もちろんお金を管理しているのは両親。石川は「何が欲しい?」と質問されても、なかなか返答がないほど物欲がない。勝美さんは「突拍子のないことは言わないでしょう。今回トレーニング場を作りましたが、練習環境を整備するとか、コーチが必要なら雇わなければいけない。そういう意味で金を使っていかないといけない」と将来へ向けての投資が第一だ。
「車は動けばいいし、家は住めればいい。ご飯はお腹いっぱいになればいい」というのが勝美さんの考え。石川が表彰式用にスーツが欲しいと言っても「そこに10万、20万も払う必要はあるのか? そういうものが似合うようになって、初めて買わないと。私なんか支店長(埼玉信金)になっても、2万円のスーツを着てましたよ」と年齢に見合ったカネの使い方をさせるつもりでいる。
これだけのお金があって、この心の使い方。
この考え方、御心をお持ちとはうらやましい。