて「おもしろそうだな」と興味は沸いたものの、私はラップには免疫があるけどなんせヒップホップにはかなり馴染みが浅い。
サイプレス・ヒルは3枚ほど作品を所持してはいるが、結局ハマるまでには至らなかったし、パブリック・エネミーに関しては音源はほとんどまともに聴いたことがなかった。せいぜいアンスラックスとの共演曲くらいか(あの曲全然好きじゃないんよなぁ)。
まぁRATMのサウンドにはそれなりにフィットするとは思うが、ザックの捲し立てるラップほどの強烈さもケミストリーもないだろうと。
実は昨年「Killing In The Name」をカヴァーしてるライブ映像をYOUTUBEで視聴したんだが、「なんか違うな」と思ってEPには手が出なかった。
で、今回本作を聴いて、それほど期待してなかった分、想定以上の満足感を得ることができた。
まぁやってることはRATMの延長線と言えるし、ザックの代わりに二人のラッパーがMCを買って出たという構図しか考えられなかった。
だから最初はどうしても頭の中でMCをザックの声に変換してしまって「ザックのラップならもっと興奮できたろうに・・・」と、「Wish You Were Here」な気分に陥ってしまうのであった。
しかし、2、3周してからこのチャックDの野太いラップと、アクセント的な個性を備えたB-リアルのラップとのコンビネーションの絶妙さが段々クセになってきた。
それに彼らはザックと違ってちょっとメロウな部分もあったりして、なんだかRATMよりキャッチーな感じもする。
そして、なんといっても、いささかの衰えも感じさせないRATMの3者による躍動感あふれる鉄壁の轟音サウンドである!
はっきりいってこの3人の重厚なうねるサウンドに適うリズム隊はいないんじゃないかなぁ?
今回トムのトリッキーなギターが想定以上に大暴れしているのにも嬉しくなった。
このリズム隊での新録は2006年のAUDIOSLAVEでの『Revelations』以来と、実に11年振りだから、長いブランクで溜め込んだギターのアイデアが一気に爆発したといったところか。
あ、そうだ。クリス・コーネルなんでか死んじゃいましたね(泣)。
この場を借りてお悔やみを申し上げておこう。
R.I.P.イケメンさん。
彼の熱苦しい程にエモーショナルな歌声も3人のリズム隊と見事フィットしていた。
このユニットでおもしろいと思ったのが、今回ディスク・ジョッキーであるDJロードが加わっていることである。
いやいや、スクラッチ音はトムのトリッキーなギターがその役割を果たすのでDJは不要だろうと思うのだが、なかなかどうしてDJロードもこのプロフェッツサウンドに効果的な味付け役を果たしている。
「Hail to the Chief」ではなんと、トムのギターとのスクラッチバトルなんかも繰り広げている。
出だしモロ「Bulls on Parade」やんけ!!みたいに突っ込むところも多少見うけられるが、RATMやオーディオスレイヴみたいに捨て曲やいらんバラードもなく、アルバムの完成度としては本作が一番よいデキかもしれない。
こうなりゃ一刻も早い来日が望まれる。
オーディオスレイヴの曲は無理だろうが、おそらくRATM、パブリック・エネミー、サイプレス・ヒルの楽曲なども織り交ぜてのライブ構成となることは必至だろう。
今からトムのジダンダステップが目に浮かんでくる。
さて、問題はPROPHETS OF RAGEの略称をどう呼ぶべきかってことなんだが・・・
また「レイジ」って呼んだら、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとゴッチャになって難儀することこの上ないだろう。
いや、それよりも、本家本元のジャーマンメタルバンドのRAGEファンから苦情が殺到することが予想される。
しかるがゆえに、メタルファンの前でレイジの話をする時は気をつけることだ。
実際に大きなすれ違いを生じさせたことがある張本人の私からの忠告である。
今日の1曲:『Unfuck The World』/ Prophets of Rage