好きな 作家だった 宮尾登美子さんが 暮れに亡くなっておられたことを 新聞で知りました。
高知県の 出身でしたので 地元のくりまんじゅうさんの ブログで時折 消息を 知らせたもらっていました。
沢山のベストセラーの一部は私の本棚にも 並んでいますが 其の筋の通った 人生を エッセイで読むのも 楽しみでした。
自分の箪笥の引き出しを お見せするようで恥ずかしいと 出版された着物のエッセイ 1999 年3月1日 発行の初版本です。
子供のころの 生活環境の中で 見ていた着物に対する 目利きは 確かです。
高知の 呉服屋さんの 三條で着物をあつらえておられたらしく 個人的にご主人の山脇さんとの 親交も 書いておられます。
1月は 淡いねずみ紫色に 梅満月の 色留袖です。 バックは見事なビーズバックですが これがなんと あの三島由紀夫未亡人の作だとか。
7月は 涼しげな紬です。 帯も紬です。 晴れの出番の少ない私はこれが 一番好きです。
随所に 故郷の子供のころの 出来事が出てきます。 家が貧しく預けられた同世代の 子供や故郷の思いだけでなく 宮尾さんの小説の中に見る
土佐の筋の一本通った 女性を 見ることが出来ます。
蔵 はテレビでも 映画でも観ましたが 私はテレビの役者さんの方が よかったように思います。
特に 壇 ふみさんが よかったように思います。 もう一度 本をひも解いてみることにします。
きものがたり 世界文化社 本体2500円
もう一つの出会い 海竜社 本体1250円