クロフネが繋養先の社台SSで亡くなりました。23歳でした。昨年をもって種牡馬も引退して、功労馬として社台SSで余生を送っていたところでした。
クロフネの同期には、アグネスタキオン、ジャングルポケット、マンハッタンカフェがいて、世代のライバルはアグネスタキオンでしたが、皐月賞のあと、屈腱炎を発症して引退。一方のクロフネは、NHKマイルを勝ってダービーへ駒を進めましたが、5着に敗れ、その後、秋の天皇賞2000mを目指すも、まさかの除外。仕方なく、ダートの武蔵野Sに出走したところ、歴史的大差で圧勝。そのまま、ジャパンカップダートに出て、これまた圧勝。そして誰もが、次は「ドバイ・ワールドカップ」の勝利だ、と思った瞬間、「屈腱炎」で引退。
引退後は、種牡馬としてフサイチリシャールやカレンチャン、アエロリット、そして昨年の最優秀2歳牝馬のソダシなどを出しています。ライバルのアグネスタキオンは種牡馬としての時間も短く、若くして鬼籍に入ってしまいましたが、クロフネは17年も種牡馬として活躍しました。
今でも、もしあの時のドバイワールドCに出ていたら‥と思ってしまいます。アメリカのダートチャンピオン達を蹴散らして、大差で勝っていたら、これはもう、芝で言えば、日本調教馬が凱旋門賞を大差で勝つようなもの。
ちなみに、ヴィクトワールピサが勝ったドバイワールドCは「オールウエザー」であり、「アメリカンダート」ではありませんでした。アメリカンダートで、アメリカのチャンピオンホースを破れる馬は、もう暫く出てくるとは思えません。
クロフネさん、23年間、ご苦労さまでした。安らかにお眠り下さい。合掌