毎年ハ月、墓参りに故郷に帰る。いつもは耳をつんざく蝉の声とじりじりと暑い夏の日射しの下で、お線香に上げるのだが、今年は曇天でさほど暑くなくいつもと趣が違った。しかし、いつもと同じように自分の家族や仕事のことを願って手を合わせていた。
ふと、いつも彼岸の父母の様子も聞かず、自分のことばかりを頼むのは自分勝手かなと思った。しかしよく考えれば、自分が彼岸に行けば何よりも子供の無事安寧を願うだろうから、これでいいのだろうと思い直した。霊魂が不滅かどうかは知らない。唯、両親が私の心に居ることは確かだ。
毎年ハ月、墓参りに故郷に帰る。いつもは耳をつんざく蝉の声とじりじりと暑い夏の日射しの下で、お線香に上げるのだが、今年は曇天でさほど暑くなくいつもと趣が違った。しかし、いつもと同じように自分の家族や仕事のことを願って手を合わせていた。
ふと、いつも彼岸の父母の様子も聞かず、自分のことばかりを頼むのは自分勝手かなと思った。しかしよく考えれば、自分が彼岸に行けば何よりも子供の無事安寧を願うだろうから、これでいいのだろうと思い直した。霊魂が不滅かどうかは知らない。唯、両親が私の心に居ることは確かだ。