AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
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アジコのライブ

2024年08月10日 | コンサート
実はAJICOはそれほど好きだったワケじゃない。

2021年にAJICOが20年ぶりに再始動しだした時はちょっと気になった。
一応2001年に出した唯一のフルアルバム『深緑』を所持していたし、当時はそこそこ聴いてたので。
3年前は『接続』っていう新EP出してそれに伴うツアーも敢行しており、一瞬「行こうかな」とは思ったものの、気づいたら時が過ぎ去っていた。

で、2022年、大阪泉大津の野外フェス『OTODAMA』に出演するというので、これは願ってもないチャンスとばかりに行くことを決意し、初にAJICOの生ライブを拝むことができた。
ただ、その時は『接続』も聴いてなかったし、なんか『深緑』からの好きな曲も全然演ってくれなくて、尚且つ持ち時間も短くて不完全燃焼という感じだった。
これはやっぱ2021年のワンマンに行くべきだったと深く後悔。

ところが今年の春、いつの間にかまた最新EP『ラヴの元型』をリリースしていて、ワンマンライブも決定していた。
ただ、私はその情報に気づくのが遅く、CDはすぐに取り寄せたものの、チケットはすでにソールドアウト。




自分の不甲斐なさを呪いながら、もう一生AJICOのワンマンは観れないのかなぁ~と悲観に暮れていると、なんとすぐに追加公演が決定!
今度は抜かりなく先行予約にエントリーし、見事に当選。整理番号も100番台。e+さんやっと手数料に見合う仕事してくれはったなぁ~と。




当日、会社を早退して電車に乗って会場に向かう。
その日は炎天下で、家から最寄り駅まで歩いた時点で全身汗でグッチョグチョ。

会場は千日前ユニバース?
もちろん味園ユニバースのことなんだが、いつのまにか会場名変わった?




この昭和の退廃的なテイストをまんま残した元キャバレー施設であった味園ユニバースの入居する味園ビル。
残念ながら、老朽化のせいか、コロナ禍の影響のせいか、今年いっぱいで閉鎖が決定、解体が検討されている。
なので、ひょっとしたら今回のAJICOのライブで見納めになるかもしれん。
大阪出身のUAも、それで今回この会場を選んだんじゃないかと。


客層は若い人もチラホラ見かけたが、全体的にアラフォーアラフィフ。
正直アウェイ感は否めなかった。周りから聞こえてくるのは、ZAZEN BOYSとかブランキーとかの話。
私の前にいた人なんて、ケータイの待受画面がチバユウスケ氏の遺影。
世代は一緒くらいだが、20代の頃、私はその辺を通ってないからなぁ。


そういえば、通りすがりの外国人旅行者と思しきカップルが、スタッフにスマホ見せながら「当日券は売ってる?」みたいなやり取りをしてやんわり断られてたな。
ポスター見てネットで調べてなんか興味持ったんだろう。入れてあげたかったな(誰かチケット余ってへんか~)





味園ユニバースは、数年前の坂本慎太郎くんのライブ以来。
最初に訪れた時は、この煌びやかな珍宇宙空間にテンション上がったものだ。




味園はステージが低く、見づらい印象があった。
今回は良番だったので3列目のポジションを確保できてよかった。
右端だったが、ステージ全体を見渡せる位置でいい塩梅。
床のエフェクターなども丸見え。




開演時間ちょっと過ぎたくらいにメンバーが登場。
みんな結成してからだいぶん歳とったはずなのに、姿を見ても全然衰えを感じさせない。
もちろん演奏面もしかり。

不覚にも一曲目の「金の泥」は知らない曲だった。
ブランキー?SHERBETS?
家帰って調べたら、シングル「波動」のカップリング曲だということがわかった。

そして最新曲「ラヴの元型」が演奏される。
ベンジーのあのかき鳴らすイントロギターリフだけで鳥肌が立つ。
そして目の前では左右に揺れながらぶっといベースを弾くTOKIEさんの姿!
もうほんとカッコよすぎる!!



そして、OTODAMAの時は曲の存在をあまり知らなかった「ぺピン」がきた時も、椎野氏の力強い太鼓の音も相まって鳥肌立ちまくりだった。
OTODAMAの後、シングルを入手したが、これはブランキーのセルフカヴァーでライブver.しかないっぽい。
1番はUAが歌って、2番をベンジーがリードで歌い出したら客がワーーーっと歓声を上げるってのはお決まり事になってるのかな?




途中、謎のダジャレコーナーってのがあって、まぁこれはUAの発案だと思うんだが、ベンジーはそれに付き合ってあげてる感が面白かった。
UAが下らないダジャレを発表すると、ベンジーはあのまんまの口調で「ありがとう」っていう、「もう気が済んだ?次の曲いっていい?」って感じの軽いあしらい方が本当に面白くて笑えた。
UAもそんなベンジーを遠慮なく関西のノリでイジりまくるので、ベンジーがメンバー紹介でUAを「手に負えない人」と言っていたのが理解できた。
まぁUAは地上波でダウンタウンの松っちゃんに向かって「おもんない」って言い放った最強の人だからなぁ~

で、そのユル~いコーナーからの「波動」には、皆ちょっと心の準備が追いつかない感じではあったが、それでも場の空気をガラっと変える魔力ある楽曲なので、すぐに陶酔感に浸れる。
なんつってもこの曲の間奏部分が素晴らしいTOIKEさんの絶品のアップライトベースワークを至近距離から拝めたのは至福の極みというしかなかった。

演奏始まってるのにUAがステージから消えたかと思ったら、客席フロアの真ん中にUAが現れて脚立立ててその上で彼女の持ち曲「悲しみジョニー」を熱唱するというサプライズ。
破天荒というか、サービス精神旺盛というか。
いや、あの時彼女自身、キャバレーの女王の気分に浸っていたんじゃないかなぁ。


リズム&グルーヴ感がムサクサカッコいい「Garage Drive」、和気藹々な「フリーダム」など、『深緑』からの好きな曲はほぼ演ってくれたし、再始動後にリリースされた2枚のEPからもだいたい演ってくれた。
オシャカッコいい疾走感の「キティ」とか、絶妙なポップナンバー「L.L.M.S.D.」など、再始動してからのAJICOの楽曲は実にバラエティに富んでいてクオリティが高く、よって2時間に渡るライブも楽曲が充実しているから中弛みすることがなく、それほど思い入れのなかったAJICOではあったが、想定以上にフルでライブを楽しむことができた。


ちょっと褒め過ぎかな?(だいぶん褒め過ぎ)





しかし、アンコール最後一発「ラヴの元型」を再演奏するとは思わなかったなぁ。
「いや、さっき演ったでしょ?」って、一瞬戸惑った。
昔Salyu × Salyuのライブで、アンコールがあまりにもひつこくて仕方なく出てきてくれて、曲も用意してなかったから1曲目に演った同じ曲を演ってくれたっていうケースはあったが。

まぁAJICO史上最もわかりやすくキャッチーなノリノリナンバーなんで、味園ユニバース最後のステージをオーディエンスと共に盛り上げるにはもってこいのナンバーってことで、ぶちかましたのかな?



終演後。



この珍フロアもこれで見納めかな。



このカウンターで最後にオーダーしたドリンクは700円のebian。




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