駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

原発の真実から最小被害へ

2011年03月30日 | 町医者診言

 原発災害のマスコミの報道は今まで通りのその場その場に追随する表層的なものが多い。質問する方は原子力の知識不足があるようで連絡したかとか指示があったかとか危険はないかなどといった行政事務的情緒的なものが多く、答える方は直ちに健康に影響はないといった曖昧な判断と現在の放射能レベルはいくついくつといった断片的で意味不明のデータ公開が主で、判で押したように最善を尽くしながら検討中という当たり前の締めくくりとなる(あまり地上波を見ないので印象)。

 原子力発電所事故の真実は核燃料棒からの放射能漏れが起きその制御が困難ということに尽きるのではないか。これから何週間何ヶ月何年もの悪戦苦闘が続くわけで、周辺環境へ放射能汚染は避けられないと判断すべきだ。そのための抜本的な対策を打ち出す必要がある(屋内に留まるなんて、一週間が限度。自主的避難と避難指示の使い分けは姑息)。

 初動の不首尾後も視野狭窄頑迷で電光石火の好手が打てない菅を戴くのは不幸なことだが嘆いても始まらない。船頭多くして船山へ登らないように、下部組織が迅速に最小被害に動いていただきたい。なぜ今再び仙石氏か理解し難いが、彼が危機管理能力に優れるなら菅首相を差し置いて縦横無尽に活躍して頂きたい。

 原子炉放射能漏れに妙策がないのは明らか、当初断った米欧の助けを借りて対応しながら、行政は放射能汚染に対する手を打つのが急務と判断している。この素人判断が意外と正しいのではないかな。

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