映画を観た。
★ミレニアム2火と戯れる女
英題:THE GIRL WHO PLAYED WITH FIRE
原作:スティーグ・ラーソン
監督:ダニエル・アルフレッドソン
キャスト:ノオミ・ラパス、ミカエル・ニクヴィスト、レナ・エンドレ
音楽:ヤコブ・グロート
2009/スウェーデン
世界中でベストセラーとなったスウェーデンの小説「ミレニアム」3部作を映画化したシリーズ第2弾。
前作の事件から1年後を舞台に、少女売春組織の調査をきっかけとして巨大な陰謀に巻き込まれてしまうヒロインの苦闘と、彼女の支援に奔走するジャーナリストの姿を描く。リスベットとミカエルのコンビには、前作に続きノオミ・ラパスとミカエル・ニクヴィストが続投。事件の全ぼうが明らかになるにつれ、リスベットの衝撃の過去が浮かび上がってくるスリリングな展開に引きこまれる。(簡潔明朗な説明文なのでシネマトゥデイより拝借)
物語のスケールと迫力が格段にアップ。
事件の全容がしだいに明らかになってくる。
《ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女》での最大の魅力は、
天才的ハッカー、リスベットの予想もつかない、
神出鬼没ともいった行動と、怨念ともといえる彼女の異様な表情だった。
視覚的に訴える激しさを持っていた。
ポスターを観ただけで「えっ?」と思わせる衝撃度である。
彼女のキャラクターの異様さが、彼女の生い立ち、追いかける少女失踪事件の裏に潜む真実の忌まわしさを象徴する。
そのリスベットは前作以上の激しい憎しみをもった復讐鬼となって、男たちを追い詰める。
そして、自分に繋がる過去を追いかけ、そして思いがけない真実に辿りつく。
話の途中で、だいたい筋は読めてくるんだけど、
物語に巻き込めれて見ているから、スリリングな展開にハラハラドキドキしっぱなし。
心拍数もかなり上がったが、冷静にあちこち眺めてみると、ちょっと技とい作りモノも気になってくる。
復讐するに、このお化粧は無用なのでは。
サービス過剰でフィクション性が出てきて、そしてエンタメ映画に早変わり。
やはり以前のように鼻にリンクのパンク姿が一番リアルである。
最後までこれでやってくれないと、この作品は生きないぞ。
フランケンシュタインのようなモンスターお兄さんが出てきて、作品の持つ性格がすこしづつづれてくる。
しかしそれはそれで面白い。
リスベットを信じるミカエル。「ミレミアム」の記者である。彼はプリウスに乗っている。映画作品は全体的にドロドロしているが、この映像の中で見るプリウスのデザインムーブメントは、スマートであり、希望や未来を感じさせる。旧型のプリウスはやはり先進的デザインだったんだなと妙に感心した。また、リスベットが追撃に使ったVWゴルフは小粒ながら力強いデザインであることにも、妙に感心する。特に丸いリアランプの存在感にはっとさせられる。物語とは関係の無いアイテムに興味がいってしまった。スバルもボルボもいたぞ。わざわざロゴマークを大きく見せるんだから、スポンサーの思惑に引っかかったのかもしれない。情報過多でエンタメ性が多くなった分、作品が持つべき本来のテーマ性が薄くなったような気がする。リスベットが命を賭けて告発する、そして復讐するものは何か。
いろいろ書きながら、はっと気づいたこと。
監督が変わってるんだ。脚本も。
これは、前作とは、別もんである。
リスベットの荒んだ狂気が画かれていなかった。