超人日記・作文

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

歳時記俳句・夏校舎

2023-06-30 05:09:17 | 自作俳句
視界から列車が消えて北暮らし
暗がりで人影を待つ七夕夜
人知れぬ男の挫折ヨハネ祭

新しき眺めも見ゆる九月の子
夏の虹見せに行くため子を探す
手のひらの写真眺めて初夏の晴れ

この世での居場所を離れ夏落葉
色是空多くの人が夏に去り
この思い確かに残る黄撫子

浜茄子も夏の終わりの名残り雲
開墾の町の光に揺れる夏

古戦場いま夕焼けの停車駅
低地にも汗が滴る暮らしあり
今回は夢を叶えむ茜雲
天啓が夏の悩みに降り注ぐ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

哲科の友とランチで喋る

2023-06-29 05:05:56 | 無題
昨日は学生時代からの哲科の友人と、近郊の街でランチと
お茶をして話した。
まずEプロントに行き、私は海老とトマトのクリームパスタ、
友人はゴーヤ入りチリソースパスタを食べて、各自アイス珈琲飲む。
友人はルーブルのロゴのTシャツを似合うと言ってくれた。
友人はTシャツの上にボタンのシャツで冷房に備えていた。
私の「当面のテーマが決まらない」問題に、いろいろヒントをくれた。
ミネルヴァ書房の『よくわかる哲学・思想』、
納富信留さんの『西洋哲学の根源』、
千葉雅也さんほか『ライティングの哲学』を参考に話してくれた。
ルカーチとマックス・ウェーバーはよきライバルだが
向いている方向が違う、
また、マルティン・ブーバーはユダヤ神秘思想寄り、
ルカーチは資本論寄りでリアリズム志向、
ベンヤミンは長生きしていたらスターリンに嫌気が差すだろう、
などとお互い話す。スピノザも興味があるなら引き続き読むと良い、と言う。
私の作文は、テーマの文学性と私の感覚が相乗効果で上手く書けていた、とのこと。
千葉キュンは、書けなくなったら話題を次々挙げて
自動的に構成してもらう手もあるが、最後は何も
考えないと書けると言っているらしい。
友人は今は社会参加の意識があるので、現段階での意思決定は
するようにしていると、考えを語った。
私は、哲学は今まで「主客のもたれ合い」でやってきたが、
人類が滅びた後も世界は続く、その世界をどう説明するかが
今の哲学のはやりの話題だと喋る。友人は意識を開いておけば、自ずと
テーマは出てくる、と結んだ。
やはり気の合う哲科仲間との会話は楽しく、刺激的だ。

現在は社会参加の意識あり意思決定はすると言う友
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

28日に会う、懐疑派の友

2023-06-28 05:04:17 | 無題
28日は、近郊の街で哲科の友人と会う。
この友人は学生時代、懐疑主義を専攻していた。
そこで、思い出すのが彼が論文に使ったという
次の2冊である。
岩波文庫になっている、
「古代懐疑主義入門」(アナス&バーンズ著)
京都古典叢書になっている、
「ピュロン主義哲学の概要」(セクストス・エンペイリコス著)
である。
ピュロンの懐疑主義の哲学とは、ヘレニズム時代の「判断中止ないし
判断保留」の思想。
人の数だけ見え方はあるから、
異なる意見のどちらにも加担しない、
断定を避ける思想。ヘレニズム時代に
禁欲のストア派、快楽肯定のエピクロス派と並び、
ピュロンの懐疑主義が三大潮流となった。
ストア派の「自然にしたがって生きよ」、エピクロス派の
「隠れて生きよ(レテ・ビオーサス)」、ピュロンの
「判断停止(エポケー)」が有名だった。
この判断中止は、近世のデカルトの方法的懐疑を経て
20世紀の現象学のキー概念ともなった。
その源流のピュロンを選ぶとは、結構な猛者である。
私のよき哲科の友、相談役である。

物事の一方だけを良しとせず断定をやめ答えを保留す
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ルーブルのロゴのTシャツ!

2023-06-27 05:02:36 | 無題
水曜日に哲科の友と談笑しに行く。
ボタンのシャツを着ていこうと思ったが、
Tシャツのほうが気楽かな、と思った。
私は無地のTシャツしか持っていないが、
この際、新しい今ふうのプリントTシャツに
しようと思い、街までバスで出掛けた。
ライトオンとユニクロを見て、
これぞ、というのは見つからないが、
取り敢えず、ルーブル美術館のロゴが
絵画でデザインされたTシャツを
1980円で買って、水曜日の待ち合わせ場所
やランチの店を下見した。
34パステリアと言う店は閉鎖されていて、
その界隈は混雑していたので、
向かいの小ぎれいな軽食店に決めた。
哲科の友との、その筋やクラシック談義が待ち遠しい。

ルーブルの絵画のロゴのTシャツを早速買って哲友と会う
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画・オルフェの遺言を観る

2023-06-26 05:10:42 | 無題
昨日、6月25日に私はシフォンケーキを食べてから、
ジャン・コクトー脚本、主演の映画『オルフェの遺言』を観た。
極めて詩的で、難解な、コクトーの自伝的遺言の映画。
というより、コクトーの自身の作品と詩人としての人生への
オマージュの映画と言ってもいい。
映画の最初で主演のコクトーは、ルイ15世の姿で、
時空を行き来する研究をしている博士の過去や未来や現在に
姿を現す。そして、博士が発明するはずの弾丸を博士に渡し、
自分を撃って自分を20世紀に戻すよう頼む。
こうしてコクトーは1960年に帰還する。
だがどうやらそこは時空のはざま、虚実のはざまの世界らしい。
コクトーは自作映画『オルフェ』でスジェスト役を務めた、
実人生の養子の若者に付き添われて、時空のはざまをさ迷う。
花の絵をチョークで書いて花を蘇らせたりする。
コクトーは映画『オルフェ』の死神の女性と運転手の男に
裁かれ、「罪を犯していない罪」と「異世界を旅した罪」を
言い渡される。コクトーは、詩人とは創造する反抗の魂だと抗弁し
「生きなさい、あなたの歳では一番軽い罰だ」と言い渡される。
コクトーはギリシャの女神アテナの槍でいったん落命し、
ロマの葬式を経て蘇る。彼はさ迷い歩き自分の戯曲の登場人物と
すれ違い、自分の詩を語る。最後に死の国のバイク警官に尋問され、
スジェストと一緒にその場から消える。ユル・ブリナーやピカソや
ジャン=ピエール・レオが友情出演で彼を見送る。
これはオルフェでもある詩人の人生の総回顧であり、遺言である。
難解だが、上質な芸術的映像を、味わうことができた。

コクトーが自作の劇や詩や映画、絵を振り返り遺言を演ず
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする