科学的な根拠がない血液型性格分類が蔓延るのは僅か四種類で分かり易い類型化の為だろう。A型性格B型性格・・のような性格は確かにある。それは血液型のAB型とは別のものなのだがとにかく分かり易い。分かった気を好む日本人に合っているのだろう。十二種類の星座となると並みの頭では混乱するせいか、もう一つ流行らないようだ。
どうも物事を四つに分けてると理解しやすいというか便利のようだ。異なる二つのものがどちらもある。どちらか一方しかない。どちらもないという四分類は分かりやすく便利なのだ。
開業医の重要な仕事に患者紹介がある。難かしいあるいは重い病気の患者さんを総合病院や専門医に紹介する機会は多い。何でもないことのようで誰に紹介するかは一つの腕の見せ所なのだ。迷う時、医者を四つに分類して考える。医学的能力と人間的能力の按配から考えるのだ。どちらも優れている医者はそう多くはない。
患者との相性を考えながら、診断がよく分からない時は多少事務的でも医学的能力の高い医師へ、大体診断は付いているのだが手間の掛かる病気の場合は、医学知識は最高とは言えなくても優しく親切で責任感の強い医師へ紹介する。どうも手の内を明かしてしまったが、これは別に医師でなくても、仕事人間全体に適応できる分類と思う。
勿論、人間の場合はそうした傾向があるという程度で明確な線引きができるわけではない。