今週は、土曜日に、芝長距離GⅢのダイヤモンドSと牝馬芝1400mのGⅢ京都牝馬S、日曜日には、ダートGⅠのフェブラリーSと芝2000mGⅢの小倉大賞典と、4つも重賞が組まれており、充実した競走メニューとなっております。
さらに、日曜日の府中では、3歳ダート1600mのヒアシンスS(L)も開催され、毎年、超豪華なメンバーが揃う名物レースになっています。このレースは、米国ケンタッキーダービーへの出走権争いにも、大きなポイントが付与される重要レースであるため、リステッド競走の格ではなく、少なくともGⅡかGⅢ重賞の格が相応しいところ。
しかし、3歳ダート路線は、7月に大井で行われるジャパンダートダービーを頂点とする路線のヒエラルキーが決まっているため、このレースがリステッドに留まっているだけでなく、6月に府中で行われるユニコーンSでさえも、メンバーが豪華な割にGⅢ格付に据え置かれている状況。
実は、南関東では、羽田杯、東京ダービーという3歳ダートのクラシック路線が組まれていますし、その他の地方でも、九州ダービー、東海ダービー、東北優駿など伝統的な地方ダービーが存在します。国内で最もレベルの高いJRAだけが「クラシック路線」が存在しないまま。少なくとも、ユニコーンSは「府中ダービー」くらいのGⅠ競走であるべきで、この日曜日のヒアシンスSも重賞格付であるべき。
日本の芝が世界トップレベルにのし上がった今、ダートのレベルをアメリカ並に引き上げていくためには、全国レベルでの3歳ダート路線の組直しと、JRAの3歳ダート重賞の充実が必要な時期になっていると思います。JRAのダートで走る馬たちも、アメリカンファラオ産駒、タピット産駒、エンパイヤメーカー産駒、ヘニーヒューズ産駒など、血統は世界レベルになってきているのに、レース体系だけが前近代的なまま。もう、これを放置すべきではありませんよ!