駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

大山十五世名人の教え

2017年10月13日 | 政治経済

        

 将棋の大山十五世名人は最近は少なくなった受け将棋だった。形勢挽回不能にならないように受けながら相手に付いてゆき、相手が攻め疲れて指す小さなミスを咎めて勝利を収めるのが大山流で、将棋は勿論群を抜いて強かったのだが、稀代の勝負師の顔を持っておられた。

 こうした作戦が有効なのは人間はミスをしやすい生き物で、勝負事では後でミスした方が圧倒的に不利だからだ。「こんな人達」と指さしたのと「さらさらありません」と排除したのはどっちもどっちの失言?なのだが、後の方が勝負に響いてしまう。小池さんの慢心から出たミスと思われるのだが、そんなことで日本の先行きが左右されるとは、冗談もほどほどにしてくれと言いたくなる。

 ミス(失言)と言ってもこれは戦略上のミスで、「こんな人達」も「さらさら」も本音なのを忘れてはならない。多くの有権者はそれを見抜いているから支持率が落ちたのだ。逆に言えば、多くの政治家は本音を包み隠して美味しい話をしている。政策の構造と細部は複雑できちんと理解するには時間が掛かり、一言で表現できるものではない。それに今回は突然の戦略的解散で各党の政策は俄作りで見かけ重視なものが多いと思われる。ここは政治家の本音と体質を見抜いて投票するしかない。

 投票は国民唯一の意思表示の機会、有効打を放ちたい。

コメント
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