余 談
今回の 「布遊び展」 の隅に 帯と羽織の裏を 展示していました。
帯は 珍しいお経を織り出したもので 両面結ばれるものです。
薄い紫のほうは法事 年忌に結び 黒地のほうは お葬式用です。
軽くて 〆やすい生地です。
珍しいので お客さんにも 知ってもらいたくて 下げていました。
もう一つは 男物の 羽織の裏です。
私が 解説します。
[これは 我が家の旦那さんです。]
聞いているお客さん一瞬戸惑います。
そこで私 「その証拠に 焼酎をしこたま飲んで 目の淵が赤いでしょ」
お客さんにんまり します。
「でも まだもう少し飲みたいのです。 でも嫁はうるさくて飲ませてくれません。 そこで 素足で徳利をもって 銭はないので
掛け通いをもって 足音の出ないように 素足で 酒屋まで 出かけるところです。」
ここでお客さんの笑いが でます。
しかし その続きがあります。
これが 説明ですが 学歴のない私には 読めません。
しかし 古狸 とか馬尿とかは わかりますので たぶん古狸が 徳利の中に 馬の小便を入れて だましに行くところではないかと
私の解釈で 落ちが付くのです。
そんな説明をしていたら お客さんが調べてみると スマートホンで 写して帰られました。
こんな 素敵な羽織の 表地はどんなものだったか 知りたくなります。
そして それをお召の旦那 どんな粋なお方だったのか 私の想像は 広がります。
笑ったり うなづいたり おしゃべりしたり お昼の弁当や 夕食のおかず 果物 どら焼き 栄養剤と おばちゃんの差し入れは色々できれいに おなかに入れました。
デイケア―に 通所のお母さんにプレゼントだったり 脳こうそくでリハビリの男性がお見えになったり ハウス農家の主婦が 忙しくてと
駆け込んでくださったりと 本当に色々なことを 教えていただきました。
根が付いたのではないか というくらい睡眠をとり 今日からいつもの生活に戻らねばなりません。
沢山の皆さん 本当にありがとうございました。