駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

言葉の内容を吟味する

2015年07月19日 | 町医者診言

 

                               

 予報通り曇天の朝を迎えた。まあいいかという心境だ。天気に翻弄されるのには慣れているし、それが自然の中の人間の存在だから受け入れるしかない。地方新聞を読むのがその地方に行った時の習慣になっているので今朝は京都新聞を読んでいる。安保法制反対の狼煙が全国で上がっているように書いてある。今までの論調を知らないので、ちょっと証文の出るのが遅いのでは?という気もした。もう黙っていないという国民の多数に呼応した動きなのだろうか。

 安倍首相は存在しなかった美化された過去の日本に戻そうという目論見を持っており、そのために巧みに戦略的に動いて来た。利益誘導、人気相乗り、敵愾心で紛らわす・・、どうすれば歓心を得、懐柔ができるかという戦略性は天才的だったと思う。しかし、六十日ルールを意識した強行採決をしておきながら、恰も六十日ルールを意識していないような芝居を始めては、その場しのぎ戦略の馬脚が現れたと言わざるを得ないだろう。

 日本を取り巻く環境が変化した・・と言うけれども、それがなぜ生まれいかに対応すべきかについては十分な多角的論議が尽くされていないと思う。疑心は暗鬼を憎しみは憎しみを生む。アメリカにとって日本がどのような存在か安倍首相がアメリカにとってどのような首相かなど、大切な問題が置き去りにされている。もう一つ、重大な問題は憲法というものの価値と意味がほとんど意図的に忘れられていることだ。

 それってどういう意味と、情報を集め考えに考えなければ、政治家の戦略的な言葉の中身は見えてこない。

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