駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

三冠王渡辺明の凄さ

2019年07月13日 | 趣味

              

 

 渡辺明二冠が豊島将之三冠から棋聖を奪取し三冠となった。渡辺さんは一昨年絶不調で負け越し、A級からも陥落した。好きな棋士の一人なので、並みの強豪で終わるのかとがっかりした。というのは囲碁将棋界は勝負の世界で、恐ろしいことに不調も一年と長引けば不調ではなく実力の低下と見做されるからだ。相手に実力が落ちたとみられるとそれだけで少し不利になるのが勝負の世界で、そこから立ち直るのは並大抵のことではない。

 将棋界には羽生と藤井という別格の天才が居るけれども、渡辺さんもこの二人とタイプは異なるが、匹敵する力の持ち主だと見ている。ただ、キャラクターが普通というか正常人に近く、マスコミの話題になりにくいようだ。まあそうした普通の感覚の持ち主なので、かえって竜王戦での三浦事件に関与してしまった感もある。そしてそのことが絶不調に少し関係していたかもしれない。

 羽生と藤井は陽と陰の感じがしてちょっと違うように見えるが、常人と違い天才的な感じがするところは似ていると私は観測している。そこにゆくと渡辺三冠は奥さんの漫画の題材になったりブログを書いたりフットサルをやったりして、いわゆる天才とは違い、何となく常人にも理解しやすい。

 将棋は以前は私が嫌いな穴熊が得意で、自分の王様をガチガチに固めて細い攻めをつないで勝つスタイルだったのだが、昨年復調してからはちょっと戦い方が変わり、もう少し広く盤を使う感じになってきたらしい。

 まあ一将棋ファンの見方だから、偏っていると思うが、渡辺さんの本格的な復調を嬉しく思っている。

コメント
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