パーヴォ・ヤルヴィ、フランクフルト放送響のマーラー7番を
Blu-rayで観る。
喜怒哀楽、様々な感情の綾がこの大曲を織り成している。
ユーモアあり、緊迫感あり、憂愁もありつつ、フィナーレは
感動の大団円を迎える。マーラーのなかでは、一番起伏に富んだ
楽しい曲と言える。パーヴォは時に茶目っ気たっぷりに、時に
凛々しくこの大曲を途切れなく振り切る。
パーヴォのマーラー9番は静かに始まり、耽美的でありながら
現代音楽を予見させるものを秘めている。
静かな所でも全力で振り、オーケストラもそれに応えている。
第2楽章は強いアクセントをつけ、ゆっくり低音でリズムを
刻みながら、ユーモラスなものを頻繁に登場させ、聴衆を
思いきり楽しませる。
第3楽章はロンド・バーレスクで、マーラーは残された人々の
心を和ませるために、お道化て見せているような慈愛に満ちた
笑いを披露する。
第4楽章は美の極北で、パーヴォは渾身の力を振り絞って、
この彼岸の音楽を奏でる。
弦楽の美しさが十二分に生かされ、マーラーが至った天界の
旋律が人を地上から踏み出させる。静かに旅立つように、
美の極北はピアニッシモで終わる。パーヴォも観客も、
余りのことに目が潤んでいるように見える。
10番アダージョは地上を名残惜しむマーラーが届けた、
交響宇宙のあとがきのように永遠の時を奏でる。
最後にパーヴォは深々とお辞儀をして、指揮棒を置く。
いいものを見た。
作曲の音の宇宙の極北をそっと残して天に近づく
Blu-rayで観る。
喜怒哀楽、様々な感情の綾がこの大曲を織り成している。
ユーモアあり、緊迫感あり、憂愁もありつつ、フィナーレは
感動の大団円を迎える。マーラーのなかでは、一番起伏に富んだ
楽しい曲と言える。パーヴォは時に茶目っ気たっぷりに、時に
凛々しくこの大曲を途切れなく振り切る。
パーヴォのマーラー9番は静かに始まり、耽美的でありながら
現代音楽を予見させるものを秘めている。
静かな所でも全力で振り、オーケストラもそれに応えている。
第2楽章は強いアクセントをつけ、ゆっくり低音でリズムを
刻みながら、ユーモラスなものを頻繁に登場させ、聴衆を
思いきり楽しませる。
第3楽章はロンド・バーレスクで、マーラーは残された人々の
心を和ませるために、お道化て見せているような慈愛に満ちた
笑いを披露する。
第4楽章は美の極北で、パーヴォは渾身の力を振り絞って、
この彼岸の音楽を奏でる。
弦楽の美しさが十二分に生かされ、マーラーが至った天界の
旋律が人を地上から踏み出させる。静かに旅立つように、
美の極北はピアニッシモで終わる。パーヴォも観客も、
余りのことに目が潤んでいるように見える。
10番アダージョは地上を名残惜しむマーラーが届けた、
交響宇宙のあとがきのように永遠の時を奏でる。
最後にパーヴォは深々とお辞儀をして、指揮棒を置く。
いいものを見た。
作曲の音の宇宙の極北をそっと残して天に近づく