人生アラカルト

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がん”酷知”でノックアウト

2017-04-27 18:02:32 | 80はミステリーゾーン
「内視鏡による検査の結果、あなたは食道がん
です」

「がん?」

「そうです」

「助かるんですか」

「それは、手術してみないとなんともいえませんが、
外科手術しますと大手術になります」

「他にも方法はあるのですか」

「初期ですと、内視鏡で手術できます」

「私の場合は軽いのですか、重いのですか」

「ゼロ期です」

ゼロ期でも、「大手術もある」という外科の先生の言
葉で私はノックアウトを食らっていた。

おまけに、高齢だから癒着が考えられるという。


NHKで「がん酷知」なる放送を
していた。

私の場合、まさに”酷知”そのものであった。

食道がんの治療は、他に放射線、抗がん剤によるもの
があるが、すべての治療を投入する場合もある。

このなかで、従来から取られていた手術によるがん摘
出手術は、食道を抜き取るまでが聞くだけで卒倒もの。
食道を取った後、胃を引っ張り上げ、残った管に胃を
くっつける。

後は抗がん剤でがんを叩くわけだが、がんが全身に回
っていたら、回復は難しいという。

ところが、私の場合、消化器内科の医師による内視鏡
による手術が行われた。

2時間に及ぶ胃カメラによる手術は成功し、食道は撤
去せずに残った。

これは、私の運が強かったことを物語る。


一時は、外科医に「おおごと」を告げられたが、
同時に発生していた胃がんも内視鏡で手術。しかし、
後遺を防ぐため、胃を摘出したにせよ、食道は6年
を過ぎても、「元気に」残っている。

がん告知は残酷であっても、すぐ死を覚悟しなくて
もよい。医学は確実に進歩しており、治療の方法は
いろいろあるというわけだ。