世の中に絶対というものは殆どないと思う。絶対など絶対ないと言う人もいるかもしれない。しかしまあ、個にとっては死が、万物にとっては流転が絶対というのはかなりの人が首肯する感覚ではないかと思う。
神とは何かというのは難しすぎる問題だが、居るか居ないかあるかないかは、それとなく分かる。神は居ないという人は大勢居るようだが、神はないという人は殆ど居ないように思う。GODはともかく、何かしらの絶対あるいは超越、それを神、あるいは神の如きものと感じ、あるいは認めて居る人は多いような気がする。
その神の如き絶対である流転や死を脳に伝え教えるのが美感覚なのではないか、快や不快でなく美感覚こそが禁断のリンゴを食らった人間に植え込まれた意識の源のように町医者には思える。
Photo. R.Ogawa