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映画、読書などのメモ

人生に乾杯!

2020-06-10 | chinema(欧米系映画)

 

★人生に乾杯!
原題:Konyec
監督:ガーボル・ロホニ
出演者:エミル・ケレシュ、テリ・フェルディ、他
2007/ハンガリー


「俺たちに明日はない」的な、老人版映画。
スカッとする切れ味。

 

何処の国も相当貧富の差が広がりつつあるそうだ。
格差社会、年金生活者も大変である。

いくつになっても、幸せの道は続いているはず。
人生の大切な宝物を取り戻すために、
ふたりは、明日へと走り出した。


といかにも未来への夢のあるような話だけど、
実はそう単純な夢輝く物語ではない。
年金生活である二人が何故銀行強盗をしなければならない?
映画では、激動のハンガリー現代史を生きた老人夫婦の絆とプライドを、
二人の心情に共感を寄せながらユーモアたっぷりに描いてくれる。

 


登場する人物たちの、
話題が切実な割にはどこか飄々とした演技には、ほっこりさせられる。
老夫婦を演じる二人はもちろん、
すれ違い気味の若い警官がいい。
この若い物語があって、
この年金生活者強盗が生きてくる。

 


グッズもかなりノスタルジー気分に浸れる。
1950年代ソ連製の名車チャイカ、
共産党高級幹部が乗る車のソ連版リムジン。
それがエネルギッシュに走る走る。
「美しき過去の象徴」である。

日本車名が出てくるが、
世界で活躍することはうれしいこととして、
比較されるとオモチャみたいである。
アウディだって、オモチャのようだ。


後半部分は「これ、俺たちに明日はないスタイルだな」と思わせ、
じんわりラストに向けて展開して行くところもぴったり。
そして夢に向かって突入!
これはありだ!
誰でも時々は考える不遜な夢と勇気?であるだけに、
多くの人の共感も得る。
痛快である。
でも、タイトルははっきりいってよくわからん。

 

「チャイカ」は「かもめ」という意味があるらしい。
とても悠雅な姿、走りだった。
最期に「海を見に行こう!」
と旅立った二人の姿はかもめのように自由だった。
いい!  
でもちょっとやばい。
真似てしまいそうだ。

 


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