★キスリング展 エコール・ド・パリの巨匠
美術館「えき」KYOTO
会場に入ると、
すぐに鮮やかな色彩と堅牢な造形に眼を奪われる。
そして同時に、キスリングに大きく影響を与えたであろう
たくさんの画家たちの存在に気づく。
まずはゴーギャン、そしてセザンヌ。
ブラックなどのキュービズム作家。
ルソーらのプリミティブ作家
さらにディフィやマチスらのフォービズム作家
マルクらのドイツ表現派の作家
そして一緒に制作に励んだモジリアニ−。
自分の表現スタイルをくずさず、多くの作家から学ぶスタイル。
メランコリーさえも幸福感に変えてしまう性格の良さ。
最後まで画家としての確かな眼と技術を持ちながら、
幸せな人生?を送ったようだ。
絵はその幸福と優雅さに満ちている。
彼は時代の先頭をきって前衛に走ることなく、
目の前の現実を自分の世界に引っ張りこんでキスリング流リアルに描く。
典雅なメランコリー絵画でした。